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宝くじよりPPK

お金で愛は買えないが、お金があれば愛を維持できる機会は増える。
お金で孤独や孤立からの脱却は不可能だが、お金があれば自由を手にすることはできる。
 
けれど、私たちは義務教育の中で、
お金について勉強する機会はなかった。

そのせいかどうかはわからないが
家計の共有をしていない夫婦の離婚率はとても高い。
あくまでも個人的な経験値だけれど、
亀裂やボタンの掛け違えは、100%「お金」が起点となっている。

「年金だけでは暮らしていけない」とか
「カフェがわりに病院に行く」高齢者も
世の中のお金の流れを知らずに生きてきた人たちがほとんどだ。

「宵越しの金は持たねぇ!で生きていけた江戸時代のほうが幸せだったんじゃねぇかなって思えてくる」

高齢者だけでなく、
健康診断にひっかかるようになってきた40代の人たちからも
不安をよく聞くようになった。

「宝くじより、ピンピンコロリ。
人生の終わりを自分で決められるなら
どんなに幸せだろう・・
でも、俺なんか死んでも地獄にいきそうだけどな・・・」

そういって苦笑する70代のAさん。
高等教育をうけたのに、社会経験が少ない環境で年を重ねたせいで、
「金の仕組みを全く気にせず生きてきた」ツケを
マーブルチョコのような色とりどりの薬を飲むようになってから
身に染みて感じ始めたとのこと・・・

一方で、
母親の散財で、行きたい大学にも行けずお金に苦労したせいで
ひたすらに、「稼いで貯める」ことを目的に貯蓄してきたTさんは
政府が提示した2000万に近い資産はあるものの
寄り添ってくれる家族も、友達もなく
自分が貯めたお金も、後見人が決まるまで手付かずのまま
ひっそりと病院で過ごしている。

お金も、AIも人類が最近発明した文明なのだから
サルが魚を取って食べて生き残る知恵を群れで共有するように
みんなが心穏やかに平和に暮らしていくために
願わくば、10代から正しく恐れず客観的に
資本主義の世の中の仕組みを安心して学べる場があれば・・・
と思う今日この頃。