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私たちは真空ジェシカを理解できているのでない、分からされているのだ。

まーちゃんごめんね、女のイデアです。

今回のテーマは真空ジェシカだ。

私自身、真空ジェシカから影響を受けすぎて、逆張りの心が肥大している。どのくらい逆張っているかというと、あえて飲み会でサラダを後輩の分しか取り分けないくらいは逆張っている。先輩の分は取り分けない。やな後輩すぎる。ごめんなさい。ちなみに川北は、逆張りの開祖なのでハンコ
を買うとき自分の苗字でないハンコを買う。

真空ジェシカ基礎知識

真空ジェシカは、ボケの川北茂澄(以下川北)とツッコミのガクとのコンビである。人力舎という玄人ウケな事務所所属である。ちなみに養成所上がりではなく、スカウトによって人力舎に入っている。大学時代に、川北は慶應、ガクは青学のお笑いサークルに所属したので、学生お笑いの血が流れている。
とここまで事務的な紹介をしてみたが、こんなもんWikipediaを見れば腐るほど書いているのでググってくれ。

そんな彼らは2022のM-1グランプリで5位になり、昨年の6位から1つ順位を上げた。このまま順当に行けば、2026年には優勝する計算だが、来年くらいに優勝していただいて一向に構わない。

皆様には是非未来のM-1チャンピオンになる彼らをより「分かって」いただきたいのでこの記事を書いた次第であるのだ。

屈折のエリート

これは、去年のM-1の真空ジェシカのキャッチコピーである。
二人はエリートという言葉が実にしっくりくる。人力舎にも経緯は経緯といえども、スカウトという形で入所している。つまりは、お笑いエリートなのだ。

エリートといわれる所以は、二人の圧倒的お笑い偏差値の高さである。真空ジェシカの魅力の土台となっているのはここである。川北の大喜利の強さはいわずもがな、ガクの個人のお笑い能力もすごく高い。実はガクは座王で優勝もしている。ガク自身は大喜利をめちゃくちゃ怖がっているが、ちゃんと面白い。このタイマン森本のガクが傑作だから是非見てほしい。


私たちは真空ジェシカに分からされているのだ

ここでタイトル回収である。

先日行われたM-1グランプリ2022でも、真空ジェシカのネタは難しく、若者向けなので審査員の点が得にくいとTwitterでプチ議論になっていた。また、たびたび真空ジェシカのお笑いは分かりづらいと評価されている。

しか、真空ジェシカは、分かりやすい「分かりにくいお笑い」をしているのだと私は思う。真空ジェシカは、「真空ジェシカの面白さを理解できるのは私だけだ」思わせる天才だ。実際は、真空ジェシカの漫才は万人受けだと思う。事実M-1決勝まで進んでいるのが、一番の証明である。
もしも、分かりにくい漫才であれば決勝まで上がってくることができないだろう。確かに、すべてのネタが分かりやすいというわけではない。お笑いを揶揄したものなどもありお笑い基礎知識がないものや、下ネタが苦手な人を振り落とされるネタもある。吉住というネタとかね、気になる人は「Xvideo 真空ジェシカ 吉住」で調べてください。
でも少なくとも、M-1のネタは万人にウケるように作られている。
真空ジェシカは賞レース用に漫才を「梱包」している。この表現は、川北さんが色々な媒体で使う表現だ。真空ジェシカは、M-1用にネタを作ってはいない。既存のネタのコンプラアウトなところを手直ししたり、ボケを足したり引いたりして地上波にのせられる漫才に梱包している。
つまり、真空ジェシカに分からされているのだ。

そんな真空ジェシカのおもしろを理解できるようになるよう、このあとは川北とガクのおもしろポイント、ラジオ、真空ジェシカの自由さについて書いていく。

川北

川北は狂気を感じるほどボケる。所かまわず、ボケる。
それにより、地上波などではビビられることもあるが、これはただただ川北がサービス精神が旺盛なだけだ。ミッキーも顔負けの楽しませたいというお笑い初期衝動によって、ボケているのだ。
十八番のニッチェネタは、どんどん幅が広がっている。
下記ツイートはオリジン逆ニッチェだ。

