Vtuberリモート収録作業・最小構成(機材編)

緊急事態宣言がまた発出されそうな状況なので、Vtuber収録スタジオの閉鎖などを想定して、ゼロからリモート収録環境を構築する為の記事を作成していこうと考えています。

私自身、去年の緊急事態宣言時には収録スタジオの閉鎖など辛い状況を経験していたので、同様の事態になった際のための備忘録として纏めていきます。

また、同じような事態を迎えようとしている(すでに迎えている)方の助けにもなれば幸いです。経験者以外に理解や説明が出来るよう、ケーブル系を除きなるだけ列挙します。

今回は機材編。SteamVRのセットアップ・モーションキャプチャのセットアップは以下記事に纏めてあります。

Discord上チャンネルB-Laboラウンジにて、Vtuber向けバーチャルスタジオシステムCollaboll(コラボル)の使い方や、Vtuber収録技術のご相談などを受け付けています。もし宜しければご参加ください。

・収録要件

・3Dモデル(VRMモデル)キャラクター2体を用いる。
・収録参加者全員が別々の場所(リモート)から作業に参加。
・キャラクター挙動はフルボディトラッキング(全身を動かす)で、自由に動き回る事を想定
・表情操作はフェイシャルキャプチャ。


こんな感じに2キャラクターが絡む動画を音声付きで取れるのが目標。これを実現するのに最低限必要な機材とソフトを列挙していきます。


必要なハードウェアとソフトウェア

・ハードウェア一覧(2キャラ分想定)

・WindowsPC(グラフィックボードが入ったゲーミングPC)*2台
・HTC VIVE Pro*2台 
・Viveトラッカー*8個
・トラッカー固定用ストラップ
*4本
・トラッカー固定用クロックス*4足
・ホットシューアダプター*4個
・突っ張り棒*4本
・カメラホルダー*4個
・USB充電器*2個
・iPhone(iPhone X以上)*2台
・首掛け式スマホホルダー*2台
・無線マイクor有線マイク*2台
・オーディオインターフェース*2台
・液晶モニタ*2台
・部屋*2室
・ネットワーク環境*2
(各種ケーブル等、細かいものは割愛)

・ソフトウェア一覧

・Collaboll(コラボル)*2ライセンス
・SteamVR
・VMC(バーチャルモーションキャプチャー)
・waidayo
・SYNCROOM
・OBS Studio

・ハードウェア詳細


・WindowsPC(グラフィックボードが入ったゲーミングPC)*2台
キャラクターの描画処理のみを行うのであれば、下記スペック内で処理可能です。

加えて、録画/録音作業も同じPCで並行して行う予定であれば、収録データ保存用のSSD増設や収録時の安定性向上のため、メモリ増設やCPU変更を検討する必要があります。


・HTC VIVE Pro*2台 
・Viveトラッカー*8個
モーションキャプチャを行うために必要な機材。



・USB充電器*2個Viveトラッカー等無線機器の充電用。無線機器は複数運用するのでポート数の多いものを。



・突っ張り棒*4本

・カメラホルダー*4個
ベースステーション(HTC VIVE Proの付属機器)を固定する器具。突っ張り棒は天井高に合わせたサイズを選んでください。

・iPhone(iPhone X以上)*2台
フェイシャルキャプチャを行うために必要。

・首掛け式スマホホルダー*2台
ハンズフリーでフェイシャルキャプチャを行うために必要。
卓上動作の収録であればテーブル用三脚で可。


・無線マイクor有線マイク*2台
自由に動き回る事を想定するため、ワイヤレスマイクを優先検討。
演者の動きを制限する(回らない・激しく動かない)のであれば有線マイクでコストを下げるのも可。

無線マイク

有線マイク

・オーディオインターフェース*2台
マイク音声をPCに取り込む機材。

・液晶モニタ*2台
(フルHD以上のもので)お好きなものを。非光沢のモノが、目が疲れにくくお勧めです。

・部屋*2室
HTCVIVEを用いてモーションキャプチャをするために必要なスペース。
最小環境は2 m x 1.5 mだが、この広さがあればいいという訳ではなく、PC等機材を設置することになるので、最低でも六畳一間くらいのフリースペースは欲しい。

・ネットワーク環境*2
リアルタイムでモーションデータや音声の送受信を行うため、可能な限り可能な限り高速かつ安定した、有線のネットワーク環境を準備してください。経験則上は戸建ての光回線が一番確実。Speedtest等速度計測サイトでお使いの通信回線を測定の上、以下の数値を参考にしてみて下さい。

上り/下り:45Mbps以上
Ping:30ms未満

・ソフトウェア詳細

・Collaboll(コラボル)
ネットワーク上にバーチャルスタジオを作成し、VRMモデルを描画。その映像出力を行うソフト。一か月間無料試用が可能なライセンスがあります。


・SteamVR
Viveトラッカーを動作させるソフト

・VMC(バーチャルモーションキャプチャー)
フルトラッキングモーションキャプチャを行い、コラボルにキャプチャデータを送信するソフト。コラボルと併用する場合、開発支援版(pixivFANBOXへの支援)が必要。

・waidayo
iPhone上でフェイシャルキャプチャを行い、VMCへデータ送信するソフト

・SYNCROOM
PC間の音声を高音質/低遅延で送受信するソフト


・OBS Studio
映像/音声をキャプチャ(収録)するソフト

構成図や設置方法、運用方法などは後日。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?