見出し画像

看護師という仕事が好き

久しぶりに病院に行くと、新人らしき看護師さんが、先輩に指導を受けている場面をみた。
緊張しているのであろう。
顔もずいぶん強張って、仕事が辛そうだった。

私は、看護師になってから10年ちょっと
何より仕事が好きだったし、やりがいを感じていたから、「働きたい!」と言う思いが強かった。

看護師の仕事は、患者さんの異常をキャッチする自分のアンテナが鋭ければ鋭いほど、急変などの予期せぬ事態を未然に防ぐ事が出来る。
言わば感覚だったり嗅覚といった目に見えないものを育てるには、やはり経験によって培われる部分が大きい。
私は器用な方ではなかったから、長期連休を取るとなんだか感覚が鈍ってしまう。
久しぶりの仕事は何だかボーッとしてしまうような気がして休むのが苦手だったのもあって、3連休以上の休みはほとんど取ったことがない。

だから、この育休が看護師人生の中で初めて取る長期休暇である。

仕事から離れて気づいたのは、やっぱり仕事が好きだったと言うこと。
日々、忙しく命を預かる責任も大きい。

同僚が、
看護師は隙間産業だ」と言っていた。

確かに看護師の仕事は、日常生活の世話から、医療機器や薬剤の管理、家族と医療の橋渡しなど多岐に渡り、これだけをやっておけば良いというわけではない。
言わば名前のない家事を全て引き受ける主婦、主夫の皆さんと同じだと思う。
色々な職種の間に隙間産業的に入るから、知識の幅は広く持たなければ話にならない。
学んでも、学んでも日々アップデートされていく知識に疲れた事もあったけど、それでも学びを活かせる責任と楽しさが現場にはあった。

新人の頃、先輩に言われた
「患者さんからしたら、新人も先輩も関係ない。目の前にいる自分はみんな同じ看護師。新人が担当したからといって、その日の入院費が安くなる事はない。経験を積ませて頂いている未熟者ではあるが、相手からはプロとして見られているからこそ、自分はどうありたいか、何を学び何が還元できるかが大事」
正常異常はあっても、人間は全く同じ人はいない。何年経っても、日々勉強。
この言葉があったから、学び続ける事ができた気がする。

育休中、我が子とゆっくり過ごすこの時間はとても愛おしく、貴重な他には変え難いものだ。
でも、久しぶりに、医療の現場で働く人達をみて羨ましく思った。
6月は、新しい環境に慣れる事に必死で、気持ちの余裕もなくなりやすい。
新人の皆さんや、中堅で働くのが苦しくなっている人もたくさんいる時期だと思う。
休みたくなったら、休んでいいと思う。
きっと、ふと我に返って別の視点で看護師という職業を思い返した時、看護の仕事の好きな所が見えてきて、もう1度学ぶ楽しさを見つける事が出来ると思う。
看護師はやりがいのあるステキな仕事だから。

この記事が参加している募集

#育児日記

49,071件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?