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ロックンロールに感謝を ヘヴィーメタルに愛を

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自分の書いた音楽に関する記事をまとめています。
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記事一覧

主語のない歌を聴こう。人間椅子/蛞蝓体操

アルバム色即是空がリリースされたのが去年の9月ですか。Amazonで予約したから当日に届いたってのに、紹介をここまで引っ張ったわけとは!書くのがめんどくさかったんである。書く気とか応援する気がないわけじゃないの。ただマンガも描いててさ、そっちに集中してたからさ・・・。 じゃ、読者が読む気なくす前にアルバムの話しよっか。 今回のアルバム、ジャケットが非常にカッコよく、手元に来る前からワクワクが止まらなかった。だから聞き始めは面食らった。これは、音がこもってる、前作までのド派手さ

Marilyn Manson - Disposable Teens

 あれは中学生のころ、テレビを見ていたら、沼から長身細身の男がぬーっと現れたんですよ。ぐわっと剥き出しにされた歯、大きすぎる口、こちらを睨みつける白い左目、ひ、ひぇぇ~。  その男が、歌うんですよ。ステージで暴れ、教皇のような姿で幽霊みたいにふらつき、ムカデのように伸び、そして生首が、目が、ひょ、ひょぇぇ~。し、CDお買い上げ~。  というわけで、今回はMarilyn MansonのDisposable Teens。  いや~、テレビに映った瞬間感じたね。オレが探してたのはこ

筋肉少女帯-人間嫌いの歌

再結成後2枚目のアルバム、シーズン2収録。短い。が、しっかりオーケン節の詰まった一曲。この曲大好き。特に「人間嫌いの歌に世界中の人の名前を」の歌詞はパンチ効いている。 これこれこうだから人間嫌い。自分も嫌い。でも君は好き。そんな曲。 ラブソング、ではない。この曲はいわゆる、愛でお茶濁している曲なのだ。なぜそう感じたかというと、具体性の違い。人間嫌いの理由は短くはっきりしているのに、恋については長々歌っておいて好きしか出てこない。いやあ、初めて聴いたときは曲のその構成に一本取ら

Damian Hamada's Creatures-Running like a Tiger

あの「は、は、は、はまださんバント」の創始者、ダミアン浜田陛下率いるモンスターバンドの一曲。 このバンドは特殊な編成をしていて作詞作曲をダミアン浜田陛下、歌を桜‘シエル‘伊舎堂、演奏を金属恵比寿が担当する。よって陛下は演奏しないし歌わない、クラシックの作曲者みたいな立ち位置。 さて今回紹介するRunning like a Taiger、音数少なくスローでストレートなつくり。シブい。しかしそこはヘヴィーメタル、ばっちりテンションをあげてくれる。 高音のギターで始まり、低音が地を

PIERROT-MAD SKY 鋼鉄の救世主

1stアルバム、FINALEに収録。2ndシングル。この頃自分は中学生で、ヴィジュアル系全盛期だったんじゃなかろうか。 YouTubeのサムネを見てもらってもわかる通り閉塞感のある曲、なのだが音作りはストレートにカッコイイといえる出来栄え。ヒステリックな味付けはほどほどに「おお、ロックじゃん!」と思えるのだ。ギター、ベース、ドラム、全部まんべんなく楽しめるのもうれしい。特にイントロのギター、サビのドラム、気持ちいいね。 PIERROTといえば歌詞がグロテスクなのが特徴だが、こ

Powerwolf-Sacred&Wild

狼男集団が攻めてくる!そんなバンドの5枚目のアルバムに収録された曲。 彼らを知ったのはニコニコ動画。PVがいくつかあり、数曲聞いて気に入ったのでアマゾンにアクセス。新品が600円そこらで売ってあった。価格破壊にもほどがある。 ジャケットは宗教と暴力の雰囲気ムンムン。歌詞もアーメンやアヴェマリアなどが多く使われていて、それがヘヴィメタルと野太いアッティラ・ドルンのボーカルでもって飛んでくる。バンドコンセプトはばっちりだ。 声の太さから、自分はDEATHSTARSのウィプラッシャ

WANDS-Little bit...

