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しくじり先生~俺みたいになるな~

本記事は、「IR系Advent Clendar2022」(#ir系AC)のエントリーです。 川畑拓也/SDGs推進委員長さんより、バトンをいただきました。

シゲマツさんの素晴らしい企画にIR担当として挑戦し、少しでもお役に立てればと思いエントリーさせていただきましたが、スタートから業界の先輩方の素晴らしい記事が続いておりますので、ここで盛り下げないよう頑張ります。

上場1年目、IR担当1年目のひよっこが書く拙い内容ですが、そんなやつが書く記事はどんなだろうと、少しでも興味持っていただけましたら嬉しく思います。

今回のテーマは、
『私たちが起こしてしまったIR活動のしくじりエピソード』
です。

どの企業様(IR担当の方)も、細かいミスから大きなものまで、様々なしくじりを経て、それを糧にして今の自分があると思います。

今回は、上場1年目にして様々なしくじりをしてしまったエピソードを軸にしながらその反省をどう活かし、今IRについて何を感じるかをお伝えすることで、同じように1年目で悩んでいるIR担当の方へ、少しでも助力になればと思い、恥を忍んで書いていきたいと思います。

少し長くなりますが、気楽に読み進めていただければ幸いです。

■ 自己紹介

本題に入る前にまず自己紹介をさせて下さい。本題に入るまでが長くてスミマセン(構成しくじりました。)

2021年12月にグロース市場に上場したブロードエンタープライズ(4415)のIRチームです。 畑江(ハタエ)と金城(カネシロ)とアカウント名(@broad_ep)にある通り、対外的な活動は主に二人で担当しています。

Twitterのプロフィール写真がとても仲良さげですねって言われます。(仲良くないときっとこんな写真は撮りません)。2人は直属の上司部下として約10年間、一緒にやってきました。
※実は1年だけ別の部署になったことがありましたが、それも1年だけで、結局また横に居ました。
 
立ち位置としては、右に畑江(つっこみ担当)、左に金城(天然ボケ担当)、としてやらせてもらってます。
 
さて、前置きはここまでにして、ここからが本題です!

■ しくじりその① 初の通期決算発表でのしくじり

時は遡り、2022年2月14日、上場後初めての決算発表。

私たちは開示資料や決算説明会の配信など、通期決算発表に向けて様々な準備を行なっておりました。初めてづくしでてんてこ舞いだった私たちはここで一つ大きなしくじりをすることになります。
 
それは、「決算短信と決算説明資料の開示日を分けた」ことでした。
(※決算短信と決算説明資料の同日開示は必須ではなく、別日に行っておられる企業様もいらっしゃいますので、これはあくまで当社の出来事としてご認識願います。)
 
予定していた決算スケジュールとしてはこんな感じです。
 
①  2月14日 決算発表(業績予想発表)
②  2月17日 決算説明会・決算説明資料の開示
 
なぜこのようなスケジュールになったかの理由ですが、
今期より収益認識基準の変更が適用されることで前期に比べ「増収減益」となり、この背景や理由を資料のみでご説明するにはまだまだ力量が足りないのでは?と感じ、代表から直接決算説明会で資料を基にしっかりご説明しようと考えたのが別日になった理由です。
(実際の資料はこちら)
 
当時の我々は、「投資家の立場ならちゃんと説明してもらった方が良いだろう」と上記の結論を出し、もちろんそれは今でも正しいと思っていますが、問題はそこではなく、とにかく説明が遅すぎたことにありました。

14日の決算短信開示直後から「決算説明資料も出さないとは会社は、IRはやる気があるのか」と電話・メールでのお問い合わせ、掲示板等で多くの方からお叱りをいただくことになりました。
主幹事証券からも「すぐに決算説明資料を開示してください!」と電話が鳴り止みませんでした。
私の携帯も鳴り止みません。
 
そして株価は下がり、ストップ安になりました。
そのときになって初めて我々はこう思ったのです。
 
「あっ、やっちまったな・・・」
 
そうです。しくじったのです。

その時点で完全では無かった決算説明資料を特急で完成させ、何とか予定よりも1日早い2月16日に開示しました。
が時すでに遅し。決算説明会が終わってもお叱りが止まることはありませんでした。
 
その後の個人投資家向け説明会では株式会社イベントス様に配信をご依頼しており、司会は三井さん(熱い記事を3日前に投稿して下さっています。)と若林さんの最強ペア。
さすがの手腕で、弊社の状況を冷静に判断いただいた上でファシリテートしていただき私たちのしくじりをやんわりフォローいただきました。あの時は本当に助かりました。ありがとうございます!
 
