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目標の位置

今年の箱根駅伝、駒澤大学が総合優勝。我が中央大学は惜しくも2位。
負けた理由を中大藤原監督は「3位以内を目標に置いた中大と3連覇を目標に置いたチームの磁力の差が出た。指導者の差が出た」と言ったが、それはしょうがないことだ。

なぜならば、目標は手の届く位置にないといけないから。

昨年数年ぶりにシードを勝ち取ったチームに「総合優勝を目指そう」と言っても現実味はない。
目標は段階的で、手が届く位置にないと駄目なのだ。
そういう意味では中央大学は総合優勝への階段を登っていると言える。来年が勝負だろう。

これはなんの分野でも一緒で、例えば勉強ができない子に「東大に行こう」と言うようなものだ。届かなすぎる目標はやがて目標ではなくなる。

飲食店も一緒で「日本一の居酒屋を目指そう」と言ったところで従業員のほとんどはピンと来ないものだ。
だったら「街で1番の繁盛店を目指そう」と言った方が現実味があり、まずはそこを目標にし、それを達成したら地域を広げていけばいい。

そして、手が届かない目標を設定してしまうと無理をしてしまう可能性がある。
1年前の中大の目標を総合優勝にし、それを目標に練習メニュー組んだら怪我人が続出していたと思う。
だから冒頭の藤原監督発言はその通りで、指導者と選手の意識の差で負けたわけだが、やり方としては100点だったと思う。

来年の箱根は中央大学は確実に優勝争いに絡んでくるだろう。
圧倒的に優勝してもなんらおかしくないのだが、やはり1年生が強い駒澤は強いし、青学は相変わらず層が厚い。國學院、順大、早稲田は4年生中心だったので来年は少し戦力が落ちるだろうから、そう考えると今年のように三つ巴になる可能性が高い。
もしくは國學院、順大、早稲田が力を伸ばしてきて首位が入れ替わり立ち替わり変わる戦国駅伝になるか。
どちらにせよ100回大会は中大関係者にとっては目が離せないものとなるだろう。

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