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エッセイ:孤独を孤独として......

ㅤ最近、図書館で『響きと怒り』を読んでいる。二時間程度の昼寝を挟みつつ読んでいる。
ㅤ幸せなカップルYoutuberのチャンネルを見ると自分まで幸せになる、というポストにどうかそのまま純粋でいてくれ、みたいな皮肉ツイートが盛り上がっていたのを思い出す。でも実際、そういう層に需要があるからカップルYoutuberが居るわけで。お互い健康的で結構なことじゃないか。
ㅤ健康的な幸せで満足出来る人は、それはそれで良いんじゃないか。僕が憧れるのはそうでなくて、持たざる者。何かを強く求める者。某山上さんのように、運命を背負いこんでしまった者。
ㅤ寺山修司の「言葉を友達に持ちたいと思った」という一文を読んだ時、この人には敵わないなと
強烈な劣等感を覚えた。僕以上に大きな孤独を抱えていて、それを一身で受け止めていることに恐れおののく。
ㅤ孤独な人間、それも自分の孤独と対峙そている人間。別にパートナーが居たってちゃんと孤独な奴は孤独だ。孤独な奴が正常で、そうでないならどこかで誤魔化しているだけにすぎない。
ㅤ孤独な人間が好きだから、孤独の名人に会うために読書をしている。彼らは自分よりうんと孤独で、大きくて、敵わない。僕なんか釈迦の掌の上で転がってるみたいなもん。孤独を孤独のまま抱えている人は皆立派だよ。僕もそうありたい。

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