$NXMH Next Meats 2020年設立の会社がすでに時価総額3000億円!?米国株市場で最も過大評価されていると思われる株。

他記事で紹介している$CMGRと同様で、ピンクマーケットに上場している休眠状態の企業を買収して、今年”上場”したのがこの日本発の人工肉スタートアップ。ピンクマーケットというのは、私もよくわかっていないのだが、かなり上場審査基準が緩い株式市場で、$0.01単位で取引されるいわゆるペニーストックが多数を占める市場である。

ウルフオブウォールストリートの主人公が、半ば詐欺的に売りさばいてた株がここの市場のものである。安く買えて、たまに短期間で10倍以上になるほど値動きが激しくなるため、(射幸性が高く、特にリテラシーが無い)個人投資家が集まる場所である。

ただし、ほとんどビジネスを行っていないであろう$CMGRとは異なり、この会社は、すでに日本の一部有名スーパーなどで販売にも乗り出しているようで、素晴らしく見える一方で、この会社なんと時価総額が3000億円程度もある大企業なのである。

可能性を否定したいわけではなく、個人的にも無残な屠殺が無くなってほしいと思う身として応援したいものの、現在の時価総額は売上数百億円の業界トップのビヨンドミートの半分程度となっており、いささか過剰な時価総額がついているように見える。まだ、Next Meats社は設立1年でありスタートアップといって差し支えなく、今年の売り上げはせいぜい数億円程度ではないだろうか。新薬開発のパイプラインがあるバイオ系企業以外で、売上の1,000倍の時価総額がついている企業は見たことが無い。

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繰り返すが、私自身は応援したいと思っている。ただ、過剰な時価総額は誰も得しない。

しかも、この企業は大きい投資無く売り上げを増やすことができるIT企業ではなく、れっきとした食品企業である。前者であれば、まだPSR評価が許される場面はあるかと思うが、設備投資が必要で物理的な制約があるビジネスにおいてこの評価はかなり過大と言わざるを得ない。

テスラ、NIOなどのEV企業、CRWDやTWLOなどのハイグロ企業が過大評価されているのではないかという議論とは次元が違うレベルでのバリュエーションがついていると言わざるを得ない。

これも、バリューを見る投資家がほとんどいないPINKマーケットだからこの評価がついているとしか思えず、仮にナスダックなどであればより厳しい(というか普通の)見方をされ、株価は激しく下落するのではないだろうか。

また、こちらも他記事で書いた$CMGRと同様、twitter上でpumpしたがっているアカウントがちらほら見られ、これまた不可解である。。

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