見出し画像

箱根駅伝2023年2区の歴史的に残る名勝負

箱根駅伝2023年の2区。歴史的な名勝負となった。
事前に情報を得ていた自分としては『思っていた展開と思っていなかった展開』その両方を見た。

事前の情報とは、『吉居の調子が上がってきて2区を走ること』と『どうやら田澤が体調を崩していること』。
どちらとも本当の情報だったわけだが、その視点から見た思っていなかった展開とは『やはり吉居は怪物だった』ということだ。

事前に関係者と話していたのは、田澤が前にいたらキツイよね…ってことだ。理想的なレース展開は『田澤が後ろからスタートして吉居に追いつき最後の登り直前まで並走し、登りでは離されるが下りで追いついて区間3位くらい』だと考えていた。正直吉居に2区を走れるタフさはないと思っていた。
だから今回、田澤が10秒先でスタートし追いついたのはいいのだが、まさかそこから引き離して独走状態になったのは予想外で、見ていてハラハラした。案の定登りで田澤に抜かされたわけだが、正直そこからの浮上はないと思っていた。
ただ天は吉居に味方をした。青山学院の近藤が並走してきたからだ。彼がいなかったらズルズルと後退しただろう。ただ、普通の選手だったらあそこで近藤についてはいけないわけで、藤原監督が「あいつは規格外です」というように計り知れない選手なんだろう。
しかも近藤選手と吉居は地元静岡で小学校時代からの知り合い。どれだけ話題性持ってるんだよって話だ。スターになる人間は持っているものが違う。

そして思っていた展開が来た。田澤は後半伸びないと思っていたら実際に残り3キロで足が止まった。明らかにいつもの田澤の走りではなかった。
足が止まった田澤、ペースメーカーと並走して切り替えれた吉居、そして絶好調だった青学の近藤。最後の競り合いは歴史に残る名勝負になった。そして吉居に軍牌が上がった。きっとあの場面はこの先何度も使われることになるだろう。
あれを見れただけでも今回の箱根駅伝はもうけものだ。

さて明日の復路。残ったメンツを見ると駒澤、青学はやはり強い。中大は毎年復路には強く、3位以内は確実なのだが、両校に勝つには正直もう1枚戦力が足りない。
優勝できるとしたら2パターン考えられる。
1つ目は駒澤青学がワンミス(区間10位以下)をして、中大がノーミスでいくパターン。
もう一つは3校ともノーミスだが、復路経験者の若林、湯浅、中澤、今季調子がいい千守が爆発するパターン。
どちらにせよ明日は目が離せない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?