第16章 私たちは変われる!前へ進め!

私たちは前の窓を見るとそこには

学生さんたちが!

「おいゴラ〜降りろ!逃げんじゃねぇよ?人殺しになんぞ?」

とヤンキーっぽい子の声が聞こえてきた。

停車した移動用ロボットの前に何人かの学生たちがぞろぞろと集まってきた。

「これじゃぁ進めない!」

とゆりこが言った。

「降りるしかないかぁ」

となゆが言った。

「ああ前みたいに轢いちゃったらまずいもんな?

と龍鬼がいった。

前みたいにって…保健の先生ロボットだよね…

今遅いけど…ごめんなさい…

私はぞろぞろ集まっている学生たちを見る

この学生たち…みんな、元の世界の記憶とか戻っていない…

どうしたらいいか…私はなゆをチラッと見て考えた。

なゆと月加が作った私のスマホに入っている脱却アプリって

悩み相談のアプリでもあるけれど…記憶を取り戻す共有アプリだ。

なゆはこのアプリに入っている生徒たちを

困った時は離れていても助けてあげていた。

その相手の悩んでいたきっかけは何かを探って一緒にサポートをしていた。 

もしかしたら…ここにいるみんな…この場でもしかしたら…ちゃんと話し合えたら…

思い出してくれる子がいるかもしれない!

ここにいるみんなも一緒に!自分たちの大切な場所!元の世界に戻るんだから!

「うん!降りよう!」

と私は言った。

ふと私たちの乗る移動用ロボットに投げられてしまっていた誰かの筆箱を見る。

筆箱…私たちの方に投げたの誰だろう!

このふっ筆箱、誰かのもの…持っていった方がいいよね?

私は落ちてきた筆箱を持って降りる。

移動用ロボットの前に行く。

あれ?てっきり…大勢の学生たち…全校生徒くらいなのかな?

そんな感じくらいの学生たちが待ち伏せしているって思ったがあんまり少ない?

ざっと見て30人程度くらいの子たちがいた。

「ちっ! みんな…あんまりこねぇからこの人数だけで来ちまったぜ!」

とヤンキーぽい子はいった。

うん…あんまり少ないよね?

あれ?そういえば!

なゆの作った脱却アプリって…

ほとんどの人が使っているって言っていたっけ。

ということは…もしかして…まさか…ねぇ?

と私が思っているとどこからか?

「やめてください!やめてください!」

と声が聞こえてきた。

そしてしばらくすると誰かが私たちの目の前でこけた。

ガシッ!ドカッ!

私たちの目の前でこけてしまった子はいかにもメガネをかけた男の子だった。

そしてその男の子は、転んで倒れたまま顔をあげて筆箱を持っている私を見る

「あっあの、ふっ筆箱返してください。」

メガネの男の子は私にそう言った。

目には少し涙目になっていた。

男の子の顔をはっきりと見てわかった。

あっこの子  園田あきのりくん?

筆箱…この子のだったの?

そういえば、この子…どこかで…

頭痛とジリリリリリっと幻聴がしたが私は耐える。

ううっまたこれ?

今…倒れるわけにはいかないよう!

私はおもいっきって転んで倒れてしまったあきのりくんの目線に合わせられるくらいに

自分もしゃがみ込み声をかける。

「これあなたのだったの?はいこれ!」

私はあきのりくんに筆箱を渡してあげた。

ちゃんと…話し合わないと…まずは一言…

「大丈夫あきのりくん?」

と私は声をかける。

園田あきのりくんは頭を抱えて大声を出す。

「う〜いってぇ!急になんだよもう!また…」

もっもしかして、あきのりくんも頭痛?

「だっ大丈夫?」

と私は声をかけてあきのりくんの背中をさすろうと手を伸ばす。

するとあきのりくんから…なんだかかん高い声が聞こえてきた。

「今、大丈夫って言ったか?」

えっ?

園田あきのりは私をギロっと睨みつけると

急にメガネを取り外しだした。

ん?あきのりくん?

そして前髪をかきあげる。

えっえ〜いきなりどうしたの?

そして、あきのりくんはいきなり…ヤンキー顔になった。

えっえっえっ?

周りの人、ヤンキーっぽい人はその男性に驚きざわついていた。

「嘘だろ?いじめていたあいつが…こんな強そうな顔だったなんて!」

女子からはこんな声が聞こえてきた。

「やばっ暗かったあいつがこんなカッコいいなんて!

