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受け身な仕事と攻めの姿勢のハナシ

こんにちは。就労継続支援ビルドの秋田です。

今日のヘッダーは利用者レイさん(仮名)に作ってもらった曼荼羅アートです。色や細かい部分にこだわって制作してくれました。

さて、またまた前回書いたアクションとリアクションの続きみたいな話です。

新年度だったので、なんとなく新卒も知っておいた方がいい仕事術みたいな部分に特化して書いています。




オフェンスとディフェンス

仕事をする個人の姿勢にもアクションとリアクションがあると思っていて、秋田は以前からこれをオフェンスとディフェンスと表現しています。

秋田が見てきた狭い世界に限定した人間観察結果ですけど

あれやったほうがいいな、これやったほうがいいなと自分で考えたり、人に何か言われる前から行動するタイプがオフェンス。
人から「あれやった?」「これどうなってる?」と言われることが多いのがディフェンスです。

ちょっと[仕事 受け身]で検索してみてください。
受け身の姿勢は克服しよう的な内容と、受け身の人に向いている職種の紹介記事が色々出てきます。


https://www.business-plus.net/business/columnist/cat101/series/480115.shtml



秋田は、受け身のことをディフェンスと表現しています。

受け身というのは「非自発的だ」とか、主体性が無いとか指示待ち人間とか……ネガティブな意味合いで使われることが多いイメージがあります。
なぜネガティブな意味合いがあるかというと、仕事をスムーズに進める上では頼んだら自分で考えて行動できる人がたくさんいてくれたほうが、指示を出す側が楽を出来るからですね。

秋田のこれまでの職歴での実感では
相手に何か聞かれたり指示をされるまで考える余裕が無い状態でいる場合、何か言われたときに自分の準備ができていないことが多くて、言われたその場で考え始めたり、言われたことをその場で対応しないといけなくなります。状況として”相手に振り回される”ことが多くなりバタバタと消耗してしまいがちです。
こういったシチュエーションは、接客業のような【人相手の職業】で発生しやすいと思います。秋田はずっと対人援助職を続けてきたので自分自身の主観として、ディフェンスで働くと「しんどいなぁ」というネガティブな印象になっている感じです。

秋田個人の感想としては、受け身/ディフェンスが悪というよりは、人と接する仕事のようにオフェンスが求められるシチュエーションが生じやすい職場では働きづらいというだけです。
実際に秋田自身、バイトで働いていた大きな企業の事務アシスタントの仕事では言われた作業を淡々とこなすだけで意見を聞かれることもイレギュラー対応を求められることもなく、せいぜい電話の取次ぎくらいで自分で考えることは必要ありませんでした。

オフェンスで働くと楽だと思う理由

さて、秋田がなぜ「オフェンスで働くと楽」だと考えているのかというと
予防的に先回りして行動することで最終的に自分が仕事をコントロール出来て楽になると考えているからです。
先回りするため、臨機応変に対応するためには経験が必要なので新卒や転職したてでいきなりそんな芸当ができるわけではありません。2~3年働いていくと、こんなときはこんなことが起こるだろうということの予測がついたり、起こった出来事に対して即座にリアクションできるだけの対応の手札が揃っています。

ビルドの日々で言えば、

利用者の○○さんに練習用の課題に取り組んでもらっていたとして
ディフェンスで働いていると
○○さんの課題が終わって「終わりました。次に何をやればいいですか?」と聞かれて初めて『次の課題を用意しなきゃ!』と慌てます。バタバタです。ミスしやすいです。
オフェンスで働いていると
○○さんが取り組んでいる課題がもうすぐ終わるから、そろそろ次の課題の用意をしておこう。と準備をしておくことができるので、「次に何を?」と聞かれたときにぱっと対応できます。

先日も、代表が校了の後に修正対応していて「なんで!?」「校了とはなんぞや」と聞いてみたら代表は修正の発生を予測済みでした。
営業さんから「校了です。データください」と言われた時点で、クライアントさんに念のための最終チェックをしてほしいと代表から依頼していたらしく、案の定原稿のミスが発覚し修正指示が来たのだとか。

これ、仮に印刷に出した後にミスが発覚すると大変なんです。刷り直しや訂正シールでの対応が発生して関わる全員が大騒ぎになります。起きうる事態を予測し予防的に行動したことで大きなミスにならなかったんですね。オフェンスで働くことで自分が落ち着いて仕事できた良い例だと思いました。

