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MUSIC BOX

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わたしの好きな音楽のことを書きます。70~90年代の洋楽が多いです。
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2023年11月の記事一覧

Isn't She Lovely/DAVID SANBORN

ジャズ好きの彼氏はデヴィッド・サンボーンが大好きだった。今でもたぶん大好きだろう。 何度もサンボーン氏の演奏を聴かされたり観せられたりしたが、わたしはどうもピンとこなかった。彼が言うにこれがジャズなのだそうな。 そんなわたしがサンボーン氏の曲で好きになったのはこの曲だ。カバー曲好きのわたしはこういう感じの曲を聴いてみたかったのかもしれない。タイトルでお分かりの方もいると思うが、スティーヴィー・ワンダーのカバーだ。 なかなかわたしがサンボーン氏に夢中にならないのを見て、彼

Darlin' I/VANESSA WILLIAMS

歌の歌詞を勘違いして覚えていたことはないだろうか? わたしの学生時代には「オトコたるもの」「オンナたるもの」という概念が崩れ始めて来ていたように思える。男性だって泣くし、女性だって土方をやる。お茶くみが仕事としてどーなのよと思われ始めたころだったと思う。 その頃の彼氏は、物腰柔らかな年上の男性だった。しかし付き合って見るととんでもなく古風で、私が何かしようとすると「女なんだからこうしてほしい」「女なんだからああしてほしい」といろいろ「女なんだから」を枕詞に注文をつけてきて

Biggest Part of Me/TAKE6

心に光が差すような曲に出会ったことがあるだろうか。 Take6にはほとんど興味がなかった。 彼らの代表曲のひとつ「I L-O-V-E U」があまり好きではなかったからだ。その後シングルが何曲も出たが、わたしはTake6の名前を見ただけで手に取るのをやめていた。 ある日、当時の彼氏とケンカしてわたしは泣いていた。部屋にひとりでいて、音がないことさえも悲しくてラジオをつけた。するとラジオから美しいコーラスと歌声が流れてきた。「アンブロージアの曲のカバーか。誰だろう?」わたしは

Rosanna's Little Sister/COLOR ME BADD

カラー・ミー・バッドが好きな人はわたしの周りにはあまりいない。 「I Wanna Sex You Up」で一躍有名になった彼らだけど、メンバーの女好きな性格や俺イケてるだろうな行動からあまりよく思われていなかった。ビジュアルもそんなにイケてるわけではない。 でも、彼らのコーラスグループとしての実力はアルバムを追うごとによくなっていった。彼らの3枚目のアルバム『Now & Forever』(1996)はもっと評価されるべきだと思う。 その前に、彼らの2枚目のアルバム『Ti

Maybe Someday.../SIMPLY RED

自分の孤独を初めてわかってくれる曲に出会った。 シンプリー・レッドを聴くようになったのは高校生のときだ。アルバム『A New Flame』が出て、洋楽番組で彼らのMVを観るのが好きだった。その前のアルバム『Men and Women』の時のシングル「The Right Thing」は正直黒すぎて好きじゃなかったが、『A New Flame』はそこはかとなくおしゃれで、聴いてて耳心地が良かった。 ある日、洋楽リクエスト番組を観ていたらシンプリー・レッドの曲が流れてきた。それ

After The Dance/FOURPLAY ft. EL DEBARGE

「スーパーバンド」というとどんなバンドを想像するだろうか? わたしが好きだったクロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングもスターが集まった「スーパーバンド」と言われていたらしい。でも、ザ・バーズやバッファロースプリングフィールド等のよさを知らなかったわたしには何のことやらだった。たまたま好きになったバンドがそういう評価を受けていたというだけで、彼らの音楽以外には何の興味もなかった。クリームも「スーパーバンド」ならしいが、彼らの経歴をよく知らないまま好きになったのでどうでもよか

All In The Name Of Love/ATLANTIC STARR

恋愛をしている感じの歌、といえばどんな歌を想像するだろうか? 「ベストヒットUSA」でアトランティック・スターの「Always」が一位になった頃。わたしは誰にも恋をしていなかった。「Always」の中の幸せそうな恋人同士が嫌いだった。失恋したばかりだったせいか、「家族を作ろう」なんて気持ち悪いなあとさえ思っていた。 ラジオでR&B系の番組を聴いていたら、美しいメロディと歌声が流れてきた。大人の歌ってこういう歌なんだろうなと思った。冬の時期を思わせるような、何かの決意を秘め

