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【小説】約束した魂#1 -出逢いと始まり1-

恋愛小説風エッセイ
-ソウルメイトが出逢った結果-

運命と葛藤と愛
不思議な出来事に導かれて繋がった
二人の物語。

10年以上も昔の
私の実体験が題材となっています。

見えない世界が繋ぎ、愛を体験していくお話です。不可思議体験は実体験そのままですので、その時の葛藤なども感じていただけたら嬉しいです。

*・*・*・*・*・*

運命なんて
本当にあるなんて信じてなかった

そして
運命ならば…
もっと普通で
綺麗な恋愛ができると思っていた

*・*・*・*・*・*・*

*主人公 真紘(マヒロ)
*相手 悠祐(ユウスケ)

私たちの出逢いは、今では当たり前になったSNSのコミュニティでした。

その頃はまだスマホもなく、今のようにSNSも拡がっていなかった頃。

SNSをやるにも、わざわざPCを開かなくてはいけない時代でした。

当時の私は、だからSNSに興味があったとかではなく、ただ友人から招待されたもの。

その頃の私は20代前半で一度目の結婚生活に、ちょうど悩んでいた時でした。

夫の借金癖と暴力、浮気。

今はそれが発達障害の影響もあったんだと理解が出来るけれど、その頃の私は発達障害への理解もなく、ただ夫に翻弄される日々。

そんな辛そうな私を友人が見兼ねて
「SNSやる?招待してあげるから。
そこで気持ちを吐き出せば
少しは楽になるでしょ?」
そう提案してくれて。

招待性だったSNSのコミュニティに、私を招待してくれました。

招待してくれたコミュニティで、私は"日記"として、日々の状況や悩みを打ち明けていきます。

そうした中で出逢ったのが、のちに"運命の人"となる男性、"ユウくん"でした。

趣味が同じだったことで、
フォローをし合うようになった人。

コメントはいつもふざけたことばかり。
下ネタもお構いなしに書き込んでくる。

ちょっと空気が読めない時もあるけど。

でも…
私が結婚生活に真剣に悩み、そんな日記を綴った時には、真剣に優しく、真面目なコメントを入れてくれる人でした。


普段は、面白くてふざけてばかりなのに、時折見せるその優しい空気に、嫌な感じはしない。

笑うツボ、噛み合う空気、波長が合う感覚に、あっという間に仲良くなったような記憶があります。

でも冗談が基本だから、私の中では"面白いお兄さん"という程度でした。

”SNS上でのただの知り合い”

