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気になる統計 消費者物価指数 東京都区部 2020年(令和2年)10月分(中旬速報値)

2020年10月30日に総務省から「消費者物価指数 東京都区部 2020年(令和2年)10月分(中旬速報値)」が公表されました。 ①総合指数は101.8で前年同月比は0.3%の下落、前月比(季節調整値)は0.4%の下落、②生鮮食品を除く総合指数は101.4で前年同月比は0.5%の下落、前月比(季節調整値)は0.2%の下落、③生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は102.0で前年同月比は0.2%の下落、前月比(季節調整値)は前月と同水準でした。

先日「気になる統計 消費者物価指数 全国 2020年(令和2年)9月分」で次のように書きました。

来月以降は2019年10月の消費税引上げ後の物価から前年同月比をとるため前年同月比がマイナスに落ち込むことになるはずです。しかしそれはGo Toトラベル事業による割引の影響なので、デフレ再燃かなどと慌てないように気を付けましょう。

東京都区部だけですが10月の物価の動きをみると総合指数の下落は生鮮食品の下落と電気代等の下落の寄与が大きいようです。生鮮食品は夏の天候不順で高騰した野菜等の価格が落ち着いたことによるものです。したがって天候要因と外的要因によるものということです。また生鮮食品とエネルギーを除くコアコアは前年同月比0.2%下落していますがこれがGoToトラベルの影響です。ちなみに宿泊料の対前年同月比はマイナス37.1%でこのうち33.7%がGoToトラベルの割引のようです。またこの影響がなかったとしたら総合物価は0.2%の上昇となったはずだそうです。

すなわち今月の物価下落は、天候要因、外的要因(エネルギー価格)、政策要因(GoToトラベル)によるものであってコアコアの基調はプラスなので、日本経済に再びデフレ化の兆候が現れたというわけではないということになります。

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