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暗黙のルールは気づかない。のハナシ

こんにちは。就労継続支援ビルドの秋田です。

ビルド開設当初に使用していたグループウェアのバックアップを取る作業をしていました。当時のスタッフ間のやりとり、利用者さん対応の記録などを見返して懐かしい気分になるなどしました。
2019年12月開設のビルドですが、
私と代表は元の職場で一緒に働いていましたけれど、オープニングスタッフは当然はじめましてだし、その二人は福祉の仕事自体が初めてだしという状況でした。当たり前といえば当たり前ですけれど。

利用者さんもそんなに多くはなかったので、まったり和気あいあいとゲームしたり、一緒にお昼ごはん食べたりしながら、少しずつ馴染んでいっていた時期だったなあと回顧的な気持ちで読み返していました。

一方で、果たして何を伝え、何を明確にしないといけないのか?という部分は曖昧で手探りな時期だったと思います。

たとえば服装。
ビルドは服装が自由で、それはスタッフやほかの利用者さんたちの様子を見るとわかることではあるのですけれど
だったら本当になんでもいいのか?となると、どうなんだろう?という部分があるのです。
一応は街の中心部の近くにある、一般の会社が入居しているテナントビルにビルドはありますから、なんとなくのイメージとしてはジャージでウロウロするわけにはいかないですよね。
でも、隣の事務所はコールセンターで若い子もたくさん出入りしているから、なかなかファンキーな服装の人も働いているし。絶対NGもほとんど無いかなあという、ふんわりとした世界にいます。

ルールが無いということに戸惑う方もいらっしゃるだろうと思いますし、明確にした方がいいのだろうなあと思うことはたくさんあるのですが、全部を明文化しルールにするわけにもいかないので難しいですよね。

たとえば
B型は就労支援…働く練習をする場で雇用契約を結びません。作業を行って工賃をもらいますが、厳密にいえば仕事ではないことになります。
でも、就労支援自体を利用することが初めての方がそのことを理解するのはすごく難しいことです。
なんとなく「仕事」と身構えたり緊張したりします。

学校時代~一般就労まで、多少調子が悪くても休んではいけない。という感覚が刷り込まれていたり
任された仕事をやり遂げるまでは無理してでも一人で完結させなければならない。と思っていたり
そもそも休憩を取ること自体を悪だと捉えていたり。
様々な「思い込み」が発生しています。

お話をする中で、支援を通して、そのような思い込みをみつけ「そんなルールは存在していないのだよ」ということを確認していく必要があります。

そう。
職場内やコミュニティに属するルール以外に利用者さん個人の内側に存在する「ルール」もまた暗黙です。本人も気付かないうちに縛られていることがあります。
暗黙のルールなので、表面化させない限り永遠にわからず、そして永遠に苦しいままである可能性があります。
もう、とにかくコミュニケーションを取って
私はこう考えているけれど、あなたはどう?をすり合わせていく以外に方法が無いのです。

話していないこと、表面化していないこと
お互いにとっての当たり前
「こうだろう」と思っていることのすり合わせが
コミュニケーションなのかもしれませんね。
はじめはわからなくて当たり前。
どんどん関わって、どんどん話し合っていくことが楽に働くコツなのかもしれません。

キーボードと小物と手のイラスト

今日のnoteヘッダーイラストは利用者のサトさん(仮名)が描いてくださったイラストです。
実際に写真を撮ってトレースしたものを下敷きにアレンジするという新しいチャレンジをしたイラストなのです。
イラストを描く上での様々なスキルも習得可能です。気になる方はぜひお問い合わせください。

いただいたサポートは利用者さんの工賃に!素敵なヘッダーイラストを描いてくださった皆さんに還元しますね。