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テクノロジーと起業のビジョナリー、ビル・ゲイツが卒業生に伝えた、世界の課題解決に取り組む意義とは?

ザッカーバーグがHarvard大学の卒業生に向けてスピーチをした10年前、Microsoftの創業者であるビル・ゲイツも、様々な分野で活躍するであろう将来のリーダーたちに、「変化をもたらす」ことの意義を伝えました。

ビル・ゲイツのスピーチのポイント
ビル・ゲイツは2007年にHarvard大学の卒業生に向けたスピーチを行い、彼は落ちこぼれていた学生時代から、現在のような世界的な起業家、慈善家までの道のりを振り返りました。自分の型破りな道と、Microsoft設立のためにHarvard大学を早期退学した彼に対して同大学から名誉学位を授与される皮肉について、ユーモアを交えて語りました。

ゲイツが大学に就学中、世界的な不公平・格差に気づかなかったことへの後悔を述べ、卒業生に、こうした格差に立ち向かうよう促し、自分の知性と資源を世界の貧困、病気、教育不足に対処に使うことの重要性を強調しました。

さらにTechnologyとCommunicationの進歩が人道的な取り組みに革命をもたらす可能性を示し、卒業生たちに慈善事業とInnovationを受け入れるよう呼びかけました。Bill and Melinda Gates財団の経験を紹介し、市場原理と政府投資によって、恵まれない人々の生活改善、創造的な資本主義の必要性を強調しました。

最後に、卒業生たちに、Harvardの門を出てから、一人ひとりが意義ある変化を促す責任があるということ、大学で獲得した知的leadershipと教育を通じ、世界的な課題の解決を最優先し、変化をもたらすために行動を起こすよう促しました。

Bruce’ Comments
僕のビル・ゲイツとの出会いは、2000年前後にLaw Schoolに行ってた頃、彼が出版したDVDを観た時です。DVDには、お店の支払いがdigital touchで決済される光景や、教室の黒板がscreenになっていて、生徒たちがPCを開いて授業を受けている光景が描かれていました。いくら何でもそんなことが実現するなんて当時は信じられませんでした。

そして、僕は米国Law School卒業と同時にMicrosoft Asiaで2001年から2007年までSenior Manager- Intellectual Property Protectionとして勤務しました。実際にビルさんを目にしたのは、入社年の冬の米国New Orleansでした。1万人近くの社員が一同に会したこのイベントで、ビルさんは月面着陸用の宇宙服を着て登場したのです。さらに、その数年後、Redmond本社での大きな会議で彼の姿を見ました。Microsoftの社員にとってビルさんは既に神格化されていました。一方、ビルさんがCEO職 をスティーブ・バルマーさんに引き継いだ後、Microsoftは、Sales&Marketing drivenな時代となりました。静的なゲイツさんと、全体会議で壇上をエネルギッシュに走り回りながら講演していたスティーブさんの熱さが対照的だったという記憶があります。

ビルさんは、当時から世界的な不公平・格差に関して強い問題意識を持っていました。他のIT企業に先駆けてCommunity Affairsチームを立ち上げ、volunteer、community、diversity、inclusionの大切さを社員に訴え、様々な活動を進めていたことを思い出します。今では多くの会社が導入しているこうした考え方を取り入れ取り組んでいますが、ビルさんは20年以上前に世界的な課題への解決の重要性を気づき、動き出していたのです。彼は先見性だけでなく実行力のあるリーダーです。


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