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箏の基礎知識 #1


箏を演奏する上での基礎知識

※この記事の内容は、いぶくろ聖志が心掛けていたり講習会で伝えている内容です。流派や先生によって、目的とする音色や音量、表現方法が異なるため、実際に箏を習っている方は参考程度に読み流して、自分の師匠と流派の求めている音を追求することが上達への近道です。

今回は演奏する時に気になる基礎知識をまとめてみます。
#1 の今回は爪の付け方と姿勢、箏の糸の呼び方と譜面の読み方をまとめていきます。

楽器は家にあるけれど、よくわからなくて箏を触らないままになっている方は参考にしてもらえたらと思います。
また、始めたばかりの方もたまに見返して、特に姿勢と爪の当て方は時折見直すことで上達が速くなりますので参考にしてみたくださいね。

爪のつけ方

爪は深く指にはまりすぎても良い音が出ないし、浅すぎても演奏しているとすぐに抜けてしまうし、意外と良い調整が難しかったりします。

私の場合は、爪輪の中心が爪と指の境にくるくらいを目安にサイズを調整しています。ただ、しっかりと指にはめておかないと抜けてしまうので、指を濡らして15分もすると指先の色が紫色になってくるくらいキツくしています。

初めからあまりキツいサイズの爪にしてしまうと、指が痛くなってしまうので、痛くならず、演奏しても抜けないくらいのサイズから調整していくと良いと思います。

他にも、爪糊(楽器屋さんで売っています)や、卵の卵白を使用して指に貼り付けたり、テープを使って固定したりすることもできます。

演奏の前に確認するべき姿勢と爪のあたる角度(※重要)


これは、初心者に関わらず、とても重要な項目になります。

爪のあたる角度は図のようにするのが基本になります。
そして、自然と爪がこの角度であたるような位置に身体を調整していきます。

そして、その位置で背筋を伸ばして、背中、肩や肘、腰、手首に無駄に力が入っていないことを確認しておきます。

これが、基本であり、最終課題でもあります。
常に糸と爪の関係が良い位置に来るように手首や身体を調整しますが、演奏方法によっては大きく調整が必要だったり、力が入ってしまって姿勢が崩れたりしてしまいます。

特に初めのうちは、爪のあたる角度と姿勢を定期的に見直して練習をすることが上達への近道となります。

糸の呼び方

箏は座った時に奥になる糸から一、二、三、と漢数字で糸を呼びます。
そして、11本目以降は斗(と)、為(い)、巾(きん)と呼びます。

初めは箏の部分の名称では「龍角(りゅうかく)」という部分が重要になってくるので、この部分の名前だけはしっかりと覚えておくようにしましょう。

ちなみに、糸を支えている白い部品は「柱(じ)」といいます。
こちらも良く使う名称ですので覚えておきましょう。

譜面の読み方(その一)

箏は基本的には右手の親指で演奏する楽器なので、特に指の指定がなければ右手の親指で指定された弦を弾いて演奏します。

◯は休符を意味しています。

指番号が、右手の人差し指に2、中指に3、とついているので、漢数字の横に指番号が指定されている場合は、指定された指で糸を弾いて演奏します。

今回はここまで

箏の技法や、名称、歴史に、譜面の表記方法もさまざまありますので、今回は基本中の基本をまとめておきました。

ここまで理解が出来ていると、こちらの曲の1箏は演奏できるようになります。

また、私、いぶくろ聖志の主催する講習会「はじめて箏を演奏してみる」では完全初心者も対象に2時間半(休憩有)の講習でこの曲の1箏が弾けるように挑戦できるプログラムを実施していますので、ご興味のある方は下記をチェックしてタイミングが合う時に是非ご参加ください。

最後に、今日の情報をまとめたA3サイズの資料です。

不定期でこちらも更新していきます。

のんびり、じっくり箏を楽しみましょうーっ

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