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「積極的な、受け身」を武器にする校正という仕事

「この表現、美しいなぁ」

小説を読んでると、そう感じることがある。
作家の感性や表現力には惚れ惚れする。

だけど、そんな表現が生み出す言葉の魔術師が、作家や編集者以外にももう1人いることをご存知だろうか。

校正者である。

校正という仕事


普通、校正という仕事は「原稿の間違いの指摘をする」仕事である。

しかし、プロ校正者、大西寿男さんは、校正という仕事の役割を超えて、おせっかいにも作家に最適な言葉を提案する

大西さんのプロフェッショナル性は、作家の伝えたい世界観に寄り添い、言葉の海から最適な一滴の言葉を見つけ、言葉を力づけることである。

「この言葉は主人公の語感にあうのだろうか」

そのちょっとした違和感を切り捨てることなく、語感にぴったりの言葉に出会うまで、ネットや図書館を駆使して調べ尽くすのだ。

一般的な校正単価は、1文字0.5円。1万字で5,000円。決して高くない。

普通の人なら手際良くパパッと終えたい仕事かもしれないが、大西さんはそうはしない。徹底的に1文字と向き合う。それが指名される校正のプロたる所以だろう。

プロの校正者が向いている人


仕事では「受け身になるな」とよく言われる。

だが、大西さんは、「受け身になることで理解したり発見したりすることは
たくさんある」
のだという。

与えられた受け身ではなく、自分で選び取った受け身であるからこそ、役に立てることがある。

プロフェッショナル仕事の流儀「「縁の下の幸福論 ~校正者・大西寿男~」

誰かの世界観を徹底的に理解し、寄り添い、最良の言葉を探し出す仕事。それは、「積極的な、受け身」な人にしかできないのかもしれない。

もう少し言語化すると、プロの校正者に向いているのは、

・相手に徹底的に寄り添いたい
・1文字を大切に扱いたい
・小さな違和感を見過ごさない


そんな姿勢を持っている人だろう。

「積極的な、受け身」な人が向いている仕事


この「積極的な、受け身」な人は、他者に寄り添えることが真の価値だ。

つまり、教師、カウンセラー、キャリアコンサルタント、看護師、秘書など、「人を支援する仕事」が向いている。さらに言えば、組織の制度設計や、専門職のノウハウ構築など「専門職が働きやすい環境をデザイン(設計)する仕事」も向いている。

ぼくらのキャリアコンサルタントも、お客様がやりたい世界観を一緒につくりあげ、その新たな世界観に寄り添う仕事を見つけていく仕事。「積極的な、受け身」な姿勢は持っていたい。


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