杉山恵一@BTwork

株式会社BTwork代表取締役/臨床心理士+公認心理師。 企業や人事担当者が抱えるメ…

杉山恵一@BTwork

株式会社BTwork代表取締役/臨床心理士+公認心理師。 企業や人事担当者が抱えるメンタルヘルスの課題解決や研修/経営者向けメンター。 M&Aで1社売却し現在2社目を経営中。 btwork.jp

最近の記事

心の健康問題により休業した労働者の職場復帰の基準

前回の「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援」という記事で 休業者が復帰する際には業務を遂行できるかどうかを、 本人でも医師でもなく、「会社」が客観的かつ合理的な理由に基づいて 判断することが大切であるとお伝えしました。 ではどのような基準で判断すればいいのでしょうか。 心の健康問題によって休業した従業員の中には、 「しばらくお休みしていたのでリハビリを兼ねてお試し出社してみたい」 と、万全な体調ではない中、復帰を希望する方がいます。 特に理解してい

    • 心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援

      従業員からうつ病等のメンタルヘルス不調による休業の診断書を提出されたら、 みなさんの事業所ではどのように対応していますか? ・仕事の引継ぎがあるので、引継ぎが終わるまで出勤を継続させる ・とりあえずお休みをさせて、従業員が復帰したいと言ったらすぐに復帰させる ・お休みしていた従業員から復帰可能の診断書を提出されたらすぐに復帰させる ・休職満了日が近く退職になるため、回復していなさそうだけれど復帰させる など、現場では様々な方法がとられています。 従業員のメンタルヘルス不調

      • 職場のメンタルヘルス対応はなぜ難しい?(後半)

        前回の「職場のメンタルヘルス対応はなぜ難しい?」という記事で 会社としてメンタルヘルスを 「医療的」な視点から、 「業務的」な視点を持つことが大切とお伝えしました。 今回はそれぞれの視点について具体的にみていきます。 まず医療的な視点とは、医療の考えに基づく 福利厚生的な健康管理のことです。 例えば、幻聴の症状を持つ従業員が これまでのようなパフォーマンスは出せない状態だけれど、 お休みすることなく継続した出勤を希望しているとします。 上司や人事担当者、同

        • 職場のメンタルヘルス対応はなぜ難しい?(前半)

          職場のメンタルヘルス対応は難しいといわれています。 特にメンタルの病気による休業者への対応に 苦慮することが多いのではないでしょうか。 その要因の一つとしてあげられるのは、 会社がメンタルヘルスを「医療的」に 考えてしまっていることではないでしょうか。 より具体的にいうと、人事担当者や上司が、 メンタルの病気を「回復」させなければならないかのように 捉えてしまっていることが考えられます。 会社が職場のメンタルヘルスを医療的に考えると、 医学的な専門知識を持

        心の健康問題により休業した労働者の職場復帰の基準

          新年度に気をつけたいメンタルヘルスケア 〜Z世代や新入社員対応など〜

          今年は桜の開花が早く、桜の舞う朗らかな新年度の始まりになりました。 ■はじめに 4月と言えば、多くの会社で入社式があり新入社員だけでなく 中途社員が入社されたり、異動したりしてきたりと、 大きく環境が変わったという方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。 環境が変わるというのは、 不調のない元気な方にとっても 精神的な負担を感じることが多くあります。 そのため、環境の変化が多い春先には「うつ」といった メンタル不調が増える傾向があるため、 あらかじめ気を

          新年度に気をつけたいメンタルヘルスケア 〜Z世代や新入社員対応など〜