「MMT 現代貨幣理論 vs ビットコイン」自国通貨建ての国債はデフォルトしないのか Editorial Staff氏 分析記事

経済界ではBitcoinとMMTについて様々な議論がかわされるようになってきましたが、この2つのイデオロギーはどのような関係性をもっているのでしょうか。MMTが命題(テーゼ)であるとすればBitcoinはアンチテーゼであるという見方もありますが、両者には共通点もあるのでしょうか。今回はBitcoinの誕生の背景にも触れつつ、BitcoinとMMTをめぐる論点について紹介しています。ぜひご覧ください。本記事は、Traders Magazineに掲載されている「Modern Monetary Theory Versus Bitcoin」の内容を日本語へ翻訳し掲載したものです。

なぜMMTとBTCという両極端な経済セオリーが台頭してきたのか

今日の世の中では2種類の強力な経済理論が台頭してきています。1つは「現代貨幣理論(MMT)」、そしてもう1つはBitcoinです。

我々の現在認識している経済の枠組みというのは、この2つの新興かつ両極端の理論によって構築されるようになってきました。MMTが命題(テーゼ)だとすれば、暗号通貨はそれに対するアンチテーゼです。

しかし、BitcoinとMMTには共通点もあります。それは、両者とも従来の知識の限界であった自由主義経済学と保守主義経済学という縛りを超えて対話を発展させていこうとしているという点です。


現行の枠組みの両極端に位置している話題や主張というのは、現行の政治的・経済的枠組みへの不満が高まるにつれどんどん重みを増すものです。そして果てには我々の知っている枠組みを変えたり壊したりする恐れも出てきます。

枠組みの末端部に位置していた話題が重みを増してくると、憶測・歪曲・大混乱に陥りやすくなります。これは現代におけるあらゆる話題に共通して言える傾向です。そうなってくると、様々な政治的派閥からの中傷や嫌悪でさえもその話題の評判を高め、ひいては影響力をも高めることとなるのです。

この複雑な事態をより複雑にしているのは、MMTでもBTCでも、絶え間ない内部論争が繰り広げられているということです。

この2つの説は、解くのがひどく難しいゴルディアスの結び目(難題の例え)によって固く繋がれています。そして言ってしまえば、どちらの説も軋轢と集団思考の巣窟です。

とあるMMTの著名な学者は、「主流文化の中にいる学者コミュニティーは、集団に対する帰属意識と共通の目的を有するものの、新しい優れた考え方に対しては鈍感となり、敵対するようになってしまう」という原点に立ち返る内容の議論を我々に思い出させてくれました。

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MMTの権威、ビル・ミッチェル氏の主張 
拡張するMMT
度重なる世界的な経済危機と量的緩和による金融政策、そしてBitcoinの誕生
Bitcoinのアイデアと機能
BTCとMMTの関係性は?

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