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誰かの好きを尊重できる人になりたい

これは昔の私を供養してあげたい今の私からの弔辞です。
 以前交際していた彼は周りからの評判もよく、気配りができ、大企業に勤めていました。ユーモアがあって自信家でそれに伴う実力もあって。でも時折違和感を感じることが。アイドルが好きだと言う彼の同僚を笑うのです。同僚の前ではいいね、なんて言って。同僚のいない所で彼の悪口を私に言うのです。アイドルを好きだなんて馬鹿馬鹿しいと。

私自身アイドルに熱を注いでいた時期があったのですが、彼に嫉妬するからと言われファンであることを諦めた過去がありました。今思うと自分は大馬鹿野郎だったなと。どうして中学生の頃から何年も何年も、修学旅行のお小遣いを削ってまで尽くした彼らを好きでいることをやめてしまったのか。辛い時、心が捩れている時支えてくれたのは他でもない彼らだったのに。どうして出会って一年にも満たない彼の言うことを鵜呑みにしてしまったのかと。人の好きなものにケチをつけるような器の狭い男の言うことを聞いてしまった自分に腹が立って仕方ないのです。そしてきっと私は彼に期待しすぎてしまっていたのです、欠点などないと。そんな人間はいないのに。

自分の好きとは違うから自分の世界から排除するのではなく、違うということを知り抜きただそれを享受する、そんな人間になりたい。

拝啓、彼のことが大好きだった私へ

何かを好きでいることは、
それが何であれ恥ずかしむべきではありません。
犯罪とかでなければ。
また人の好きも同じです。
それを笑うことはかっこいいことではありません。
今の私だったらそれダサいよって言えるけど。
彼のことが大好きだった私は、
彼が私を好きでなくなることが怖くて何にもいえなかったですね。
もやもやしてるけど、ちゃんと流されなかったのはえれーぞ。
ばかじゃないのって思えただけで良い。天晴れ。
彼の言葉は私に向けた言葉じゃなかったけど、確実に私も傷ついていましたね。もしかしたらまた私がアイドルにうつつを抜かさぬように釘を打っていたのかもしれませんが。頭の良い彼でしたから。
この教訓を胸に言葉を選びなさいいついかなる時も
想像力のなさが人を傷つけるからね。大切な人を幸せにする前に失ってしまわぬように。

カカポより

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