気になる統計 貿易統計 2021年2月分速報
2021年3月17日に財務省から「貿易統計 2021年2月分速報」が公表されました。輸出額は6兆380億円(前年同月比マイナス4.5%)、輸入額は5兆8,206億円(前年同月比プラス11.8%)、差引額は2,174億円の貿易黒字でした。昨年末から輸出が好調だったのですが3か月ぶりに前年同月比がマイナスになりました。
輸出の落ち込みは品目別にみると自動車が特に大きく12.9%の減少で寄与度は2.0となっています。国別にみると対米輸出はトータルで14.0%の減少、自動車は19.7%の減少です。対EU輸出はトータルはで3.3%の減少にとどまっていますが自動車は24.0%の減少です。
報道によると自動車輸出の減少の原因は世界的な半導体不足のために部品が不足して自動車生産が落ち込んだことによるようです。経済産業省産動態統計時系列表によると2021年1月の乗用自動車の生産が大きく落ち込んでいるのが分かります。前年同月から10万台近く減っているのです。半導体不足に陥ったのはマスコミの解説によると自動車需要の回復がメーカーの事前予想を大きく上回ったため自動車部品となる半導体の発注が追いついていないということのようです。現在、米中貿易戦争のあおりで半導体生産は台湾メーカー頼みの構図になっているようで不足解消には相当の時間がかかると見込まれているようです。
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