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M design「10日でBlender4入門」:無理なく本当に10日で独学できる良書

Blenderの使い方を学ぼうかと思い、「10日でBlender4入門」という書籍を購入して勉強してみました。Blenderは以前にも少し使ってみようかとインストールしてほんの少しですが触ったことはありのですが、すでにほとんど忘れてしまいかぎりなく初心者に近い状態です。

下の画像が私が本を見ながら実際に自分で手を動かして作ったものです。
細かく見るとおかしな点もありますが、全体的にかわいくいい感じです。

本を見ながら自分で作ったCG結果

経験的に「1週間でできる~」とか「10日で学べる~」とかいう独学書は、章立てが7とか10に分割しただけで、1日でその分量の独学は厳しいだろうという本が多いような気がしますが、この本は、1日の分量が1~2時間程度で十分実行できるような無理のない分量でした。

最後の2、3日は、もう少し時間がかかりましたが、そこまで行けば、最後までやる気もおきます。

使ったコマンドを全部理解できている訳でもなく、実際には意味も分からず、書いてある通りに行った作業もありますが、今後、ほかの書籍なども参考に少しづつ覚えていこうかと思います。

以下、作業しながら思った点や行ったことなどを書いておきます。


インストール:Blender Launcherのおすすめ 

BlenderをBlenderのホームページからダウンロードしてインストールするのでもちろん良いのですが、私はBlender Launcherを使ってインストールしています。

Blender Launcherを使うと、異なるバージョンのBlenderを複数インストールできるので、現在使っているバージョンを残しつつ新しいバージョンを使ってみたり、参考書に合わせて古いバージョンを使ってみるということもできます。

Windowsでのインストールは簡単で、Blender LauncherのReleasesページからzipファイルをダウンロードしてファイルを展開し、中にあるBlender Launcher.exeを適当なディレクトリ(例えばc:¥Blender)を作って、そこに入れるだけです。

Blender Laucher.exeを起動して「Downloads」タブで好きなバージョンを選べばダウンロードされインストールされます。
インストールされているバージョンは、「Library」タブにリストが出るので、その中の好きなものを選択(「Launch」)すれば、そのバージョンのBlenderが起動できます。

Blender Laucherの起動画面(2つのバージョンがインストールされた状態)

Blenderでテンキーは必須か?

私はノートPCもデスクトップPCもテンキーがないキーボードを使っています。Blenderでは表示の視点切り替えにテンキーを使用することが前提で説明されます。

「テンキーを模倣」という設定もありますが、それだと「編集モード」時によく使う、点選択(1)、辺選択(2)、面選択(3)のショートカットが使えなくなってしまいます。

なのでテンキーが必須という感じで言われることが多いようですが、デフォルトで、「`」キー(日本語キーボードでは「@」の位置)を押すと下記のようなメニュー(このような表示インタフェースをパイメニューと呼んでいるようです)が出るようになっているので、それを使えば特にテンキーが無くても大丈夫なように思います。

キーボードによっては「`」キーが効かない場合があるようなので、その場合は、「編集」メニューから「プリファレンス」ー「キーマップ」の中にある「3Dビュー」ー「3Dビュー(グローバル)」ー「ビュー」で「`」キーになっているところを異なるキー(例えば「Q」)に変えれば、設定したキーで有効になると思います。

「`」キーのパイメニュー

それ以外にも、「編集」メニューの「プリファレンス」ー「アドオン」で「インターフェース:3D Viewport Pie Menus」のアドオンのチェックを入れることで、下記のようなパイメニューが出るようになります。私はこちらを使っています。

起動キーはデフォルトでは「Alt+Q」で下記の視点を指定するパイメニューが出るのですが、Altキーは「編集モード」の時に他の機能に割り当てられていて使えないようなので、「編集」メニューの「プリファレンス」ー「キーマップ」の中にある「3Dビュー」ー「3Dビュー全般」の一覧の中にある「Pie Views Menu」のキーマップを「Alt+Q」から「Q」に変更しています。
「Q」キーを押してie Views Menuを表示することで、視点切り替えだけでなく、カメラビューや投影(透視/平行)の切り替えなどこのメニューの中でできるようになります。