ユウくんとのスタートは
その程度の関係。

そして、それだけの関係が暫く続きました。


その頃の私は結婚生活の限界を感じ、離婚という決断を迫られていました。

日記で悩みを呟いていたこともあり、ある時にユウくんが心配して、コミュニティ内のメールで電話番号を教えてくれました。

「何かあったら
いつでも相談聞くから」と。

この時、どうしてユウくんが親身になってくれたのか分からずに、
「どうしたんだろ?」
くらいの気持ちで電話番号を登録して。

でも、悩んでもあまり他人に相談しない私は、電話番号を交換しただけで、勿論その時に
ユウくんに連絡することもなく。

私は離婚を進めて、携帯に彼の電話番号だけが残っていました。

時は流れて…

そこから少し(数年)して
わたしは2度目の結婚をしました。

この頃には、毎日覗いていたSNSのコミュニティにも、時々しか顔を出さなくなっていました。

2度目の結婚をして
2〜3年くらい経った時だったかな…

それは、私がそのコミュニティに登録してから、5年以上も過ぎていた時です。

彼から久しぶりに、SNSのコミュニティ内のメールBOXに、メールが送られて来ていることに気付きました。

内容は…
「お前、ミイナと友達だったよな?
メールしたけどメールが届かなくて。
最近、何かあったか知ってる?」

ミイナちゃん。
本名、ミナミちゃん。

その子は、SNSのコミュニティの中で、彼と私にとって共通の友人でした。

ミナミちゃんは繊細で優しくて、
私にとって妹のように可愛い存在。

気の合うミナミちゃんとは、連絡先を交換していて、個人的に仲良くなっていました。

「ミイナちゃん?
連絡取り合ってるよ。
最近は…あの子、結婚したんだよね!
変わったことは、そのくらいかな?」

すぐに返信が来ました。

「結婚か。
ミナミは、幸せなのか?」

「うん、幸せだと思うよ」

「そっか…
それなら良かった。
誕生日メールを送ったけど
エラーになったから何かあったかと思った」

「あぁ!
結婚するから、
メールアドレスも変えて心機一転って
言っていた気がする!」

「そっか」

幸せだと思うよ、と返信してから、少し違和感が湧きました。

誕生日メールをわざわざ送る関係って…
そんなに仲が良かったって、こと?

しかも"ミナミ"って
本名を呼び捨てで呼ぶ仲。

SNSのコミュニティ内で、みんなでワイワイしていた時は全然気付かなかったけど、そんな仲良しになっていたのか…

不思議に思っていると、携帯電話にユウくんからメールが来ました。
(この頃はショートメールが基本の時代)

「話を聞いて欲しい」

ユウくんと電話番号を交換して数年、ここに来て初めて、声を聴くことに。

そうして夜に
電話で話をしました。


…今でも覚えている。

その電話の話題のスタートは、切ない話。

ミナミちゃんとユウくんは
付き合っていました。

付き合うとは言えない日数かもしれない…
1か月も満たない期間。
それでも2人は付き合っていた。

ユウくんには家庭があって…
ミナミちゃんは独身の時のこと。

その話を聞いた瞬間に心臓はバクバクしていたけれど、ミナミちゃんが、どれだけ優しくて素敵な子かわかってる。

真面目で一生懸命で正義感もある子。

その子が家庭のある人と恋をして、きっと悩みに悩んだに違いない。
そしてだから、結婚を機会に、携帯の番号も全部変えようと思ったんだと思う。

旦那さんを一途に想うために。
ユウくんとの過去を清算させるために…。


ミナミちゃんの気持ちを汲み取りながら、ユウくんの想いを聞きます。

この頃の私は、既に占い師として占い会社に所属をしていました。
人の気持ちは、嫌なくらい感じてしまいます。

可愛らしく優しいミナミちゃんのことを、ユウくんは好きになったんだと思う。
真面目なミナミちゃんは、戸惑いながらも優しいユウくんを好きになり、押し切られるくらいの勢いで、付き合うと言ったんじゃないか。

切なさが入り混じる話に、ユウくんは本当にミナミちゃんのことが好きだったんだと伝わってきます。

2人はあまりに遠距離で、会うことが叶いませんでした。

ましてユウくんには家庭があり自由もきかず、それでも会うこと(身体を重ねること)を大切としたユウくんと、それに応えられなかったミナミちゃん。

色々な理由が重なって、短期間で燃え上がり、短期間に爆発的に散ってしまった恋。

話を聞きながら、ユウくんに対する面白いだけのイメージが一変していきました。

一変していくと言いながらも並行して、ただただ状況を受け止めるのにも精一杯な自分もいました。

それは、話がそれだけでは終わらなかったからです。

そこから話が拡がって、ユウくんは現状や悩みを話し出しました。

ユウくんの今の結婚生活は2度目であること。
まさか…私と同じで離婚歴がありました。

そして、1度目の結婚生活は壮絶だったこと。
頑張って、養育費も慰謝料も払い終えたこと。

その時に支えてくれてた女性と、再婚をしたこと。

まるで自分の離婚再婚劇を聞いているようで、他人事とは思えない気持ちになりました。

でも、その現在の奥さんとは子供が出来てから、もう何年もセックスレスだと話してくれました。

それが辛く離婚も頼み込んだけれど、受け入れてもらえなかったこと。

そう、ミナミちゃんとの関係での壁にもなったセックスという壁。

ユウくんにとっては、セックスがかなり重要なんだとわかりました。
体質的に、肉体的興奮が必要な人。

セックスのない人生はあり得ないような話し方のユウくん。若い頃の恋愛でも、遠距離になる彼女には「俺は近くでセフレを作るから」と伝えて付き合ってきたんだと…私には理解出来ない話をされて、私の頭の中は若干混乱をします。

