もう_限界かもです_

むちゃぶり対応の仕方

こんにちは。ぶぶかです。予告どおり「むちゃぶり」をネタに一記事。

むちゃぶりをスパッと解決する方法があったら素敵ですよね。
今回は、むちゃぶり対応の方法を紹介します。持論ですが。

むちゃぶり、それは実現が困難なこと。しかし、やらないわけにはいかないのである。だって偉い人の指示だから…。


もくじは以下。

・むちゃぶり対応で大事な二つのこと。
・敵を知るには?
・己を知るには?
・丁寧に片付ける。
・実際にむちゃぶり対応した話。
・番外編:伝える意識を持つと、やることが明確になる。


むちゃぶり対応で大事な二つのこと。

 むちゃぶり対応の話をするにあたって、中国武将の孫子のことばを借りたいと思います。「孫子の兵法」は、ビジネス書なんかでもけっこうネタにされてますね。その中にこんなのがあります。

孫子曰く、「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」

 敵と自分の、弱点や強みを把握していれば、危なげなく戦いを進められる、という意味のことばです。

 むちゃぶり対応では、最初に「むちゃの要因」を明確にすることが大切です。何が、どういう風にむちゃなのか。なぜむちゃだと感じているか、その要因を把握することが、孫子の言う「敵を知る」ことにつながります。

 要因を洗い出したら、自力解決ができるか、できないかに分類していきます。これが「己を知る」ということです。

 ちなみに、時間的余裕があれば、自力解決できない条件であっても、対応してみて自分の能力を引き上げる、という選択肢もあります。
 自力解決が困難な要因は、素直に要因解決できる人に頼りましょう。それには、日頃から頼れる仲間をつくるように行動することが大切です。

 敵を知る。己を知る。この二つがむちゃぶりをうまく片付けるために必要なことです。




敵を知るには?

先ほどの孫子のことばは、
「彼を知らずして己を知れば、一勝一負す」と続きます。

 敵を知らなければ、勝ったり負けたりするよ、ということです。戦う相手の勢力やクセが分かれば、戦い方も変わってきます。敵の姿を明確にしておけば、自然と何をしたらいいかが見えてくるものです。

 仕事でのむちゃぶりは、言い換えれば、必ず倒さないといけない敵です。人は、大きな敵を見ると、「どう考えても勝てるわけない!」と思ってしまいます。一度無理だ、という考えが芽生えてしまうと、全体を見渡すことを忘れてしまいます。よく見たら、大きな敵はケガして弱っていたりするかもしれないのに、です。

 敵の大きさに圧倒されて攻めどころや弱点を見逃すと、いつまでも敵を倒せないだけでなく、不利な戦いを強いられることもあります。不利な戦いを避け、有利に戦いを進めるためには、敵を知る。敵を知るためには、落ち着いて全体を見渡す必要があります。

 敵の全容を知るためには、言うまでもなく戦う前の情報収集がとても大事です。戦い方を調べたり、同じ敵と戦った経験がある人に助言を求めたり。

 戦うときは、必ず攻め込むときがあります。その攻め込み方を考える時、相手の強みと弱点の情報を集める。これこそが敵を知るということです。

 例えば登山するときには、必要な装備や、登山ルートについて調べる。登山の経験が浅ければ、登山経験豊富なプロに補助をお願いしたりする。といったことをするでしょう。転ばぬ先の杖、蛇の道は蛇に聞く、です。

 大きな敵とであったときは、まず落ち着いて情報収集に徹する。慌てて敵を知らずに立ち向かうと、ゆくゆく大怪我をすることになります。そうなる前に、まず「敵を知る」を肝に銘じてください。



己を知るには?

 孫子のことばは、さらに続きます。
「彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆し」

 敵のことも自分のことも把握できていなければ、必ず負けると言っています。どちらか一方の情報だけ把握していても、勝敗は安定せず、どちらの情報も把握できていなければ負けばかり、ということです。

 世の中には自信がなくて、自己評価が低い人がいます。実際にやってみたらできるのに、自信がないから諦める。つまり、戦う前に負けている状態です。これは自分の実力を知らない、まさに己を知らないために起きる負け方です。

 逆に自信満々の、自己評価が高い人にも同じことが言えます。出来ると思って取り組んでみると、出来ない。自分の実力を過大評価したために、やってみるとできない。戦ってみたら負ける。これも、自分の正しい実力を知らない、己を知らないために起こる負け方です。

 大切なのは、自分の実力を盛らず、差引かず、過不足なく把握することです。それが出来れば、足りない能力を増強したり、相手より勝っている能力を武器にして、戦いに望むことが出来ます。