WANDSのPIECE OF MY SOUL最高!ほかのアルバムは・・・ん~ちょっと低刺激、PIECE OF MY SOULばっか聴く。時々AWAKE。 そんな少年時代を過ごしておりました。おっさんになった今、WANDS、しみます。それに気付いたのはこないだ皿洗いしながらながら聞きしていた時。気持ちよくってねぇ。 Little bit…を初めて耳にしたのは大学生のころ。音楽に刺激を求める日々でも、これはよく聴いた。優しい高音のガラスみたいなキーボードにうっとりしちゃう。上杉昇

MAGNUM-On a Storyteller's Night

日差しのちょうどいい日に散歩しながらスポティファイ聴いてた時に偶然かかった一曲。立ち止まってすぐお気に入り登録したね。 まずボブ・カトレイのびやかで広がりのあるボーカルが気持ちいい。曲の進行はゆっくりと静か。英語だから所々しか歌詞の意味は聞き取れないけど、どうもファンタジックな内容らしい。と、思っているところに突然の盛り上がり。これが最高!なんていうか、酒場で誰かが自分の冒険譚を語っていて、それに引き込まれていた酔っ払いたちが見せ場でたまらず騒ぎ出す様子が浮かぶんですな。いや

X JAPAN-紅

中1の夏、GLAYやL'Arc〜en〜Cielがテレビに出始めの頃、音楽にハマる。当時は色々な音楽番組をやっていて、できる限りチェックしていた。 中2の夏、あきる。ハマれる音楽ってあんまないのね。T.M.RevolutionとかWANDSはいいけど、他がいまいちピンとこない。音楽番組も惰性でチェック。もう聴くのやめようかしら、なんて思いながら過ごしていたらテレビに映ったX JAPAN。紅。 最初のギターの一音でテレビに飛びついたね(イントロはカットされていた)。こんなカッコイ

人間椅子-浪漫派宣言

デビュー33年間のキャリアの中で、今が一番脂が乗っているバンドの一曲。 のっしのっしと始まるイントロに次いで歌われるのは過去の偉人を掘り起こしての浪漫。いやはや人間椅子らしいじゃないの。行進するようなドラムと相まって自然と顔が前を向く。 印象的なのがサビの「ロマンチックに行こうぜぃ」のフレーズ。気取っているようでもあり余裕があるようでもあり、なんとも色気を感じるんですね。 人間椅子は9月6日に新譜、色即是空を発表予定。今から楽しみです。

THE DARKNESS-BLACK SHUCK

ファルセットボイスが人を選ぶバンドの1stアルバムの1曲目。 1曲目らしくどっしり太いギターのイントロでスタートし、そこからはもうロックンロール。最後まで痛快に飛ばしてくれる。骨太の演奏にジャスティン・ホーキンスのそれはそれは高いボーカルがスノーボードのように乗り、耳から脳内を揺さぶる。ブラックッシャック!と繰り返すサビも気持ちよくパワーがあって非常にいい。 ブラックッシャックとはペテン師のことで、歌詞はそのペテン師に対しての怒りがつづられている。やたらに明るい曲調に、やたら

HELLOWEEN-I WANT OUT

守護神伝でどれが好きって聞かれたらコレ。やっぱりコレ。 何がいいって歌詞がいい。オレに色々吹き込むな、オレに決めさせろって内容の歌詞がいい。この歌詞が楽しいハードロックに乗って飛んでくる。たまらんですな。 この曲はギターのカイ・ハンセンがバンドの状況に耐えられなくたっていたことに着想の根幹がある。故にI WANT OUT。一人の思いが普遍的な内容の曲をつくったわけだ。 歌詞なんてどうでもよくて、ノれるかどうかが問題って人にもオススメできますので、ぜひ一聴ください。

al.ni.co-晴れた終わり

WANDSの上杉昇と柴崎浩によるユニットの曲。一聴してスケールの大きさを感じる。 この曲を聞いて感じたことは退廃的な雰囲気と後味の良さ。すっきりしてるんですね。上杉自身ふさぎ込んでいた時期で何とかしようと思って作ったと語っているので、そういった形になっているんでしょうな。 横になって聞けば全身からいらないものが抜けていく感じの曲なので、デトックスに興味のある方はぜひどうぞ。

筋肉少女帯-タチムカウ-狂い咲く人間の証明-

この曲を知ったのはニコニコ動画で真女神転生Ⅲのマッドを見ていた時。楽しく見ていたところ急に流れ出し一気に引き込まれた。 耐え難い怒りを抱えた少年が、その対象に向かって立ち向かっていく曲。しかし少年、気が弱い。だから震えながら、泣きながら行く。命がけで行く。 いやあ泣いた泣いた。自分も気弱でよくいじられたもんだから共感してしまって。エネルギーのある曲です。 このあと速攻でTUTAYAに行ってベスト盤SANFRANCISCOをゲット。サンフランシスコ10イヤーズアフターでまた泣か