The Longest Summer/PAT METHENY

パット・メセニーと聞いて、みなさんは何の曲を思い出すだろうか? 大体の方は某アニメの影響で「Last Train Home」というかもしれない。だがわたしは違う。なぜならわたしはそのアニメを観ていなかったからだ。 わたしが初めてパット・メセニーを聴いたのはJ-WAVEのロングラン番組「TOKIO HOT100」でのことだ。そこで初めてこの曲を聴いた。当時はパット・メセニーが好きだと言うとおしゃれな人のように感じていたが、まさか自分がそうなるとは思わなかった。初めて好きにな

Distant Lover/MICHAEL MCDONALD

カバーソングが好きだ。 「ロコモーション」はリトル・エヴァよりグランド・ファンクのやつのほうが好きだし、「冬の散歩道」もサイモンとガーファンクルよりバングルスのほうが好きだ。余談だが、サイモンとガーファンクルの「冬の散歩道」は「A Hazy Shade of Winter」だが、バングルスは「Hazy Shade of Winter」だ。まあ、それは置いといて。 マイケル・マクドナルドのことが好きなのは前回書いたとおりだ。そんな彼のモータウン作品のカバーアルバム『Moto

On My Own/PATTI LABELLE ft. MICHAEL MCDONALD

わたしがマイケル・マクドナルドを初めて知ったのはこの曲だった。まさかその時は今になっても彼の声を好きでいるとは思わなかったが。 彼はわたしの好きなバンドの曲の中にいつもいた。ドゥービー・ブラザーズ(「You belong to me」等)、スティーリー・ダン(「Peg」等)、TOTO(I'll be over you)。なんかこのコーラスの人の声、聴いたことあるぞと思って調べてみるとだいたいマイケル・マクドナルドの声だった。 最初はこれらの声の持ち主と「On My Own

Against Doctor's Orders/KENNY G

ケニー・Gが好きだった。 「だった」というのは嫌いになったのではない。他にたくさん好きな人が増えたので一番好きというわけではないということだ。 わたしの周り(特にジャズ好きの男性)はケニー・G嫌いが多い。なぜかはよくわからないのだが、彼がジャズのいろいろなものをぶち壊したのが理由ではないかと思う。(そもそもケニー・Gはジャズではなくてフュージョンであると言う人もいる。)嫌いなのはいいが、わたしに彼を好きなことをやめさせようとしないでほしい。いいじゃないか。ケニー・Gが好き

Dare To Fall In Love/BRENT BOURGEOIS

心の中に心地よい風が吹くような音楽に出会ったことがあるだろうか? わたしにとってこの「Dare To Fall In Love」がそうだ。初めて聴いた時、夏の日差しの下に吹く冷たい風を思わせた。聴いてて気持ちがいいのだ。 初めてラジオでこの曲を聴いた時、絶対アルバム手に入れなきゃ!と思って必死になって耳を澄ませて曲のタイトルを聞き取ろうとしたのを覚えている。その日に行ったタワレコでアルバムを見つけた時は神様の存在を感じた。 「ひとつのキスは危険な麻薬。価値のあるものを選

Whole Wide World/AMERICA

二日連続アメリカですみません。同じくらい好きな曲だったので一緒に紹介するか二つに分けるか迷って後者にした次第です。短いほうが読みやすいですよね? アルバム8枚を聴き終わった後もアメリカのことは好きで、ライブにも行って二人に(オリジナルメンバーのダン・ピークが抜けて当時はもう二人だった)プレゼントを渡したりしていたほど好きだった。 90年代も後半に入り、何かいい曲ないかなあと探していたころのことだった。ネットでアメリカのことを検索すると、1994年に新譜を出していたというの

Three Roses/AMERICA

シカゴをほぼ聴き終わったら、大学生になったわたしの興味はアメリカに移った。洒落ではない。バンドのAmericaのことだ。 以前からアルバム『Homecoming』に興味があったのだが、彼らの過去の作品8作品(ベスト盤を含む)が全て再発されたと知り、バイトのお金を手にしてすべて入手した。 どれか一枚だけ、と最初思っていたのだが、棚に並ぶCDを見たら全部欲しくなって8枚全部買ってしまったのだ。今考えるとベスト盤は買わないでもよかったのだが。 デビューアルバム『America』