この世で一番美味しいものは?

「目的と手段」について
天下を統一した徳川家康にはこういう話が残されています。
ある日、家康が並み居る武将たちに聞いた。
「この世でもっともおいしい料理は何か?」
ある人は「キャビアかな」
「ビフテキかな」
「吉野家の牛丼は今半額セールで150円でございます」とか、
いろんなことを答えた。

ところが家康が満足する答えはなかった。
そこで日ごろから家康も一目おいていたお梶の局に聞いてみた。
「お梶よ。そなたはどう思われる」
「この世でもっとも美味しいもの、それは塩でございます」
「ほー、塩かなるほどなるほど。では、一番まずいものは何か」と尋ねると
「それも塩でございます」と答えた。
それを聞いた家康、大変満足そうに「さすがお梶の局じゃわい」と褒め称えたのです。

これは料理がおいしいかまずいかは材料よりも腕前が大切ということ。
塩かげん一つで料理はおいしくもなり、まずくもなる、ということです。
ところが私たちは材料ばかり心奪われている。

科学技術という材料は手段。
最新医学技術という材料、手段もある。
経済繁栄、お金という材料、手段もある。
ところが肝心の腕前を磨く人が少ないから成功者がすくない。
幸せになる人が少ないといわれます。
材料も大事だけど、もっと大事なのが料理の腕前


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