オフェンスって、言い方を変えると石橋を叩いて渡るタイプなのかもしれません。


ディフェンスな人が働きやすい仕事もある

このあたりの記事
https://tenshoku-nanido.com/ukeminahito-muiterushigoto/
https://tenkisokuhou.com/article/passive-person/

【受け身な人に向いてる仕事】がリストアップされているのですが
実際のところどうかなー?という部分を秋田の主観で検証してみますね。

インフラエンジニア・プログラマー
…最初は決められた業務を淡々とこなしていればいいけれど、徐々に周りの人とのコミュニケーションを取ることが求められる可能性がありますね。常駐先で一人職場ということもあるかもしれません。キャリアアップする中で徐々にディフェンス→オフェンスと変容していく予感がします。

経理
…毎月毎年決まった業務があるイメージ。決められた業務を着実に正確に行えるオフェンスタイプに向いているようです。

総務
…業務が幅広すぎます。マニュアルに無いこともたくさん起きそうです。備品管理とかならともかく、だいたいの場合は人とのやりとりがメインになる気配。秋田個人の感想としてはオフェンススキルがバリバリ求められそうです。

事務職
…事務にもいろいろあるので!なんとも言えません。働く場所を選びましょう。医療事務という例も出ていましたが、規模によりますね。小さな企業では事務と言う名の何でも屋であることが多いです。大きな企業であればあるほど、決められた業務を淡々とこなすディフェンススキルが求められます。

介護福祉士
…介護のお仕事、やるべきことがきっちり決まっています。マニュアルがあり、そもそも確立された介護技術があるので決められた業務を忠実にこなす人に向いています。
が、当然ながら対人援助職。臨機応変な対応、不測の事態、アクシデントは必ず起きます。発生しそうな出来事を予測して先回りすることで防げる事故がたくさんあるので経験を積んでいくにつれてオフェンスへの変容が求められますね。

飲食店の接客
…お客様はマニュアル関係なく、ありとあらゆる要求をしてきそうですね。ディフェンス一辺倒では、働くのが嫌になってしまうかも。

ハウスキーパー/清掃業
…顧客と顔を合わせないタイプのお仕事、ディフェンスタイプに向いています。掃除のお仕事は職場によっては一人で黙々とやるタイプもあり、タイムスケジュールや手順が明確であることが多くディフェンスタイプに向いているお仕事ですね。

製造業
…決められた業務を繰り返すことや正確さが求められるお仕事です。経験を積んでスキルが上がってひたすらにスキルを高めていくタイプのお仕事なので、オフェンススキルが求められる機会は少なそうです。

司書
…本の分類整理という意味合いでは淡々としたお仕事ですが、図書館で働く以上は接客業ですね。接客業ということは、オフェンススキルがあると働きやすくなる可能性が高いです。

配送業(トラックのドライバー・デリバリーの配達員など)
…人と接する機会が少ないお仕事はディフェンスタイプに向いています。決まったルートやスケジュールがあると更に良いですね。

地方公務員
…たしかに公務員は決まった業務をこなすお仕事!ただし配属部署による。そして出世して部下のケアをするようになると他のスキルが求められます。

在宅ワーク
…職種による。内職とかなら良いのかもしれないですけど、クリエイティブ系で食べていきたいならディフェンスのみではたぶんやっていけない、ですね。副業なら良いかもです。

職種による、としか言いようがないのですが、一人黙々と決められた業務をこなす系のお仕事はディフェンスタイプが得意で
逆にオフェンスタイプだとつまらなく感じてしまう可能性が高いです。
人には向き不向きがあるので、今の職場で働きづらいと感じたときには自分のタイプに合っているかどうかを確かめてみたほうが良さそうですね。

仕事に自分が合ってないだけかも

働き始めて1か月も経てば、しんどい職場だと通勤が辛くなってくる頃ですね。

その職場、その職種、ほんとうに自分に合ってますか?

仕事に自分を合わせるよりも、自分に合った仕事を探したほうが時間を有効に使える場合もあります。

自分の能力が無いとか仕事ができないダメな奴だと自分を否定する前に、自分のタイプを見極めて適性を確認してみましょう。

居酒屋バイトでコテンパンにやられて消耗していても、ビル掃除の仕事では充実した日々を過ごせるかもしれません。

就労支援機関では、実際に働き始める前の作業訓練や職場実習、職業適性検査などから自分の向き不向きを見極めることが可能です。

いただいたサポートは利用者さんの工賃に!素敵なヘッダーイラストを描いてくださった皆さんに還元しますね。