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気になる統計 消費者物価指数 東京都区部 2020年11月分(中旬速報値)

2020年11月27日に総務省から「消費者物価指数 東京都区部 2020年11月分(中旬速報値)」が公表されました。①総合指数は2015年を100として101.4、前年同月比は0.7%の下落で前月比(季節調整値)は0.3%の下落、②生鮮食品を除く総合指数(コア)は101、前年同月比は0.7%の下落で前月比(季節調整値)は0.1%の下落、③生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数(コアコア)は102.0、前年同月比は0.2%の下落で前月比(季節調整値)は0.1%の上昇です。

総合及びコアの前年同月比の下落はエネルギー価格の下落による電気代、ガス代等の低下の影響が大きいようです。これらはずっと下がり続けていますが今月もまた下がっているためコア指数が前月比でも少し下がっています。

エネルギーの影響以外の総合指数の下落要因は生鮮野菜の下落の影響が大きいようです。夏の天候不順で高止まりしていた野菜価格が秋になってどんどん下がり、現在は前年よりも価格が下がっています。レタスに至っては対前年同月マイナス42.4%だそうです。温暖化の影響は夏には不作をもたらすけれど秋には豊作をもたらすというようなことでもあるんでしょうか。

コアコアは前年同月比では下落し、前月比では上昇しています。これはGo Toトラベルによる割引の影響が大きいです。この影響は既に前月から始まっているため前月比にはGo Toトラベルの影響が現れないので物価がプラスになっているのです。仮にGo Toキャンペーンがストップしてしまう場合は前年同月比も上昇となるのか、それとも客がこないため割引せざるを得ずやはり価格が低下したままとなるのか、どちらになるのかはフタを開けてみなければ分からないでしょう。

Go Toトラベル以外には授業料が前年同月比で低下しています。保育無償化については昨年10月から始まっていますのでこれとは別に授業料が下がっているわけです。今月の報道発表資料によると私立大学の授業料が前年同月比でマイナス4.0%低下しているようです。コロナ禍への対応として授業料の減免等が行われているのでしょうか。前に「気になる統計 家計調査 2020年(令和2年)9月分及び7~9月期平均」で教育費が2か月ぶりに実質でも減少しているとのことからひょっとするとコロナ関連で大学をやめたというような影響が出ているのか、と書いていましたがそういうことではなかったようです。

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