 一方で、最初から自分のことを客観的に過不足なく把握するというのは、なかなか難しいです。そんなとき助けになるのは、周囲であなたのことを見ている人、信頼できる人です。この人達に助言を求めましょう。

 そんな人いない!という状況もあるでしょうが、この記事を読んだ今です。信頼できる仲間づくりに励むきっかけにして下さい。むちゃぶりがあったとき、必ず助けになってくれます。

 また、信頼できる仲間の助けを借りることで、自分を客観的に評価できるようにもなります。自分にできること、できないことの境界線が明確になり、無理なく働くことができるようになるのです。もし無理が必要とされる場合でも、無理をする準備ができるようになります。

 自分の実力を見誤ると、実力以上を求められたときに大怪我することになります。実力より上のことに取り組むときは、準備や注意が必要だし、実力とかけ離れすぎているのであれば、やめるのも選択肢です。
 そういった選択ができるのは、「己を知る」ことがしっかり土台にあってこそです。


丁寧に片付ける。

 敵を倒すための手段・手順を知り、自分の実力がどの程度が把握できたら、あとは1つずつ、丁寧に、敵を倒す段取りをつくり、片付けていきます。

 敵を知り、己を知り、敵の弱点を攻める。自分の長所を生かせる戦況を選び、または作りだす。自分に出来ないことは仲間を頼る。これを徹底すれば、まず倒せない敵はいません。

 むちゃぶりの全様と詳細を知り、自分に出来ることを洗い出し、出来ないことは仲間を頼る。これができれば、むちゃぶりにびくびくすることはありません。


実際にむちゃぶり対応をした話

 実際にこの記事を作成しながら、僕自身、社内でお偉方のむちゃぶりの対応を行っていました。周囲がむちゃぶりだと騒ぎ立てていたため、僕も最初はむちゃぶりだ、という認識で対応していました。

 しかし、実際に整理してみると事は単純で、自分に出来ることは粛々と片付け、出来ないことは協力を求める。これを丁寧に行ったところ、意外とあっさり事は片付きました。

 まず僕が取り組んだのは、作業工程を組むことです。求められている結果から逆算して、いつまでに、どういう状態を作らないといけないか割り出す。この工程を、出来るだけ明確に設定するのが大事です。

 僕が受けた指令は、何週間先までにこういう結果を持ってこい!という、分かりやすいものでした。なので、その結果を出す必要条件を洗い出して、1つずつ片付けました。

 大きい問題を細分化して片付けやすい、小さい問題に区切る。区切った小問題は、周囲に協力をお願いしたり、自分で片付けたり、外注したりで、確実に解決できます。むちゃぶりは問題のサイズが大きいというだけで、通常業務と片付け方は同じです。

 ただ、むちゃぶりはサイズが大きいので、細分化すると解決を要する小問題の数が増えます。この数を相手にするのが、「面倒くさい」のです。実際、面倒くさかったです。でもちゃんと片付きました。

 むちゃぶりと呼ばれているものは、取り組むのが面倒くさいだけであって、別にできなくはない。こう思います。実際、時間との戦いという問題は残りますが。



番外編:伝える意識を持つと、やる事が明確になる。

 今回、「むちゃぶりとの向き合い方」を伝えるために、どういう文章、構成にするか、結構悩みました。誤解を与える内容は避けたかったし、文章に矛盾が生まれるのも嫌で、説明的な2週間を過ごせたと思います。

 特に頭をひねったのが、「なぜ自分はこのように行動するか」を明確に言語化することでした。誰かに何かを伝えるためには、言葉に出したり、文章化したりする必要があります。その手順として言語化が必要だったわけです。本稿ではかなり絞った内容になってはいますが。

 言語化のために具体的にしたことは、常に自分の行動に対して、なぜ?と問いかけることでした。なぜに対する答えは、行動理由です。理由が明確に言語化出来ないということは、理由が整理されていない。つまり、理由が弱い行動です。そういう行動は、実は不要だったり、効率が悪かったり、間違いだったりします。

 行動理由は、なぜ?と問いかけられなければ口に出すことはありません。もしかすると頭で考えることもないかもしれません。なぜそうするのか?という問いかけに答えられない行動、つまり理由がない、弱い行動は、いざと言うときに脆いものです。

 なぜ?の問いかけを続けていくと、行動が選択され、洗練され、欲しい成果を手に入れるためにやる事がはっきりとします。自分がすべきことを探る手段の一つとして、自分の行動を誰かに伝える意識を持つこと。おススメです。

意義のある取材に活用することをお約束いたす。それは飲み代(取材費)に変わるやもしれないが…