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【事務長業務実践書】病院事務長業務についてのお話し(簡潔に再構成)
病院事務長業務の実践書が見当たらないので作成を試みます。
先ずは、事務長業務とはなんぞやからスタートです。
ちなみに、この記事は、事務長業務について書かれた文章によくある、「事務長はとても多忙で大変です(事実ですが)」という苦労話や、「事務長としてこれだけは覚えとけば大丈夫(それで済むわけがない)」という怪しい指南書のような内容ではありません。合理的に円滑に業務を遂行する目的で、事務長業務を、具体的に定義し体系化しようとする試みです。
1.病院事務長ってどんな仕事?
病院事務長業務支援を銘打っていますから、病院の事務長業務とはなんですか、とよく尋ねられます。
いつも「よろず相談とトラブルバスター」と答えていますが、質問者の顔には大抵の場合、?が浮かんでいます。「いろいろな患者さんが来るので事務長はとても大変なんでしょうね」と早合点される方も多いのですが、「私の経験上、院内外問わずに、いろんな人がいて、いろんな事が起きるので、楽しいですよ」と返しています。
どんなスキルが必要ですか、もよく質問されます。細かい具体的な羅列は伝わりにくいので「”信頼関係構築”と”率先垂範ですね」と答えています。
コミュニケーション能力が一番重要では?とも問われますが、「いくら口がうまくても、口だけだ、腰が重いと言われたら、うまくいくはずない」とお話しします。
2.病院事務長の業務体系
それでも、コンサルと事務長の役割分担を決める場合など、事務長業務を具体的を定義しなければいけない場面もあるので、体系化の必要があります。しかし、事務長業務についての書籍や記事は多いのですが、”やることが多い””非常に広い分野の経験と知識が必要”と曖昧にしていることが殆どで、具体的に体系化したものを、私は見たことがありません。
体系というのは、単なる業務の羅列ではなく、「事務長業務機能書」の縦軸に該当します。横軸には、業務の目的・ゴール、必要なスキル、実行体制(院内・院外)、ステイクホルダー、関連法令等が付されます。
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3.目的的なテーマの推進
事務長は病院の運営推進・管理において、経営の視点を持ちながら、病院経営方針に基づいた、以下のような様々な目的的テーマの実現・達成のために、状況把握から、計画および実施・その後の安定化フォローまでを担当します。
① 経営効率の向上
② 患者満足度の向上
③ 収益の最大化
④ 地域医療の充実と貢献
⑤ 適正な院愛体制・役割の構築
これらの目的的なテーマの実施は、重要性や緊急性等をもって優先付けをして進めます。
4.(最後に)とても大事な事
いずれにせよ、事務長業務において、大事なことは、知識やスキルを揃えることではなく、課題解決や目標達成に向けての活動において、目的に沿った具体的な解決方法を立案し牽引するリーダー体制(ひとりじゃ難しい)を構築し、その核として事務長が行動する事です。
病院が厳しい時代を迎えて、病院事務長向けのセミナーや勉強会が非常に増えました。沢山の事例やポイントを知ることはとても大切ですが、自院の組織や体制づくりや、事務長自身は勿論のこと、組織要員の役割・行動と結びついけることが肝要です。
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