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#08 2024年度の栽培計画をたてる

正月休みに栽培計画を立てる。

基軸はピーマン

今年も売上のベースとなるのは野津町で栽培しているピーマンだ。作付面積10aから20a以上に倍増させるために農地は賃借済。あとは新しい農地にどれだけピーマン用ハウスがたてられるかを調査して、最終的な作付面積を割り出しビニールハウスのビニール、その他資材を発注するのみだ。
課題は収穫時の雇用だが、こちらも手配済。来年の春には3名の従業員が増える見込みだ。

挾間農場の未来図

挾間の畑は、今年から本格的な栽培を開始する。
現在のところ考えている挾間農場の未来図については、私は挾間の農地を集約、集積して、大農場にしたいという夢をもっている。野田山(北東方向)にかけて高く傾斜している畑部分には果樹を、広い平地は施設園芸の拠点としてみたい。山と海に囲まれた大分県には土地利用型の露地栽培は向いていないと思うからだ。
施設園芸の拠点とするためには、当然のことながらビニールハウスなどの施設が必要となるが、大掛かりな投資を行う経済的余裕も持ち合わせていないので、いまは将来のために離農する農家から中古のハウスを少しずつ買い集めている。
昨年は、一棟のハウスの骨組みを買い取ったので、今年は時間をみつけては設置作業をしようと思っている。栽培施設が整うまでの間は露地栽培で凌いでいくのが課題なのだ。

事業承継、中古ハウス買取

知り合いの農家さんに「離農者から中古のビニールハウスを買いたい」という情報を常に発信していて、できる限り購入するようにしている。購入といってもわずかな対価をお支払いさせていただいているだけだ。退職金にはまったく足りない額だが、多くの離農者がこれまで使ってきたハウスなどを知り合いに無償で譲られているのをみて、いつももったいない、少しでもお金に変えてあげられればと思っていた。
また田舎を走ると耕作放棄地に錆びたハウスが立ったままの光景を目にするが、これももったいない。移設費用はかかるが少しでも承継していきたいと考えている。
施設が多く集まれば、必要とする人、特に新規就農者にお貸ししてもいいと思っている。それでこの挾間が賑やかになれば私としてもうれしい。
ハウスに限らず、昨年は中古の動噴機も購入した。当社が資金があれば、管理機、トラクターも欲しいし、買い取った機械設備はレンタル、シェアリングで多くの農家に利用できるようにしたい。

来年の挾間の栽培品目

昨年は10種類以上の野菜を試験栽培してみて、自分に合うもの、ピーマンの栽培と両立しうるものを探していたが、ようやく固まってきた。

まずはビーツ。今年無農薬でそれなりに栽培でき、知り合いの飲食店にも仕入れてもらった。ビーツと合わせてスイスチャードも栽培してみたい。このあたりではそれほど本格的に栽培している農家はなさそうなので、取り組んでみたい。
春撒きと秋撒きで年2回の収穫を目指したい。

昨年収穫したスイスチャード
昨年収穫したビーツ

次に、ほうれん草。挾間農場にはまだ作業場の確保ができていないので、収穫後の出荷作業を行うには自宅の庭に移動する必要がある。大掛かりな出荷はできないので、2〜3畝程度でほうれん草を栽培してみようと思う。昨年はだいぶアブラムシにやられてしまったが、今年はしっかりと栽培管理をして、できる限り無農薬での栽培としたい。

時間に余裕があれば、農地は余っているので、かんしょも栽培したい。大分県臼杵市野津町では、”甘太くん”というブランド名で売られていて、甘太くんとタイアップしたお菓子など加工品も多くすでに地域の名産となっている。収穫はピーマン収穫が落ち着く10月以降でも大丈夫なので、人員次第だが、取り組んでいきたい。

試験栽培としての果樹

収益化まで時間のかかる果樹だが、一旦収穫が始まれば、比較的労働力はかからず、加工にも取り組みやすいので果樹のラインナップを将来は増やしていきたいと考えている。
果樹栽培も初めてなので、候補としては比較的栽培が容易と言われているイチジク、キウイ、レモン、デコポンなどだが、露地ででき、予防などあまり負担の大きくないもを優先して、年内に10−20本ほどの苗木を定植してみたい。
同じ由布市でお隣の庄内町は梨で、由布市の南に位置する豊後大野市には桃がある。私にとってはまだまだ栽培難易度が高いのでまだ手が出せないが、栽培経験者を雇用できたなら、ぜひ取り組んでみたい。長く続いてきた地域の名産物を絶やすことなく、引き継ぐことができればこんなうれしいことはない。

栽培するものが何であれ、大きな農地に少しずつ定植されていく様はみていて気持ちがいい。挾間の近隣の方々から「少しずつ賑やかになってるな」と思っていただけるように徐々にでも確実に栽培を増やして行こうと思っている。



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