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へたくその1割


僕は話すのがへたくそだ。



おしゃべりケンタ

僕は超が付くほどのおしゃべりだ。
僕自身、話すのがすごく好きだし、
いつも元気だねとか明るいねと言われる。

ある時、急に言われた。
「ケンタって話すのへたくそだよな。」
最初は気にも留めていなかった。うまいに決まってるやん、、

考えてみると、友達と話すときに
「ケンタが話してるの見てると元気出るわ」とか
「何言ってるかわからんかったけど、めっちゃおもろかったんやな」
というセリフによく出会うなと気づいた。

あれ、もしかして話すのへたくそ?
僕は初めて話すのがへたくそなことに気づいた。
シンプルなショックに襲われながら考えた。
なんで今まで話した相手は満足げにしてくれていたんだ?
そこで友達に聞いてみたところ、一つ分かったことがある。
僕は、どうやら
話すのがへたくそな聞き上手だったみたいだ。
話が弾むのは、話すのがうまいからではなく、聞く方がよかったのだ。
ここから僕は変わっていく。

聞き方が9割

最初はショックから、話し方の本ばかりに目を通していた。
順序だてて話す方法、結論から話したり、共通点を話したり、
大体は全部同じことが書いてある。
そんな時ある記事を目にした。
「できる営業マンは1:9で話す。」
見た瞬間、嘘だなと思った。”どんな話したら1割で相手を虜にできるねん”

だが、そこに書いてあったのは、話し方ではなかった。
9割の聞き方が書いてあったのだ。中には知らず知らずのうちに
実践している聞き方が書いてあり、実践していない物はすぐにメモして実践に移した。聞き方はもう大丈夫だ。
話し方がへたくそだった僕は答えを見つけた。
得意とする聞き方の9割を突き詰め、
苦手な話し方は1割に絞り込む。


1割の使い方


なら、残った1割は何を話すのか。

答えは質問だ。

あきれるほど質問がへたくそな僕は、2度目のショックを食らった。
だけど1割なら僕でもできると愚直に練習していた。
でも、そもそも質問したいことが出てこない。
質問をしなくちゃ考えれば考えるほど出てこないのだ。
これは1年前に抱えていた問題でいつの間にか解決されていた。

思い返すとわかったことが3つある。
・そもそも聞きたいことがなければ聞かなくていい
・自分がつくる側に回ると、自然に気になる箇所が出てくる
・質問感を出さない

1つ目は当たり前のことだが、質問苦手マンはよく陥ってしまう。
痛いほどわかる。楽しんで聞くのが一番いい。
自然に気になった部分だけ、聞くところからはじめてみる。

2つ目は、何事に関しても、つくる側と、消費する側に分かれると思う。
もし、つくる側の話を、消費側の目線しかない人が聞くとどうなるか。
・・・・・・・・・・・・・・「なるほど。」
本当にこれしか出てこない。これが口癖だった。
一方で、つくる側の目線が付くと、
自分との考え方の違いやあたらしい発見に気づき、
どんどん聞きたいことが出てくる。
どうやって考えたんですか?いつやろうと決めたんですか?と。
消費者との話の時は消費者目線に合わせられるし、
裏側では、こんなことが考えられてるんだ的な言いかたでウケたりもする。

どうすればつくる側の目線に近づけるのか?
本を読んだり勉強するのもいいが
すぐ始められて、手っ取り早いのは 日常にある、商品や広告についてなぜを考えてみる事
なぜあの言葉を使っているのか、
なぜあの位置に置いてあるのか、
なぜあのを使っているのか、
全ての商品・広告のなぜを分析するクセを付けてみるのがいい。
(職業病になるので注意)

3つ目は
質問が出てくるようになったら質問感を出さない。
よくやってしまいがちなのが、
1つお聞きしたいのですがとか、質問なのですがとか前置きをしてしまう。
これは言い換えると、質問に答えてくれたら終わりですと言っているのだ。
相手に9割を話させる為の1割ならこれではいけない。
前置きをせずにはい、いいえで答えられない問いかけをする気持ちで聞くのだ。そしてできるなら、さりげなく可能性の提案を入れてみる。
北海道でもできそうですね、学生にも展開できそうですね、と。
それに食いつかれたら少しだけ理由を話す。
毎回うまくいくなんて事は無いが、もし、
その理由が相手方に刺さればどうなるのか。
1割で信頼を勝ち取れるのだ。



最後に

偉そうに語ったが、僕もまだまだへたくそだ。
ついつい熱がこもって話すぎる。
前のめりになってしまう。
戒めとして最後に一言残そうと思う。



僕は話すのがへたくそだ。



だからこそ



1割の話で相手を動かす、へたくそにぼくはなりたい。



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