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書評


寝そべって文庫本を読んでたら肩や腰がバッキバキになった。
雨の音で起床した。数日前、仕事で遠方でのロケに同行した帰りの車中で、会社の上司たちは村上龍が好きっていう情報を先輩のADから聞いた。わたしは村上龍がどんな人かは知らなかった。先輩は、村上龍は結構有名な人で芥川賞作家でもあってカンブリア宮殿の演出とMCをしてる人だよと言っていた。カンブリア宮殿ってすごく有名な番組でいろんなネット記事やエッセイで名前を見たことがあったけど、実際に見たことは無かった。
連休中、高円寺で男と古着屋を回っていたのだが暑くて、その男との会話もずっと暗くて、昔からそうだったかもしれないけど頭が悪いのに政治の話とかをされた。はぁ?と思った。高円寺に行きたいと言われたから朝11時に高円寺に行った。高円寺の大体の店は昼過ぎから営業するというのをそいつは知らないみたいだった。どこか目当ての店があるのだと思い何も聞かずに会ってみると案内してと言われた。クソだ。なんで私がお前に高円寺を案内しなきゃいけないんだよ。そいつはブーツカットのデニムが欲しいと言っていた。ゾゾタウンで買えよと思った。わたしは昔からそいつが嫌いで、本当に会わなければよかったと思った。連休の予定がなくて1人で出かける気力もなかったので会う約束をしてしまった。老舗の洋食屋でオムライスを食べた。おいしかったけど店内はジメジメしていて暗くてもっと嫌な気持ちになった。わたしは高円寺に行った時いつも立ち寄る雑貨店があるのでそこに行くという目的だけは果たしたかった。結果的に行けた。男はまだジーンズを探してる。リーバイスの品番も知らないのにいちいち畳んであるジーンズを広げて形を確認していてすごく滑稽に見えた。なんとなくもう帰りたいと思った。その男は目当ての品が見つかったら昼下がりくらいから酒を飲んでという段取りで動いていたと思う。わたしは洋食屋の時点で、今日その男と飲んでも何も生まれないしまたプーチンとか岸田文雄の話とかされて嫌な気持ちになるのを確信していた。高円寺の古着屋は背の高いラックが迷路のように配置されていて店の奥から店の入り口を目視で確認するのは難しくなってるなと思った。私はそいつがまたジーンズを1本ずつ確認しているのを数分見守った後、姿を消しとにかく駅まで走った。友人から誕生日プレゼントでもらったローファーが踵をパカパカさせた。走りにくい。でも気づいたら駅に着いて総武線に乗っていた。勝ったと思った。同時に負けたとも思った。
帰り道に大きめの書店に行った。わたしは本を買うときは専ら文庫派で、何を読むか決めずに文庫本の色とりどりの背表紙を眺めて目に止まったものを買うようにしている。村上春樹って面白いのかな、と急に思った。村上春樹を読んだことがないからだ。小学生の頃、母親が村上春樹の1Q84を読んでいて、わたしも読みたいと言うと、難しい本だから大きくなったらにしろと諭された。村上春樹の文庫本の隣には村上龍が陳列されていた。そこで村上龍の存在を思い出した。彼の処女作は「限りなく透明に近いブルー」というらしい。なんか名前は聞いたことあった。ページ数も控えめなものだったし購入してみた。
寝る前に読んでいた。セックスとドラッグと暴力の話で、背表紙に書いてある粗筋と実際読んでみた後の印象は何一つ変わらなかった。私はセックスにもドラッグにも暴力にも興味がなくて描写に感情移入しづらい。最初はカタカナの登場人物を覚えるのに苦労した。これくらいの本なら一晩で読めそうだなと思って購入に至ったけど、ラリってる人の頭の中と、ラリってる人たちの行動を淡々と文字にしたみたいな文章で読んでるとすごい疲れます。やっとの思いで読み終わった2日後の今、読んで良かったかを聞かれるとわからない、けど面白かったのは確かだ。ああいう平べったい文章を読んだことがないからなのかな。臨場感があるけどどことなく浮世離れしていて、かと思えばすごい情景が想像しやすくなってるのね。ドラッグをやったことがないからわからないけどキメセクを一回経験した人がキメセクから抜け出せなくなるっていうのに合点が入った。そんな軽い話じゃないんだけどね。ドラッグってやっぱりその人をその人じゃなくさせる気がするよ。その人の輪郭を歪ませるというか。セックスってそんなに楽しいものでもない、から暴力的な痛みとか幻覚とかでブーストさせて無理矢理楽しんでるっていうかさ。よくわかんない暮らしをしてる人たち。ローソンとかでバイトしてる方が私は楽しめるかなって思った。
いつも通り話の終着点がわからなくなったけど、私は高円寺の一件で、どうでもいい人に奢ってもらうオムライスより大好きな友達とコンビニで飲む味噌汁が恋しいと、そう思いました。大好きなんだよ友達が。もう変な男に会うのは本当にやめます。というより暇になった時に連絡しちゃうのも嫌だから破壊的な行動して人間関係を根絶させようとしてる本心があると、そんな感じです。私がやったことを帰ってから母親に喋ったら馬鹿だねと言われた。そう馬鹿なんだよ。自分がどんな人と一緒にいたら幸せかがわからなくなっちゃってた。だって好きな人と一緒にいても、幸せじゃない時もあるから、、私のこと好きな人と一緒にいたら楽しいかなって思った。結局楽しくなかったけど。考えなくてもわかることだけど好きな人と関わらないとダメだね、好きじゃない人のことは好きになろうと思えないしやっぱ好きになれないなっていう理由を探してるだけになってしまうし
そう思ったら先程の本では主人公は色んな人に愛されてた、ラリってる時に体を拭いてくれたり傷の手当てをしてくれるとか、一緒にキメて車で事故ってくれるとか、愛がないとできないよねえ。私にないものをみんな持っている。あ、でも薬の力借りたら別に愛とかいらないのかもねえ

よくわかんねえ!とりあえず今日は寝過ぎた。散歩にでも行きたいけど空が泣いているよう。お金もないし。明日から仕事だし。もう7月中旬まで連休ないねえ。みんな、がんばろー

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