とにもかくにも、我々は初めての決算発表で盛大にしくじったのでした。
 
これからどうなるんだ・・・。
 
何とか挽回しなければ・・・。

■ しくじりその② 空回りのマンスリーレポート

初めての決算発表でのしくじりを受けて、私は考えました。

必ずピンチをチャンスに変えていくぞ。

少しずつでも信頼を取り戻すために何ができるか?

そこで始めたのが導入戸数をKPIとし、数値進捗を月間で発表していくマンスリーレポートでした。

資料だけではなく動画配信でもお伝えできるようにしようと「IRTV」を活用させていただきました。
※「IRTV」はIR Robotics様が展開する動画撮り放題の素晴らしいサービスです。

時は流れ2022年5月

「月次進捗状況の開示終了に関するお知らせ」

わずか3ヶ月で配信停止・・・

・・・そうです。またしくじったのです。

なぜ配信停止になったかというと、KPIに設定した導入戸数は上場前に成長可能性資料を作成する際、類似企業を調査していると戸数をKPIにしている企業が多く、私たちもそれに合わせるようにKPIを設定しました。

ただ、当社は粗利を数値目標とした設定がベースで現場も走っておりますので、徐々に足元の売上数字と乖離が生じるようになりました。
※戸数は未達だが売上・粗利は達成しているなど。

このままでは、業績予測に関しミスリードしてしまう恐れがあると判断し、導入戸数の月次開示は終了することになりました。

またも電話・メールが鳴り止みません。

良かれと思ってやったことが空回りに・・・

■ しくじりその③ またやっちまった決算説明資料

同じく2022年5月。

初めての進捗報告である1Q決算発表がやってきました。

収益認識基準の変更や事業説明など複雑に話すより、シンプルにポイントをお伝えしたほうが分かり易いのでは?と考え、今回は投資家の方へできる限り要点をまとめ、ポイントが分かり易くなるように、ガラっと見た目も内容も変えて枚数も少なくシンプルにまとめた説明資料を作成しました。
(実際の資料はこちら)

今回は前回の反省を活かし、短信と同日に開示。
よし!これで大丈夫!
 
開示当日またも電話・メールが・・・

「説明が少なすぎる」「わかりにくい」
 
時と場合によってはシンプルイズベストではないこと。
何より説明不足は一度しくじったにも関わらずまたやっちまったのです。
 
・・・またまたしくじりました。

■ IRについて感じること

いかがだったでしょうか?
上場してたった半年の間にこれだけのしくじりをしていた私たち。

投資家の皆様に対して誠実に対応し、対話し、理解を深めていきたい想いは強くありますが、これらのしくじりは、私たちの勉強不足、未熟さ故にそのできることのライン、方法、基準の見極めが甘かったことが原因です。

このしくじりを得て学んだことをまとめます。

① 分かり易く、正確に迅速に伝える

どんな仕事でも同じことが言えますが、これに尽きると思います。
言うのは簡単ですが、資料一つとってもこの実践が難しい。

“伝える”よりも”どう伝わったか”にこだわり、自分本位ではなく相手主体でIRの取り組みについて常に考えて行動に移していきます。

② どんな問い合わせに対しても逃げずに誠実に

しくじった際にお叱りをいただいた皆様も全て対応し、意図をご理解いただけるまでご説明してきました。

まだまだご期待に応えられていない現実ではありますが、最近は応援いただけるお言葉も多くいただけるようになりました。

どれだけ叱られても必ず、最後には「ありがとう」と言っていただけるように一人一人に誠実に対応する姿勢をこれからも続けていきます。

③情報発信を継続する

色々としくじってきましたが、情報発信がやはりIRにおいて最も重要な要素だと感じております。
ただでさえBtoBで地味な事業なので、当社をより知っていただくためには情報発信するしかありません。
適時開示やPR媒体を上手く活用しながら、一人でも多くの方に情報が届くよう細かくリリースを出すようにしています。

まだまだ未熟ですが、これからも3点の姿勢を崩さず誠実にやっていこうと思います。

以上、ブロードエンタープライズでした。
もしかしたら、大変コメントに困る内容かもしれません(テーマをしくじったか?)
また、これは当社における「しくじりエピソード」ですので、ご理解のほどよろしくお願いします。

乱文で申し訳ありません。最後までお読みいただきありがとうございました。
改めまして、このような素晴らしい企画をいただきましたシゲマツ様ありがとうございました。

明日は皆さまお待ちかね、FiNX代表| IR向上委員会代表 後藤敏仁さんです! 楽しみにしています!


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