ヤスの性別とEP5について

※この記事ではネタバレを含みます。






自分はうみねこのリアタイ当時を知らないが、黒幕の性別が男という可能性が浮上したのはEP5からなのかなと思うのだが、そもそもEP5は1~4までと前提が違う特殊なEPということを考えたら「EP5で犯人が男だとされてるからヤスは元男!」と簡単に言えるものなのだろうかと。

単刀直入に言うとEP5は黒幕の動機が夏妃への復讐だったらというIFの物語で戦人に執着してない。さらに付け加えると今まであった譲治と紗音、朱志香と嘉音の恋愛感情も描写されてない。EP1~4までと反転して戦人に対し無関心になっており、ロノウェが言ってたように愛のない物語になっている。

そんな反転した物語で犯人が男だとされても、本当にヤスが男だと断言できるのだろうかと自分は思った。
「EP5では男ということになってるが、数多のゲームでは女だと考えられている」とウィルが言ってたが、逆に言えば男ということになってるのは反転した物語のEP5だけで。



EP5は敢えて1~4までとは前提がずらされており、その違いからベアト(ヤス)の気持ちを読み取るゲームだ。
それも踏まえると、EP5ヤスは戦人に執着してないIF設定に合わせてこの時だけ性別も男に設定されたに過ぎないのではないかと自分は思った。
そしてそのずらしから読み取れるベアト(ヤス)の気持ちとはヤスが嘉音ごっこを始めた時の気持ちなのではと。
漫画版EP8⑥巻で描かれたが、ヤスが嘉音ごっこを始めたきっかけはいっそ戦人を忘れ別の人生を生きられたら、男の子としての人生の方が幸せになれるのではと当時はそう思ったからだ(なお後に譲治と交際するので男の子としての人生もそこまで本気でもなかった模様)。
もし戦人が家出せず約束した翌年も島に顔出したり、せめて手紙くらい寄越してたらヤスが嘉音ごっこする必要も生じなかったことを考えたら嘉音誕生も戦人が関係してると言えるだろう(もっとも戦人側からすると知らんがなという話ではあるが)。



漫画版EP8⑥巻にて南條が「子供の作れない体」という告げ方に、”産めない”でなく”作れない”という言い方だと指摘を見かけたりするが、そもそも『生殖能力の欠陥』に言及する時点でヤスが普通に女であること前提な話の流れではある。
ヤスが男だった場合は生殖能力の欠陥より先ず男として生きることが出来なくなった旨(『性別について』)が告げられるのが自然な流れではと。そして元は男だと告げる時点で生殖能力の欠陥についても自動的に一緒に告げてるので(男なのにチ〇コないんだから)、生殖能力の欠陥のみ言及する漫画本編はヤスが男だと不自然な言及の仕方に感じる。
ヤス本人も自分の体の異常に気付かないままだから一生黙ってても問題ないなんてあり得ないのは医者の南條が一番分かってるはずだろうし。
生殖能力の欠陥に言及入る時点で産めない/作れないの言い方云々は正直些事なのでは




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