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天才(∋多井隆晴)に品性を求めるべきではない

僕が多井隆晴ファンを始めて早10年、TLでは10年連続103838183791837282度目となる彼の人格、発言への批判が話題となっています。多井さんの放送、SNSなどを10年見てきた(ここはマウントポイント)僕としてはコバゴーさんとの関係があのnoteで書かれているようなものには到底思えませんし、そもそも根拠の殆どが5chの抜粋である時点で真偽に疑問符をつけざるを得ない、そもそもあれだけの批判をするのであればソースは孫引きではなく配信のアーカイブ等を抜粋するのが筋ではないか?とも思いますが、ここでは敢えてそれらの発言が全て事実であるとしましょう。その上で、10年ファンを続けているキモい麻雀オタクなりの見解を以下に記していこうと思います。

某note(添付の仕方がわからないのでリンクはしません。すみませんが各自でご確認くださいm(_ _)m)で提起されていた問題は、

①多井隆晴の諸発言はMリーグのブランドを下げる一方なのではないか?
②配信での酷い態度はMリーグ視聴者のマナーにも悪影響があるのではないか?

大きく分けてこの2点だったのではないでしょうか。
では、まず簡単に見解を説明できる②から説明していきましょう。

結論から言うと、多井さんの配信での態度はMリーグ視聴者のマナーになんら影響を及ぼしません。仮に聖人君子のような態度で日々配信を行ったとしても、コメ欄はあの有様でしょうしTwitterのタイムラインは日々戦場と化していると思います。
決して多井さんを擁護したい一心や、無責任な立場に任せて適当なことを書いているわけではありません。上記の「聖人君子のような態度」が第一人者達の中で具現化されている稀有な業界として最近話題の将棋界があると思うのですが、ABEMAの将棋放送のコメ欄を見てみるとそこにはMリーグコメ欄に勝るとも劣らない地獄が繰り広げられています。藤井聡太竜王や羽生善治九段のような、歴代最強クラスの実力と慇懃な言動を兼ね備えたプレイヤーが長年業界の顔であるにも関わらず、視聴者の態度は麻雀界と大差ないのです。この事実より、第一人者の人格、言動と視聴者のマナーに関係性はないのではないか?ということが考えられます。
これらの例に限らず、どんな業界でもプロの試合を観戦する視聴者の中に糞みたいな態度の方々が多数存在するのは万国共通なんですよね。野球場でヤジるジイさんやサッカー場のフーリガンがいい例です。そりゃ当然「多井が〇〇の打牌を配信でバカにしてたぞ!」みたいな話題が多少視聴者の中で出ることはあるかもしれませんが、彼の配信での態度が視聴者に好影響も悪影響も及ぼすことは考えづらいということがここまでの例示でご理解いただけたのではないでしょうか。

話を①の方に移しましょう。こちらは少し僕の考えは理解が得難いかもしれません。
少しだけ話を脇道に逸らすと、その業界の第一人者、天才と呼べるような存在に対して人格や品性を求めるべきではない、という風に僕は考えています。彼らには一般人やその辺のプロには想像もつかないようなスーパープレーを見せてさえくれれば他に求めるべきものはなく、人格だの品性の良し悪しはグリコのおまけ程度に過ぎない、ということです。
事実、野球界で誰もが天才と信じて疑わないイチローや落合博満、松坂大輔など多くの選手は数々の名場面の主役となってきたと同時にその裏では人格面に?マークを付けざるを得ない発言、行動もしてきています。他の選手や監督コーチへの批判、誇張とも取れる自分の実力のアピールは数多く見てきましたし、中には犯罪スレスレ(あるいはアウト)とも言えるような事件もあります。先日衝撃的な競技復帰を果たしたゴルフのタイガー・ウッズがかつては泥沼不倫と性依存症などで世間を騒がせていたことを覚えてらっしゃる方も多いでしょう。
そりゃ当然実力は世界一、人格は清廉潔白という人が一番いいんでしょうが、彼らがここまで突出した実力を持てたのは「人としてどこか欠落した部分」があるからなのでは?と思うんですよね。
また、彼らのそういった言動が果たしてその業界のブランドを下げたか?と考えると、気にしないといけない程には下がらなかったのではないかというのが僕の見解です(そりゃ多少は下がったと思います)。業界のブランドなんてのはそんなファジーな要素じゃなく、カネがどれくらい動いてるかとか人がどれくらい集まるかというよう数量的な点に起因するのではないでしょうか。

でまあ、流石に多井隆晴がタイガー・ウッズやイチローに匹敵するとまでは思いませんが、とりあえず麻雀界の中では「歴代最強」クラス、あるいは歴代最強そのものであると思うんですよ。堀さんや村上さんとどっちが上かとか、ご本人がよく名前をあげる水巻さんとどっちが上かなんてのは僕レベルではわからないのでここで断言できるのは歴代最強「クラス」までなんですけどね。というか、「堀さんは多井より強いよ」とか断言しちゃう人(逆もまた然り)は自分が麻雀の神様レベルの理解度を持っているか、ただの勘違いしたアホですと絶叫しているようなものなので少し考え直した方がいいと思います。

もしも多井さんがMリーグ内でも中位程度の実力しかないプロだったとして、その上であの言動だとしたら正直痛々しい奴だと思います。しかし現実はそうではありません。実際はMリーグ内(あるいは歴代のプロを遡っても)最高クラス、あるいは「最強」そのものかもしれないプレイヤーな訳ですから、だったら別にあの程度の発言ならさして問題じゃないだろうというのが僕の主張です(一応書いときますが、これは多井さんとその発言の対象が「プロだから」です。一般人は偉そうに他の麻雀ファンをバカにしたりしないようにしましょう)。彼にしかできないような一打一打が対局を盛り上げ、結果10年前の僕のようにそれに魅せられた人が麻雀ファン(あるいはオタク)の集団に加わっていくのですから、言動による多少のマイナスを覆して余りあるほどに「ブランド」の向上に貢献しているのではないでしょうか。

ということで僕の結論を述べると、
・多井さんの言動はMリーグのブランドを多少は下げているかもしれない
・それ以上に多井さんは「客を呼べる」すなわち「ブランド」を向上させられる麻雀を打っており、どの業界でも客を呼べるようなトップ層はほぼ例外なく人として何かが欠落しているものであるため、彼の言動にあまり目くじらを立てても仕方ない。(※当然あまりにも行き過ぎたら監督の藤田さんなどが止めるべきですし、そうなってない現状は「Mリーグ的には行き過ぎでない」ということです)

ということになります。同意して下さった方がいらっしゃれば嬉しいです。
全く同意できない、何言ってんだコイツと思ったそこのアナタは、やっぱあんな奴のファンを10年もやってる奴はキモさが違うな、と切り捨ててこのnoteのことは記憶から抹消してください。


10年前、スリアロch(当時は名前違いませんでしたっけ?)で四神降臨という対局があり、その最終戦のオーラスでトータル首位の鈴木達也に迫るチンイツリンシャンをツモった多井隆晴を見て以来、僕はずっと彼の麻雀が見ていて一番楽しいと思っています(ちなみにその対局は負けw)。
「麻雀が強い」「麻雀を見ていて楽しい」という2つ以外に、麻雀プロとして必要なものなどあるのでしょうか?
同業者への優しさや人格、品性などには見向きもせず、多井さんには実力の続く限り芸術的な牌譜を生み出し続けてほしいと思います。

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