(でもセフレには本当に気持ちは湧かないんだそうです)

そんなユウくんだから、奥さんに離婚を受け入れてもらえないなら、上手く発散するしかないという方向になり、今に至るんだと話してくれました。

そして今、大好きな音楽で知り合った女の子に告白されて、なんとなく付き合っているということを聞きました。

「その子のこと、好きなの?」

「うーん、好きかと聞かれれば…
まぁ、好きだけど。
嫌いではないし。
でも、なんか違うというか…」

「遊びなの?」

「うーん、一応、付き合ってるという形。
自分が結婚してることも伝えたし、
それでもいいって言われて。
付き合ってと言われたから付き合ったw」

(それでもいいって…
その子、どういう感覚??)

「うわっ、ユウくん最低じゃん(笑)!!」

「いや俺、
来るもの拒まず去るもの追わず
主義だからw」

なんか…ユウくんって…
最低な香りしかしないんですけど。

絶対に残念なタイプだと思う。

「来るもの拒まず去るもの追わずって…
そうしたら、
今の彼女が別れを切り出したら別れるの?」

「うん、まぁ、そうかな。
今はセックスできるし、まぁ、いっかなと。」

はぁぁ…絶対に最低な奴!!

「そうそう、
俺はセックスないとダメだから。
だからミナミにも頼んだんだ…
会いに来て欲しいって。
でも、難しいってなって…
それで自分結婚もしていたから
ミナミを苦しませて…」

「ミナミちゃんのことも適当だったの!?」

「違うわ!
それは、違う。
逆に久しぶりにちゃんと好きになった。
だからこうして悩んで
お前に連絡したんだろww!!」

「あぁ、なるほど(笑)」

「本当に好きだったんだよ、ミナミのこと」

「分かるよ。
ミナミちゃん、いい子だもん」

ここまでの話の中で、ミナミちゃんのことを好きになったことが、唯一の救い。

見る目は…あるんだよね、きっと。

「でも、俺も一応悩むわけよ。
結婚してるのに、彼女作るとか。
いいことじゃないし隠さなきゃいけないし。
色々さ…」

それなら彼女作らなきゃいいじゃん…

なんて正論が頭に浮かんだけれど、ユウくんにはユウくんの状況があってのことだと思うから、口に出すのはやめました。

うんうんとその後も聞いていたら
ユウくんは
過去の話も今までの苦労も
全てをさらけ出すかのように話し出して。

そんなことまで…
という位、
一晩で彼の過去と今を知りました。

そして
数時間も話して突然に、

「やべ…喋りすぎた。
俺はあまり自分のことは
他人に話さないようにしてるのにw

なんかお前と話してると…
気付いたら
言わなくていいことまで話してたw
もう、切るわ。
ありがとうな」

ブチっ…と切れた電話を眺めて、

えーっ!
何それ、話すだけ話して(笑)!
自分勝手すぎ!

って笑いながら、

あまりに赤裸々に話されて
彼の過去も
恋の痛みも聞いてしまって

私はしばらく放心状態でした。



現状としては遊んでるような、ユウくん。

でもきっと…
話してくれたことが真実なら。
遊び人のようだけど、ただの遊び人じゃない。

過去の話の壮絶さと切ない心情に、私は色々と思わされました。


そして、この電話をキッカケにメールをお互いするようになって。
(まだガラケーでLINE無かった時代)

笑いの価値観が同じだったからなのか、とにかくくだらいメールを、一日に何往復もするようになりました。


私の中でユウくんの存在が歳上だけど気取らない、少し歳の離れたお兄ちゃんのような…そんな存在になりかけて。

冗談ばかり言ってくるから、ただただ笑い続けていた毎日の中で最初の電話から、一ヶ月経つか経たないかくらいで、思いも寄らぬ展開が起こります。

つづく


この小説は書き進めながら手直しもします。
初投稿が仕上がった状態とは、限りません(笑)。

下書きと本書きを交えながら、投稿する形にさせてください。
(新しい発想/笑)

そうしないと、いつまでも投稿できないことに気付いたからです(汗)。

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