プレシーズンマッチの出場時間まとめ&新シーズンの序列考察

◯今回のnoteの目的

プレシーズンマッチというシーズン前の実験の場での選手起用から、新シーズンの選手の序列を予想してみよう、というnoteでございます。

◯プレシーズンの目的

そもそものプレシーズンの目的とは?

・調整
休暇をとっていた選手が来たる新シーズンに向けてコンディションを調整する
・実験
新しいフォーメーションとか、新加入選手の使い方とか
・興行
例は中国での練習試合

辺りになると思います。

◯今年のスパーズのプレシーズンの状況と目的

・相手が全てロンドン周辺のクラブ
・新しい監督が到着
・リビルドが必要で、選手の放出と獲得が多く予測される

→これらのことから、多少のチケット収入はあるにせよ、プレシーズンマッチの意義はほぼ「実験」であると推定。

実験されるものは、フォーメーションと選手の起用法で、フォーメーションはずっと433を試していました。
なので、433がベースの陣形になることを前提に、選手の使い方の実験に注目します。

プレシーズンの選手起用は、試合展開にかかわらず、決まった時間帯に選手が投入されることが多いです。
つまり、選手の出場した順番や時間から、選手の今の立ち位置・序列をある程度予測することができると考えています。

ということで、プレシーズンマッチの5試合の選手起用から、選手の序列や来季への選手編成のプランを探ってみます。

◯分析方法

・対象
基本的には、トップチームの選手を対象に集計。若手も他と違う使われ方をした選手についてはピックアップして追加しています。
・データの利用元
FotMobのアプリ
・データ集計方法
エクセルを使用。表内の青色はスタメンであったことを示す。

ユース選手は、他と違う使われ方をしているなと思った選手だけピックアップして表に入れています。

◯GK

ロリス:65分出場、スタメン1回
ゴッリーニ:115分出場、スタメン1回
ハート:45分出場、スタメン1回
ホワイトマン:225分出場、スタメン2回

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合流時期・離脱時期がバラバラで、出場時間・スタメン回数ともにばらける結果となりました。

ロリスは、ユーロがあったため合流が遅れましたが、5試合目のアーセナル戦では先発。
ロリスとゴッリーニのポジション争いは注目ではありますが、この二人がともに出場したのはこの5試合目のみであり、ロリスを1stGK、ゴッリーニを2ndGKとするのが基本スタンスなのだろうと思います(少なくとも最初は)。

4試合目にゴッリーニが先発しているのは、アタランタではプレシーズンに参加していたがスパーズではプレー経験がないゴッリーニに、スパーズに慣れてもらうことが主目的で、序列争いとはあまり関係がないと思っています。

すでに移籍したハートですが、1試合目はハートが先発して前半をプレーしたものの、2試合目・3試合目にはホワイトマンがフルでプレーするようになっており、2試合目が始まる前にはハートが移籍するのはほぼ決まっていたのだろうと思います。

GKの序列はロリス>ゴッリーニで始まると予想しておきます。ただ、今年で契約が最後のロリスは、延長しないならば途中で第2GKに落ちる可能性もあると思います。
第3GKはよくわかりませんね正直。ただ、ハートを安価で売ったということは、経験ある選手を第3に置いておくつもりはあまりないのでしょう。アカデミー出身でローン帰りのオースティンを使うとかそんな感じでしょうか。

◯DF

・CB
ダイアー:289分出場、スタメン4回
ダビンソン:73分出場、スタメン1回
ロドン:17分出場、スタメン0回
タンガンガ:308分出場、スタメン3回
カーター=ヴィッカース:221分出場、スタメン3回
ロメロ:0分出場

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ダイアーは多くのプレー時間とスタメンを与えられており、使う気なんだろうなーと思います。3試合目だけ使われなかったのも、タンガンガとCCVの両方をCBで使ってみたかった、みたいな理由かなーと思いますし、来季も主力CBとしてカウントされていそうです。

コパとユーロで似たタイミングに復帰したダビンソンとロドンは、5試合目でダビンソンが先発したことからダビンソンの方が評価が高いのだろうと予測できます。

タンガンガとCCVは、3試合目まではずっとCCVの出場時間が長く、もしやCCV>タンガンガなのか?と思いましたが、タンガンガはその後4試合目と5試合目に先発しました。そしてタンガンガは5試合目はRSBだったので、これも興味深いです。多分序列はタンガンガ>CCVだと思うんですが、ではなぜ最初CCVが多く使われていたのか?という疑問が残ります。
可能性としては、
①CCVの就活のためにプレイ時間を確保してあげた
②CCVとタンガンガの序列がプレシーズン中に変わった
③最初はCCVを残してタンガンガを出すプランだった(序列というよりは、選手の編成の問題)
くらいでしょうか。
①は、ありえますが、監督が新しくなった今季に優先してやるべきことではないと思います。
②は、判断材料が足りないです。あまりプレーの記憶はないですが、序列が変わるほどのヤバいプレーではどちらもなかったかなーと。
③は、冨安が破断した場合に起こりうるかなと思っています。CB・SBの両方にカウントできるという特徴はタンガンガと冨安に共通しており、もし冨安を獲得できた場合にはタンガンガをローンに出しても不思議ではないと思います(実際にガラタサライの噂がありました)。タンガンガが先発し始めた3試合目は、オリンピックに参加していた冨安の噂がトーンダウンした頃と近いように思います。もしこの説が当たっているなら、冨安はこの夏は来ないということになりますね。
冨安を取ってタンガンガを出す場合には、CCVを控えCBとして使う気だったのかもしれません。

