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同情するなら家をくれ

子どもの頃から、キレイな一軒家が欲しかった。

「展示会場だったものを、
お譲りします!」
といったチラシが入れば、
母親に、応募してくれ、と懇願した。

間取りをみては、幸せそうな生活を妄想した。


私は、大切に育ててもらっている。


ただ、当たり前を疑ってきた両親に育ててもらったので、
周囲のみんなと一緒の条件であることが少なかった。


今の自分が好きだ。


だけど、一戸建てだけは、
なぜか手に入らない。


こんなに多くの人間が、
色んな場所に一戸建てを構えている。

おんなじ、人間、という種類なのに、
手に入らない。


もう目の前に、手に入る瞬間があったのに、
ずっと待ち望んでいたはずなのに、
自ら手放すような、
突飛な行動をとった時期もある。


いまだに手に入らない。

でも、かなりとても幸せ。


だけど、一戸建てが欲しい。
自分の力で、手に入れたい。


執着は手放せない。
娘に諭される。
「執着を手放さないと、手に入らないんじゃない?」


子どもの頃、欲しくて欲しくてしょうがなかったものは、
手に入るまで、求めつづけるのだろうか。


よくばりなのか、ふつうなのかすら、
分からない。



先日、ランボルギーニが我が家に納品され、
今「ちいかわ」が、ハンドルを握っており、
廊下を走っております。


執着は消えないけど、

こんな日常が結構幸せです。

でもやっぱり一戸建て欲しい。


#なんの話しですか



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