Pie Views Menu(私は「Q」キーにマップしています)

「インターフェース:3D Viewport Pie Menus」のアドオンのチェックを入れると、視点切り替えだけでなく他のパイメニューも有効になります。
例えば、「A」キーを押したときには、下記のような選択メニューが出るようになります。

Select Pie Menu(「A」キー)

Blenderのデフォルトでは「A」キーは全選択のショートカットキーなので、書籍でもそれを前提に説明しています。なので、「A」キーを元の動作に戻したい場合は、「編集」メニューの「プリファレンス」ー「アドオン」の中の「インターフェース:3D Viewport Pie Menus」の一覧の中にある「Select Pie: Hotkey: 'A'」のチェックを外せば、「A」キーのパイメニューは出なくなります。他のキーのパイメニューを使いたくない場合も同じくチェックを外せば機能しなくなります。

ちなみに、上記の選択のパイメニューで、デフォルトの「A」キーの全選択に相当するのは「Select All Toggle」です。

その他の設定

好みだと思いますが、下記のチェックを入れました。

  • 「編集」メニューの「プリファレンス」ー「キーマップ」の中の「Tabでパイメニュー」と「詳細シェーディングパイメニューアイテム」をチェック

  • 「編集」メニューの「プリファレンス」ー「視点の操作」の中の「選択部分を中心に回転」をチェック

少しハマった箇所

Blenderでは「オブジェクトモード」と「編集モード」を切り替えながら作業していきますが、オブジェクト(部品)の移動や変形、回転などは、どちらのモードでもでき、見た目の結果はどちらで行っても同じに見えます。
しかし、内部的にはデータが異なっているようで、その状態でベベルとか配列とかの次の処理をすると、書籍の見本と異なる状態になってしまいます。

例えば、6章では花瓶と花を作るのですが、1枚の花びらを配列モディファイヤーをつかって45度毎にコピーすることで花を描きます。1枚の花びらを描くときの変形や位置の移動を「オブジェクトモード」で行ってしまうと、配列モディファイアを使っても、下記のように、円周上に花びらが並びません。

オブジェクトモードで加工したため、配列モディファイヤーが思ったようにならない。

原因はトランスフォームの値が関係しているようです。
右上のトランスフォームの数値(「N」キーを押すと表示のON/OFFができます)を見ると、位置とスケールの値が0や1.0でないことから「オブジェクトモード」で位置の移動や変形を行っていることがわかります。「編集モード」で対象オブジェクトの変形や移動を行った場合は、トランスフォームの値は変わりません(位置ならすべて0、スケールならすべて1.0のまま)。

上記のような場合には、メニューの「オブジェクト」ー「適用」の中の「位置」「回転」「スケール」「全トランスフォーム」などを選ぶことで、「編集モード」で行ったようにすることができます(「Ctrl+A」のパイメニューでもOKです)。
この状態にすることで、配列モディファイヤーを使って、正しく回転配列させることができます。

「オブジェクト」「適用」することで配列モディファイヤーが正しく動作

これ以外のところ、例えばベベル(角を丸める機能)などでも、どうも角の丸まり方が見本と同じ感じにならなくて変だなーと思いながらもそのまま作業していたのですが、このことが原因でした。

このことに関しては、書籍の10日目の中に少し書いてあるのですが、もう少し前で注意書きがあったら迷わなかったと思います。
まあ、書籍の通り、「オブジェクトモード」と「編集モード」をきちんと切り替えずに適当に操作したのが悪かったのですけどね。

日本語入力のATOKが使えません

私のWindows11環境では、BlenderでATOK2017を使って日本語入力をすると、その時点でBlenderが落ちます。何度かセーブしていなくて、それまでの作業が消えました。

MicrosoftのIMEを使う必要があります。

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