見出し画像

016 国家公務員の現状2

国家公務員の離職や試験の申込者数が減少しているニュースを耳にします。
国家公務員の給与について考察していきます。


1 国家公務員の現状

(1)初任給の基本給

 総合職 大学院卒 2級11号俸 224,100円
       大卒 2級 1号俸 208,000円
 一般職 大卒程度 1級25号俸 196,200円
     高卒程度 1級 5号俸 166,600円

国家公務員の給与は行政職俸給表https://www.jinji.go.jp/content/900025417.pdfよって決まります。上記は代表的な採用時の基本給です。去年の人事院勧告で高卒が約12,000円、大卒が約11,000円引き上げられました。本府省勤務の場合、地域手当が20%加わるためさらに1.2倍程が給与となります。(地域手当は横浜市、大阪市が16%、さいたま市、千葉市が15%)

(2)給与のモデル

 令和5年の人事院勧告に各段階の給与も出ていたので紹介します。

出典『本年の給与勧告のポイント給与勧告の仕組み』(人事院令和5年8月)

民間の給与データを参考に国家公務員が少なければ増やし、少なければ減らすように法改正されます。22歳の係員が一番乖離しているのでこの層がもっと給与が増えるように改善してほしいです、

2 国家公務員試験の申込者

 このような記事が出ました。

 今年度の一般職の国家公務員試験の申込者は9.7%減と報道されました。総合職も院卒者が10.3%減、大卒者が5.8%減、全体で6.2%減となっています。     就職先に公務員を目指している人の減少が顕著に表れている報道でした。

3 国家公務員離れ

 さらにこのような記事がでました。

(1)希望者減

  国家公務員を希望する人の減少は国家公務員離れを如実に表す数値です。

(2)離職

  報道では5年以内に約1割の若手が離職しているとのことです。

4 国家公務員離れの対策

(1)給与の改善

   人事院勧告によりここ数年は、給与が上がる法改正がされています。今年度8月に発表される人事院勧告も改善される発表となりそうです。しかし人事院勧告は民間のデータを元に算出されるので増えるではなく増やす政策が必要となります。

(2)職場環境の改善

 テレワーク、残業時間の減少等前から見ると改善されています。しかしまだまだ改善の余地はあると見えます。特に国会待機は改善の余地は大いにあるはずです。

(3)中途採用

 今までは中途採用はされていませんでした。社会人経験のある人も一律に国家公務員試験を受けていましたが、今は経験を審査し採用されています。ますます枠を増やすことが予想されます。

5 まとめ

 国家公務員の環境は10年前、20年前、30年前と比べると改善はされてきています。例えば初任給の基本給は自分の時と比べて約3万円多いです。しかし、民間企業と比べてもっと給与面、仕事面でないとどんどん担い手が減ってきてしまいます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?