ギャップ萌え!超イケメン!」

ん?えっ?あきのりくん?なんかいきなりヤンキー顔になったんだけど!

どう言う展開?

あきのりくんはまたキッと私を睨みつけ龍鬼、なゆ、ゆりこ、を見る。

さっきまで怯えていたような顔はどこにもなかった。

「やっぱ元の姿の方が俺いいわ!」

とあきのりは言った。

ん?元の姿?

あきのりはいきなり私たちを見てこう言った。

「おい!処分者!テメェらに言いてえことがある。

こっちは俺たちは処分間際だろうが底辺だろうがいじめられるだろうが

我慢してきた。

俺たちは変われねぇんだよ!

おまえら逃げてんじゃねぇよ。

何反発してんだよ。外の場所?可能性?

そんなのなんてねぇんだよ!

ちゃんとこの世界のルールを守れよ!

それから…おまえらのせいで授業がなくなった…

喜ぶやつもいたが俺たちは張り合っていかねぇとならないんだ!

それしか世界はない!」

周りの人たちは次々と「そうだそうだ!ルール違反だ!!!」と騒ぎ始めた。

私も、元の世界で、学校や人間関係…うまくいかなくて、

この世界でも同じように悩んでた。

でも、龍鬼に出会って外の世界…自分らしい可能性…

自分は変われると思い信じようと思った。

あっ!あの時に思い出した…あの言葉…

私はゆりこと出会った時、

ゆりこは周りに合わせていくことやいじめに辛く感じていて自殺しようとしていた。

私はゆりこの自殺を止めた時にあの白い空間…外が壁じゃないってわかった時に

【1人じゃないよ!大丈夫君を認めてくれる人はきっといる。】

っていうどこかで聞いたことのあるこの言葉を思い出した。

そういえば…元の世界で…

これは私が沙由里や愛、紗希…にいじめられてつらかった時…

顔は…この世界にいるからか思い出せないけどお母さん…と話しして決めた…

今通っている重苦しい場所から離れて自分らしくなれると思った場所…あの学校で…

あの言葉を聞いたことがある。

あの学校…なんだったっけ?もやがかかっていて思い出せない!とにかく!

そうだよ!外の世界はある…自分らしい場所を見つけられる場所が…施設がある!

だから大丈夫!

私は声をあげた。

「どうして外の世界がないって思うの?

あるんだよ!

私たちが知らないだけだよ!」

すると1人の男の子はこう言った。

「はぁ?それじゃぁどこにあるってんだよ!

この世界で俺はあんまり合わず処分間際だった。

いつ死ぬか…いつ人生終わるのかわかんねぇが張り付いて生きている!

そんな俺はどこに行けって言うんだ!」

「そっそれは…」

と私は言った。

どうしよう!名前が出てこない!あの学校の名前が!

ドカッガタン!

いきなり!そう言っていた男の子がヤンキーみたいな男の子に

突き飛ばされた。

そしてヤンキーみたいな男の子はその男の子に向かってこう言った。

「おまえ、何でしゃばってんの?

確かにこいつら捕まえろって生徒会長から放送で言われたけどさ?

俺より前出ていいなんて…いってねえよ!」

「それって…どうしてこの子大きい声でいっちゃいけないんだ?」

と龍鬼がヤンキーの子に声を掛けた。

するとヤンキーの子は答えた。

「それはだな〜簡単なことだろう〜

こいつは、処分間際だから…底辺の分際だから…

それから…この学校にいるやつらは強そうなやつには下を向き

低そうなやつは蹴落とす!だって処分…人生終わりたくねぇもん!

俺は這い上がってきた。これからもそうだ。」

ヤンキーの子はその男の子殴ろうとする。

すると龍鬼が飛び出していきヤンキーの男の子の手を拳で受け止めた。

その時、龍鬼は目を瞑っていたが…しばらくし、目を開ける。

龍鬼は目を見開いてる…ヤンキーの子の拳を受け止めた

自分の行動に驚いているようだ。

そして龍鬼は自分の手のひらを見てこう言った。

「すげぇこのスーツ!さすがは姉貴!」

龍鬼はヤンキーの男の子のことを見つめた。

するとヤンキーの子は言った。

「だって…こんな世界しか俺しらねぇもん!この世界に…

生まれた時から…俺…ずっとそうやって生きてきたから…」

龍鬼は待ち伏せしていた学生たちを見て声をあげ何かを伝えようとしたが

ゆりこが龍鬼の肩をポンと叩き

「待って、私に言わせて、」と言い

手でメガホンの形をし、ゆりこは大きく息を吸うと

「変わらないと行けないんです!!未来を!