ロメロはコパと怪我で1試合も出ていませんが、獲得額と背番号から考えてスタメン当確で間違いないと思います。

序列予想としては、1番手がロメロで、2番手をダイアーとダビンソンが争い、4番手がロドン、タンガンガがCBとSB兼用のユーティリティー枠なのかなーと。タンガンガに関しては冨安などの他の選手が来るならローンの可能性もあるかも。

・RSB
ドハティ:143分出場、スタメン2回
オーリエ:13分出場、スタメン0回
パスコッチ:158分出場、スタメン2回

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RSBは非常に謎が多いポジションだと感じました。
というのも、昨年のレギュラーだったオーリエが、早くに合流していたにもかかわらず、ほとんどプレシーズンで起用されていないからです。オーリエはできれば売りたいんだろうなと思いつつ、本命不在で不安です。

ドハティをオーリエよりも優先して使っており、ドハティは少なくとも残留だと思います。
ただ、なんとなくオーリエが使われていない理由は序列ではなく移籍するかもしれないからなのでは?と思っています。

5試合目にタンガンガを起用していることから、ドハティとタンガンガを相手によってローテするのだろうか…というくらいの推測しかできません。
あまり読み取れるものがないですね。

本職CBの若手であるパスコッチが最初の2試合で先発したことから、若手DFの序列では高い位置なことが推測できますが…

序列としては、オーリエ残留の場合はドハティとオーリエを交互くらい、たまに守備的に行く時にタンガンガって感じなのかなと。

・LSB
レギロン:226分出場、スタメン3回
セセニョン:0分
デイビス:44分出場、スタメン0回

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レギロンがレギュラー、デイビスがサブ、という去年と同じ考え方になりそうな使われ方です。

セセニョンについては気にしていたんですが、使われませんでしたね。起用がなかったので、使うならLSBなのかLWGなのかさえわかりません。
セセニョンがフィットしてレギロンとポジション争いするような未来を期待したいです。

◯MF

・DMF
ウィンクス:182分出場、スタメン2回
スキップ:296分出場、スタメン4回

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DMFというかアンカーの位置ではスキップとウィンクスが起用されていました。
意外だったのは、スキップの方が出場時間もスタメン起用も多いという点です。アンカーでのレギュラーを見込んでいるのでしょうか。ウィンクスはCMFとDMFの控えという形で残留するんでしょうね。
蓋を開けたらホイビュアをアンカーに使う羽目になっているかも…。

・CMF
デレアリ:394分出場、スタメン5回
ホイビュア:110分出場、スタメン2回
ロチェルソ:25分出場、スタメン0回
エンドンベレ:0分出場
ナイルジョン:199分出場、スタメン2回

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デレアリは全試合スタメンとかなり監督の信頼を得ていそうで、開幕レギュラー当確かと思います。もう1枠もユーロ帰りで2試合先発しているホイビュアが濃厚だという予想です。

ロチェルソは後半のアクセント役、攻撃的にいくときのスタメンが期待できそうです。

エンドンベレは…ずっとロンドンにいるのに使われず。移籍の噂はないのでコンディション面の問題でしょうか。

2試合に先発して印象的なプレーを見せたナイルジョンは、かなり期待されていると思われます。ECLとかで見ることができるかも?

◯FW

・WG
ベルフワイン:384分出場、スタメン5回
ルーカス:394分出場、スタメン5回
クラーク:30分出場、スタメン0回
ブライアンヒル:0分出場

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ベルフワインとルーカスが全試合スタメンです。ただ、そりゃそうやろという選手層なので情報があまり読み取れません。

クラークが期待されていないことはわかりました。

ブライアンヒルが11番をもらっていることから、ソンフンミン・ベルフワイン・ルーカス・ブライアンヒルの4人でWGを回すんだろうなと思います。
CL圏に入るアタッカー陣には今のところ見えないですが、奮起に期待しましょう。

・CF
ケイン:0分出場
ソンフンミン:296分出場、スタメン4回
スカーレット:138分出場、スタメン1回
パロット:30分出場、スタメン0回

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ケインのせいでよくわかりませんが、ソンフンミンを真ん中でカウントしていることはないと思います(というかそう信じたい)。

ケインが残るにせよ出ていくにせよまともなストライカーは一人いるはずなので、その人がレギュラー。控えはソンフンミンとスカーレットで誤魔化すんでしょうか…。

スカーレットとパロットの起用時間から、スカーレット>パロットという序列があることがはっきりしたのは一つの収穫です。

◯まとめ

補強が終わっていないので確かなことは言えないですが、意外とスタメンの顔ぶれや序列は変わらないような気がします。

チームとしての大きな変化は、新しい監督が来たことと、ベースのフォーメーションが433になったこと。

その恩恵を受けそうなロチェルソ・エンドンベレ・ホイビュア辺りは期待したい一方で、アンカーや右サイドバック、センターバックには不安が残る陣容かなという印象です。



出場時間とスタメンの情報をまとめているので、皆さんもご自身なりの予想をしてみてはいかがでしょうか。

では、いよいよスパーズも開幕です、今季も一緒に応援していきましょう!

#COYS



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