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特別展アリス

アクセサリー作家のルコです。
先日、特別展アリスを見に行ってきました。行く前と行った後で心境の変化がありましたのでここに記します。

駅のポスター


空想と現実の間で


私だけでしょうか、現実的な考え方で、日常を満たしているのは…。
この不思議の国のアリスというお話は、全て夢物語だったというのが結末です。
な〜んだ。
全てお話、夢の中の物語。
だからそんなことありえない。
普通では考えられない展開。
そりゃあ現実ではないからね。
幻想、空想、妄想、それなら何でもありじゃないか…。
と思ってしまう私が脳内に居座っていた。
じゃあ、なぜ行くのか❓という質問の答えは、物語に出てくるアリスの挿絵が好きだったからです。黒の線画があまりにも有名で、もっと見たい。ほかにも何かあるのかしらと思ったからです。だけど物語の内容というと、先程にも書いた通り、現実的な考え方をする私にとって、それには魅力を感じないはずだった。
ところがいつの間にか物語に引き込まれている自分が居ました。

展示物を見ていると

物語の背景、つまり、作者紹介、モデルとなった主人公のアリスという実在の人物、それにまつわるイギリスの物いろいろ、携わっている人々のこと…などなど。
それらを見ていると夢物語と言っても個々のキャラクターが濃かったり、思いもよらない奇想天外な発想だったりで、あれよあれよという間に魅了されてしまった。
こんなの考えつくなんて、凄い!
何、このおかしくて楽しい摩訶不思議な世界!そして色彩も美しく古いのに新しい感じでゾクゾクする。
不思議の国のアリスの次は鏡の国のアリス、その後、更には地下の国のアリス、と、次々と作品が出版されている。そこには出版までに年月が掛かったことから著者の創作する苦労があったのだと知りました。やはり、簡単には物語は作れないんですね。
展示物のボリュームもあり、また、映像や仕掛け絵、マッピング?、更には世界に派生する多言語でのアリスの紹介、ロリータファッション、など。色んな方面へ多角化するアリスの文化物がたくさん展示されていて飽きることはありませんでした。

思い出したこと

不思議の国のアリスが日本で広まったの1970年代との事です。
と、いうことは、私が生まれた年代、つまり一緒に生きてきたんです。記憶にありませんが、考えてみたら所々でアリスが話題になっており、その都度影響されていたことを思い出しました。
そういえば、本を読んだこともあるし、映画も見ました。ディズニーのアリスはあまりにも有名。舞台もあったようでした。色んな人がアリスを起用していました。懐かしいひと時でした。ということは時を経て今こうしてこの展示を見ているということは、この世界観が好きということ、そう、改めてこの感覚もいつの間にか蓋をして忘れていたんだということに気がついたのでした。

アリスの世界

展示物を見る最初と最後ではアリスに対する感じ方がまるっきり変化していました。非現実的な物語、ファンタジーも少し怖いシーンも織りまぜてイギリスの良き美しい風景と愛しいキャラクター、そしていつの間にか自分がアリスになってその世界に入り込んでしまっている自分に驚きました。久しぶりに原作を読みたいと思いました。
ロリータファッションはアリスが発祥なのか分からないけどいつの間にかそうなっていたみたいで、そのファッションに身を包む若い女性達が会場で見られました。とても可愛く着飾っていて、楽しそうに過ごしている。こういう楽しみ方もあるんですね。私もここに来る前に少しでも思い出していたら最初からもう少し違った楽しみ方になっていたのかも知れない…なんて思いました。

ルコ



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