ルールで縛られるのもうやめませんか?」

というと学生たちは

「はぁ?」

と言い静まりかえった。

私は察したスーツの首筋らへんにマイクが付いていた

ん?小型拡声器が付いている?

これで大きな声が出せるんだ。なるほど〜

ゆりこは続ける。

「この世界は私たち、にっ人間は弱肉強食です。

確かに成績や居場所など求めて這い上がってきました!

でも格上、格下を決めて、ついて行けない人は切り捨てる

そんな事をしていたら未来は…未来は…」

ゆりこは急に押し黙ってしまった。がそこに龍鬼は

「まぁカーストなんてやめてさ。強いものが弱い人を助けるとかは出来ねぇの。

だってこの世界でさ。馴染めないやつがいるんだろ?閉じこまらず、違う方法で変わっていけないか?」

龍鬼はみんなに見えやすいようになゆからタブレットを貸してもらいチャット欄を開く。

そこには、先程なゆが見せてくれた悩み相談の内容だった。

「【悩み

実は僕、発達障害を抱えています。

どうしようクラスの勉強についていけないです。

処分、殺されたくないです。

いつもみんなと普通ではないことに悩んでばかりです。

誰か教えてください。】

【答え

うちも実は忘れっぽいとこあってみんなすごいですよね。

本当に劣等感ばかりです。一緒に勉強しませんか】

【悩み

ロボットに支配されてることに違和感を感じます。僕って変ですか?

殺されるとわかっているのに僕、はどうしてしまったんでしょうか?】

【答え  よし!お前、とりあえず話会える場所はないかな?】

【相談者  ?】

【悩み

友達のリーダー格Aさんとクラスみんなから無視されてます。

どうしたら良いでしょうか?】

【答え私が友達になりましょう。】

【勉強会の開催!!

※ここでは成績上下関係なく自分のペースで出来るAIです。

わからないところは教えてね!】」

全て龍鬼は声に出して読み上げた。

今この世界の違和感に気づいている子いたけど…

ゆりこがもう一度再び声をあげる。

「私、今まで人に合わせてこの世界で過ごしていたけど

今、脱出しようと…自分の世界に帰ろうとしているほうが…

こっちの方が断然に自分らしいなと感じてるよ!

変わることは逃げじゃないよ!

自分に戻っていいんだよ!

だからもう縛られるのは…」

「もうおしまいにしたい!!!」

しかし

学生たちは少数は、髪をかきあげていた男の子とヤンキーの子

ヤンキーみたいな子に殴られていた子は静かに押し黙っていたが

他の学生たちは

「はぁ何そのコメ?」「雑魚ばっかじゃん」「終わったな。」

そう声を張り上げた。

そっか、みんな…外の世界を…

自分らしく生きれる場所があるのに…知らないからなんだね?

あの高校のこと…思い出せないけれど…

でも…外は…外の世界は必ずあるよ!

「私たちが絶対に見つけるから」

と私はそう言い残し移動用ロボットに乗り込もうとしたが…

ドンドンドンドン!

すると特別教室棟の一階からものすごい勢いで階段を登り

私たちのいる二階に学生たちが入ってきた。

えっえっえっ?なになに?後ろからも学生?もしかして

私たち…囲まれちゃったの?

ああもうダメだ!

すると一階から上がってきた子の1人がこう言った。

「行ってください!ここは僕らに任せてください!

あなたたち…生徒会長!真紀さんを助けに!」

えっ?

すると上がってきたもう1人の男子が私と「私」の前に来てジャーンとスマホを見せてきた。

そこには【脱出!!】というこの崩壊した未来の世界にいる

【竹下なゆ】が作ったアプリ

がその1人の男性のスマホ画面の中にも入っていた。

「ふっふーん!俺たちも脱出計画に参加していて

竹下さんと繋がっているのだ。」

とその1人の男性は自慢げににっと笑った。

「バカッ!ちょっばれる!シー!」

と最初に行ってくださいと声を掛けた男の子が

自慢げに言うもう1人の子にそう言った。

えっなゆが作ったアプリを入れてたの?

そういえば、なゆが作ったアプリはほとんどの学生が使っているっていっていた。

ほとんどって…

私はあることを聞いてみた。

「元の世界の記憶とかって…戻ってるの?」

すると特別教室棟の一階から来た子たちはみんなこう言っていた

「もちろん!バッチリな!」

えっええ!

