『うみねこのなく頃に』の名前ネタ備忘録+考察

※この記事ではネタバレを含みます。






『うみねこのなく頃に』の犯人、ヤス周りの名前はものすごく上手く考えられてるなと気付いたことをまとめる備忘録的な記事。



・紗音/嘉音:『ひぐらしのなく頃に』に登場する双子、園崎魅音と詩音を意識したセルフオマージュ源氏名。入れ替わりトリック繋がり
・本名の紗代:『ひぐらしのなく頃に』の黒幕、鷹野三四と同じく”34”を意識した名前
・嘉音の本名(※)、嘉哉:紗代(しゃよ)→代紗(よしゃ)→よしや の逆読みアナグラム
・紗音/嘉音⇔理御:違う”おん”読み漢字の名前
・絵羽(EVA)、縁寿(ANGE)、ヤスに本来与えられるはずだった名の理御(LION)で”福音”を意味するEVANGELION(エヴァンゲリオン)
 ⇒この3名は金蔵以降の右代宮家の家督を継いだ(女当主)という共通性も見出せる


園崎姉妹と34ネタの両方を入れつつ、源氏名の紗音(シャノン)・嘉音(カノン)も本名の紗代・嘉哉(※)も極端に変な名前になってないのがすごいなと。
「嘉(か、よし)」の嵌りっぷりがすごい。
ちなみに既に知られてるかと思うがラムダデルタの名前もラムダ(30)+デルタ(4)で34になる構成をしているので紗代の34ネタに気付くとラムダに後見人してもらってたベアトとの繋がりが見えてきたり。

紗音/嘉音⇔理御の違う”おん”読み漢字はメタ的にも名付け親の金蔵的にも「音」の漢字はあえて外すよなと「音」は福音の家から来る使用人(ようは下々の人間)に宛がわれる名前だから。


絵羽、縁寿、理御のエヴァンゲリオン組⇒金蔵以降の右代宮家の家督を継いだ(女当主)という共通性だけど、EP7の金蔵TIPSで「やがて、右代宮家最後の当主となる男」と言われてるが縁寿にまで当主継承されて全然金蔵で最後じゃないあたり”男当主としては金蔵で最後”という意味なのではと。



嘉音の本名、嘉哉に(※)を付けるのは個人的にこの名が本当にヤスの考えた本名設定なのか疑問だからだ。
”嘉哉”の名が明かされるのはEP6からだがこの時には既に偽書の作者が十八に替わっている。十八はどこで『嘉音の本名→嘉哉』ということを知ったのか。
漫画版ではヤスの自白ボトルを読んだことや地下潜水基地を目指す際にヤスが色々打ち明けてたことが分かったが、『嘉音はヤスが演じてた架空の存在だった』という事実で十分で嘉音には実は嘉哉という本名設定があって~ってのはどうでもよすぎる話だと思う。
だから嘉哉というのは十八が勝手に考えた名前なのではないかと。

それと漫画版EP8での南條殺しの解き方。文脈的にエリカは「あのとき南條を殺したのは紗代」とか「紗代として殺した」といった感じで答えたのだろう(普通な言い方すれば「実は死んだフリしてた紗音が殺した」とかだろうけど)。
もしかしたらまだ「嘉哉として殺した」なんて屁理屈で言い逃れも出来たかもしれないが、紗代という本名はEP1から開示されてた情報だけど嘉哉はEP6まで出てこない情報で、もし南條殺しをEP1~3までの情報で解けとなったらその答えはフェアさを欠くという観点からも”嘉哉”はヤスの複数の名前トリックに含んではいけない名前なのではという考えから。



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