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関係が変わる時

人は人と出会うと線を引く
お互いの「はじめまして」の声が
よく届く距離になるように

線はその関係が深まったり浅くなったりする毎に
引き直されて お互いの深呼吸を確保する

子供が生まれた時
私も娘との線を引いた
お互いの「はじめまして」に祝福を込めて

娘との関係は長い間 良好に進んだ と思う
しかしだからこそ いったい いつ
その線は引き直されるのだろうかと
考えては 忘れていたりした

それはきっとイワユル
思春期という期間なのだろうけれど
それはどのように訪れるのだろうかと

ちょっとワクワクして待っていた
なんか知らんが 突然「お父さん嫌い」とか
言われたりするのだろうかと

けれどそれは思いのほか痛烈な
失恋のような寂しさを伴うものだった

「心配」が「束縛」になるように
いつの間にか固定されてしまったイメージが
私の中に澱のように重なっていたのか

鋭い目つきとなって
私の一番弱い所を突き崩していった

信頼するという一言と
「もう会う事はない」という線を引き直した
友人の一言を 思い出した

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