私は特別教室棟の一階から来た子たちの中からある人物がいるのを見かけた

岩下虎徹くん!?

それは私がまだ、処分間際でこの世界にいる人たちに張り付いていた時…

数日前…龍鬼とまだあっていなく頭痛…あっいつのまにかおさまっていたわ…

この頭痛が急に起きた時…

数学のテストが終わった後に絡んできた岩下虎徹くんだったのだよ

その虎徹はこちらに歩み寄りこう言った。

「岩下…そのごめんな…数学のテストが終わった日…新記録なんて

ひどいことを言って…すまなかった!」

と言った。

えっ?

すると特別教室棟の一階から来た子たちの1人…なゆのアプリを見せてきた子

がこう言った。

「こいつ数時間前に記憶戻ったよ〜。普通教室棟一階の方…静かだったのは

海緒さんたちが通れるように俺たちずっと屋上二階、三階にいたんだ…」

えっすっ数時間前?そっそうなの〜

そういえば、…天井裏でスネークロボットがやってきた時に

真紀が私たちを捕まえろ!って映像を流してきて…

それで…追いかけられている時も…

教室で私と龍鬼が黒服No.1先生に捕まって

その時に、移動用ロボットと二足歩行のロボットが助けてくれて

移動用ロボットに乗ってなゆに促され乗ったの時も…

思い出して見れば…追いかけてきた生徒は少なかった。

なゆと会って…特別教室棟…に来る前…普通教室棟の一階は静かだった…

そうだったなんて…

特別教室棟の一階から来た子たちの1人がこう言った。

「竹下さん!まじサンキュー!」

するとそれを聞いていた特別教室棟二階で待ち伏せしていた側の生徒たち

はこう言った。

「なんだおまえら…こっちにこねぇと思ったら

そっちの味方だったのか?」

すると特別教室棟の一階から来た子たちの1人がこう言っていた。

「誰が味方とか敵とかもうやめないか?

俺たちは誰に逆らったらまずいとかそういうのもうやなんだ。

だから…もう自分を押し殺すのやめる…

さぁ行って!」

と最初の子は言った。

みんな…気づいてるんだ…

私は龍鬼、なゆ、ゆりこにこう言った。

「龍鬼!なゆ!ゆりこ!真紀の…記憶を取り戻しそう!!」

「雑魚〜」など私たちにいたずら気味に声に出す待ち伏せしていた側の

学生がいたが私たちは

「私たちは変われる!前へ進め!!」と声に出し

移動用ロボットは突き進んでいった。

が…

へっ?

ジリジリジリジリリリリリリッといきなり…私の頭から

大きな音がなり響いた。

なになになにまたこの幻聴?

「海緒?大丈夫か?」

と龍鬼が心配してくれている。

あれ?今度は頭痛くない!?

痛くないのに…幻聴なんて…

すると私たちの乗った移動用ロボット後ろで…今度は大きな音がした。

「「「「「「うっいっって!」」」」と声がして

バタリ!と音がする。

学生さんたちが…全員倒れだしてしまっていたのだ。

あれ?どうしたんだろう?

私と龍鬼は後ろ窓へ行くすると

学生の人たちが全員一瞬…倒れていたのだ。

しかしみんな起き上がった。

何事もなかったかのように目を覚まして、あたりをキョロキョロしていた。

学生が倒れたけど…なに?なにがあったの?

と疑問に思っていると

「あっもしかして?…あっああ海緒?これにはわけがあるんだ…

海緒!龍鬼!大丈夫!学生たちは…とにかく

月加と龍鬼のいる世界の人たちが無事みたい!」

とゆりこは何か説明しようとしている。

えっ月加と龍鬼のいる世界の人たちが無事?

私はゆりこに質問しようと口を開くが

龍鬼が突然

「姉貴!俺たち危ない!」

と言い出した。

えっ!

私は龍鬼の方を見る。

龍鬼は移動用ロボットの後ろの窓から遠くを見つめていた。

私とゆりこは龍鬼の視線の先をみると

廊下の奥から私たちの乗る移動用ロボットに襲ってくる

四足歩行のロボットがみえた。

どんどんいきよいよくこちらに向かって来てる。

そして、四足歩行のロボットから銃が出てきて…

その銃口から…銃弾が現れた。

         「「「「嘘…四足歩行ロボットか。」」」」

と私たちは叫んだ。


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