二次創作を読む楽しみ
若い頃から二次創作小説、Fanaticと呼ばれるものを読み続けている。アニメ、マンガ、ドラマなどの設定を生かして、ファンが制作する創作物。
イラストやマンガもそれなりに二次創作はチェックするが、メインにチェックするのは小説を追いかけている。
どうしてそんなに二次創作を読むのが好きなのであろうかと自問してきたが、この間知人と会話をしていて二次創作は邪魔が入らないのがいいのでは?という指摘があり、慧眼であった。
確かに、二次創作は作成する側が見たい、読みたいという直接的な欲求に基づいて作られているので、商業的なテンポやクオリティを確保するためのテンプレート的な伏線やドラマがない。そのため求めているシーンすぐ行きつける快感がある。
加えて、見てみたいシチュエーションや展開を誰かが書いてくれている場合、これを望んでいた!という作品へのファンコミュニティに参加しているような気分にもなる。
商業作品を読み、見ることであと少し足りない部分を補うという行動と、邪魔というか結論に至るまでの余計なプロットや展開が不要な二次創作は重宝されるものなのだなと腑に落ちた。
時間に追われて次の作品を消化する気力が沸かないときや、自分と同じ解釈をした上で書かれた二次創作作品を読むのはストレス解消と言うか、鎮静剤的な効果があり、ずいぶん救われて来たのでありがたい限りである。
また、自身は二次創作をしない身ではあるが、二次創作文化自体はあって大変良いものではなかろうか。原作というフォーマットを使用して創作をするという活動を生み出すことが出来るのだから、二次創作文化が今後も隆盛を誇ってほしいと願ってやまない。
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