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とあるたこ焼き屋から学んだこと。

「はい、いらっしゃい~」

おばちゃんはいつもそう言って

笑顔でお客さんを迎えてくれる。

ここは地元のとある商店街にある

小さな小さなたこ焼き屋さん。

学校帰りや部活帰り、

小腹が空いたな~なんてときはよく

ここのたこ焼きを買いに、あるいは食べに来た。

なんたって安くて美味しい。

“5個 100円
10個 200円
15個 300円”

さらに毎度毎度どういうわけか

「おまけしとくね~」と3個追加してくれる。

何なら無言でおまけされることも。笑

。。。

つまり破格。笑笑

“お金がなくても笑顔になれる”

お金をたくさん持てなかった高校生時代、

ここは色んな思いが詰まった最高の場所だった。

思い出だけじゃない。

最初に話したおばちゃんや、

たまに一緒にお店に立ってたおじちゃん、

(本当は2人ともおばあちゃん、おじいちゃん
と呼ぶべきか…っていうくらいの年齢)

それから最近よくお店に立ってるお姉さん。

この3人みんなが掛けてくれる、

「笑顔」

そして

「心遣い」

味や値段が変わらないのもすごい。

やはり世の中ではさまざまなことが起こり

消費増税や食材の価格高騰など

商品の値段を貫くことが困難になることも

あったかもしれない。

そしておばちゃんもおじちゃんも、

毎年当たり前に年を重ねていく。

身体もきつくなってきているだろうに。

私が最初にこのお店を知った頃は

おばちゃんとおじちゃんしかお店にはおらず

お姉さんなんて見たことがなかった。

でも味はしっかり受け継がれているようだ。

数年前の私の記憶と今。

何年経ったか定かでないけれども

それらはそこに何も変わらないで

存在し続けてくれていた。

実家からは通えない距離にある大学に通い

部活で忙しい毎日を送っているあいだに地元では

最寄りの駅に新しく商業施設ができたり

きれいな団地がいくつも並んでいたり

いくらかの建物が壊され

自分が通っていた母校も新築され

帰省する度に風景が変わりつつあった。

それがどことなく寂しく感じた。

でもこのお店だけは違った。

おばちゃんの笑顔も、

お客さんが美味しく食べるための心遣いも、

天かすでさくっとふわっと仕上げたたこ焼きも、

我々の財布に優しいお手頃な価格も、

何も変わらなかった。

そしてこれらの事実は幾度となく私に

「安心感」というものを必ず与えてくれた。

「私も“他人に安心感を与えられる人” なりたい。」

たこ焼きを頬張りながらそう思った。

移り変わり行く世の中。

不要だと思われれば即刻切り捨てられる世の中。

でも変わらす継承され、残存するものもある。

それはどの時代においても

世の中から「必要だ」と思われてるから。

私のほかにもたくさんの商店街の利用者や

すぐ近くの駅からの帰り道に通る人々が

このたこ焼き屋さんにふらっと寄って

談笑しながらたこ焼きが焼けるのを待ち

受け取るとみんな笑顔で帰っていく。

みんなこのお店のどこかが好きで

たこ焼き以外の何か生きるパワーみたいなのも

もらって帰っているように見える。

だったらこのたこ焼き屋さんが

私を含めて多くの人に何かを与えているように

私もまわりをHAPPYにする術を身につけて

たくさんの人を包み込んであげたい。

誰かを安心させられる大きな人間になろう。

私がまず実践出来ることと言えば「笑顔」だろうか。

ではでは✋

¡Adiós!

Yukari🍀

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