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精進 ーViriyaー

大乗仏教の修行法、六波羅蜜の第四段階

精進の段階では、善業を増やし、悪業を減らす実践を行う。

私たちの悪業は有限であるため、悪業が浄化された後には、非常に心地よい状態が訪れる。

精進の徹底とは、善行に対する努力である。
善因を積むことで、善業を増やすことであり、
悪果に耐えることで、悪業を減らすことである。

苦しみを忘れると、楽しみを求めてしまう。
そこから、怠惰が生じて、精進が消えていく。
無智ゆえに、輪廻を楽しみ、生死を忘れていく。

(中略)

精進の苦しみとは、矢を抜く苦しみである。
それは限られていて、逃げるほど苦しくなる。
覚悟し抜いてしまえば、逆に、心地良いものだ。

多くを苦しむより、少しを苦しむ方がいい。
医師は、苦い薬を施して、病の苦を取り除く。
最良の医師である、仏陀は、これを適切に行う。

はじめは、財を布施する事から始めさせて、
ゆっくりと、体を布施する事まで究めさせる。
財産も身体も、等しく見えるなら、問題はない。

入菩提行論



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