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帯同生活【@上海】振り返り⑩:資格の勉強と結果

前回の続き

 上海へ来る前、専業主婦になるのだから開いた時間を利用して、再就職に有利な資格の勉強をしようと計画していた。
 資格の取得はもちろんだけど、実務から離れている間も知識は継続的に書くとしてましたというアピールになるかも、と考えていた。
 それまでに持っていたのは、日商簿記3級と、あまり難易度の高くない法律系の資格、HSK4級のみ。

取得しようと思っていた資格

 当初予定していたのは以下の資格。それぞれこれまでの経歴と無関係ではなく、知名度もある国家資格だったというのが理由だった。

  • 社会保険労務士

  • 中小企業診断士

 引っ越しの前に日本で紙のテキストを買い、引越の荷物に入れて輸入した。両方とも軽く辞書くらいのサイズだった。

実際に勉強した資格と状況

社会保険労務士試験→✕(未受験・中断)

 テキストが分厚いこともあって、Kindleで入門書を追加購入して2回読み、パワーポイントにまとめた。その後で日本から持ってきたテキストを1回読んだ。
 が、これはまた別途書きたいと思うが、体調や気分の落ち込みで断続的な学習となった結果、いまいち知識の定着が進まない。
 しかも、これはあらかじめ考えておくべきだったが、妻の帰任時期の関係で、受験できるのが帰国してた翌年受験できないことに気がついたことでテンションが下がってしまった(一時帰国して受験するという手もなくはないが、受験手続き(書類送付等)に不安があった)。単純な準備不足である。
 帰国後に受験するかどうか再検討。

中小企業診断士試験→✕(未受験・中断)

 こっちも一通りテキストを読んで、科目によってはOneNoteやパワーポイントにまとめたりもしたが、社会保険労務士同様途中で中断してしまった。
 また、社会保険労務士と異なり、試験が2回(1次に合格したら2次)があり、試験のために2度一時帰国するのは諸事情で難しかったというのもある。
 帰国後に受験するかどうか再検討。

日商簿記検定2級→◯(取得)

 上記を諦めたあとになにか取得できるものはないかと探した結果見つけたのが日商簿記検定2級。任意の日、時間にネット試験(CBT試験)の受験が可能だったため、日本に一時帰国した際に受験した。

G検定→◯(取得)

 昨年、ChatGPTが話題になっていたのと、中国からオンラインで受験できるため。内容にも興味があった。
 直接、再就職に有利なのかどうかというと多分別に有利でもないんだろうけど、知ってて損はない内容だった。ただ、知らないことばかりで結構しんどかった。当初は去年の秋冬に受験するつもりだったが、今年の3月に受験をずらした。
 これまで全然知らない分野だったので、かなり大変だったけど、いろいろ勉強になった。もうすでにだいぶ忘れているけど。

ITパスポート試験→△(帰国後受験予定)

 帰国後にIT関連の業務をやることになりそうだったのでなにか勉強しないとと思ってたら見かけた資格。国家検定だし、難易度が高くないというのもいい(低い志)。
 しかも日商簿記検定と同じく、CBT方式なので、帰国後すぐに受験できるのもポイント。

情報セキュリティマネジメント試験→△(帰国後受験予定)

 ITパスポートと同じ理由で勉強。ITパスポートが社会人が知っておくべきITに関する知識を対象にしているのに対して、こっちは以下の通り業務色が強い。こちらもCBT方式。

情報システムの利用部門にあって、情報セキュリティリーダーとして、部門の業務遂行に必要な情報セキュリティ対策や組織が定めた情報セキュリティ諸規程(情報セキュリティポリシーを含む組織内諸規程)の目的・内容を適切に理解し、情報及び情報システムを安全に活用するために、情報セキュリティが確保された状況を実現し、維持・改善する者

情報セキュリティマネジメント試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

HSK→✕(放棄)

 いちおう公式問題集を何周かしてみたり、アプリで5級レベルまでやってみたけど、一時期しんどすぎて結局受けることを放棄してしまった。
 中国語に関しては、日常生活ができればいいやくらいの気持ちになった。

勉強して思ったこと

 ある程度海外生活が長期になる場合、「帰国したら受けよう」だと勉強していても受験が数年先になってしまう。私の場合、これはモチベーションが保ちにくかった。難関資格は勉強時間が数千時間になるものもある。黙々と勉強するのはなかなかしんどい。

一緒に勉強する仲間を見つける

 知り合いでも、ブログやnoteを見るだけでもいいけど、同時期に勉強している人を知ることでモチベーションが保てるかもしれない。できれば連絡しあえる方がいいと思う。

受けやすい資格を受ける

 海外からでもオンラインで受験できる資格、一時帰国時に受けられる資格で興味のあるものがあれば受けてみるというのもいいと思う。簿記やITパスポートは、先述の通りCBT方式で申し込みは海外から、受験は一時帰国の空いている時間に日本で受験ができる。
 帰国後必要かどうかはともかくとして、合格という成功体験がモチベーションに繋がることもある。

 今調べてみると、CBT方式で受けられる資格試験は結構ある。FPとかも勉強しとけばよかったかも。
 下記サイトにはIBT方式で受けられる資格も乗っている。こっちは自宅からオンラインで受験できる(ただ、webカメラを使ったり条件のハードルが高い)

必須でなければ思い詰めない

 だれに頼まれたわけでなく、必要でもないけど「なにかやらないと」というのであれば、あんまり思い詰めたりする必要はない。
 勉強を中断しても、知識が喪失するわけではないので、またやりたくなったらやればいいし、やめても別に誰も困らない。得た知識はなにかの役に立つかもしれないし、立たないかもしれない。
 ただ、これまでの経験上(転職3回)、受かる受からないにかかわらず、勉強したことは何らかの役には立っていた気がする。

テキスト・問題集について

 少なくとも上海で受験用のテキストを売っているのは見たことがない。他の地域や国でもあまり変わらないんじゃないだろうか。
 基本的にはKindleでも対象の資格のテキスト・問題集を購入することができるけど、自分が気に入るテキスト・問題集が電子書籍化されているとは限らない。印象だけど、特に受験者の少ない資格のテキスト・問題集はその傾向があるような気がする。
 あと、私はテキストは電子書籍でもいいけど、問題集は紙の方がいいので、このへんはちょっと大変だった。特に、問題と回答が離れたページに記載されている問題集は使いづらい。
 テキストにしても「◯◯ページ参照」みたいなことが書いてあると、行きつ戻りつが結構しんどい。

 なので個人的には、移住前に本屋でテキストと問題集を買って、引越荷物に入れて送る。年度ごとに情報が更新されるもの(法律系の資格)については、新しい版が出たら電子書籍版を買って変更内容をチェック、というのがベストかなという気がする。
 ただ、書籍の持ち込み冊数に制限がある国もあるので(中国は50冊までだった)、1資格で10冊とか持ち込もうとすると、他の本が持ち込めなくなってしまうこともあるけど。なので、分冊されたものではなく、分厚くても1冊でまとまっているテキストにして、記述の不足はインターネットを利用するという手もある。(例えば、社労士と中小企業診断士は科目が多いので出版社によっては数冊に分けて出しているが、1冊もしくは2冊に詰め込んでいるテキストもある)
 あと、資格によっては学習用のアプリが充実しているものがあるので、特に問題集はそっちを探して見るのもいいと思う。できれば選択肢ごとに解説がされているものがベスト。

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