また、ぷよぷよと剣道が強い。
漫才はぷよぷよであるという持論を提唱しているが、あんまり詳細は分かっていない。M-1などの賞レース前などにぷよぷよの生配信「M-1グランプリ」を開催している。Twitterのプロフィールのコメントはこっちの意味でのM-1である。M-1前にぷよぷよをするとバランスが整うらしい。前日にぷよぷよができる強心臓も川北の持ち味の一つである。

ガク

ガクはネタの中では完全に川北の頭の中を再現するスーパー役者である。
トンツカタンのお抹茶とさすらいラビーの宇野とのまだまだお笑いの赤ちゃんというグループでのYouTube配信でも、漫才中は川北の言う通りで、なんも考えていないと発言していた。
しかし、ガクのおどおど芸はピカイチで、おどおど加減で右に出るものはいないだろう。あんなに演技でおどおどフニャフニャできるのは、芸歴と才能のなせる技であるだろう。

また、ピンネタも面白い。もともと大学時代シュールなネタを中心にやっていて、それが川北の目に留まりコンビを結成したくらい、シュールな世界観を持っている。また、学生時代はリズムネタもやっていてにんにょうはその流れを汲んでいる(ちなみに、川北は世界で二番目にリズムネタが嫌い)
このにんにょうのネタはめちゃくちゃ面白いから是非見てほしい。


真空ジェシカのラジオ父ちゃん

私の真空ジェシカの入り口はラジオだった。もともと空気階段のラジオである「空気階段の踊り場」のヘビーリスナーだったので、TBSラジオ繋がりで真空ジェシカのラジオ父ちゃんを知った。ラジ父は、今はポッドキャストで配信されているので是非聞いてくれ。

ラジオ父ちゃんというタイトルは今までの人生で、あまりラジオに触れてこなかった2人の『ラジオにかわいがってもらいたい。息子のように育ててほしい』という思いからだ。

このラジオの魅力は、圧倒的実力を持ったはがき職人によるネタメールと楽しい身内ネタだ。
今でこそすごく上達してきたが、初めは二人がトークが苦手だったので、めちゃくちゃコーナーが多かった。30分のラジオでコーナーを二個も三個もやっていた(異常)しかし、そのコーナーでのネタメールがすごく面白い。エグい下ネタや芸能人いじりなど真空ジェシカっぽいメールが多く、質の高いメールも多い。
また、川北の山口コンボイをめっちゃ言うボケなど、身内ボケが多い。だから、どんどん身内ネタが蓄積され聞けば聞くだけずぶずぶになっていく。

各媒体でアーカイブが残っているので、慣れないラジオながらいろいろ挑戦しながら悪戦苦闘するさまを聞いくれ(二回目)


そして自由

真空ジェシカの最大の強みに自由さというところがある。
2022のM-1の紹介文でも言われていた「誰にも影響を受けない俺らだけの漫才」というフレーズはそれを顕著に表している。今までない新しさというところが私たちをぐっと惹きつける。

最後に、真空ジェシカの革新的なお笑いを紹介するので是非見ていってほしい。

読んで楽しむ漫才

スラッシュパイルで読んで楽しむ漫才という企画があった。何組かの芸人が参加しており、他のコンビはいつもの漫才を文字起こしして修正していたりした。しかし、真空ジェシカは文字上だからこそできる文字化けボケをしていてこのアイデアは革新的すぎると、笑う前に感心してしまった。
是非読んで見てほしい。

Xvideo

真空ジェシカはXvideoにネタ動画をあげている。
ネタ動画の下に普通にエッチなビデオがあって、気まずい。

ネタ泥棒

自分のネタではないネタ(まーごめ、こんばんわんこそば、ドモグニetc)をただただ面白がって永久に使っている。
THE 芸人という雑誌でも言っていたが、リスペクトがあるわけでもなく、本当にただただ面白いからという理由で使っているらしい。
それでも許されて、むしろ感謝されているのは、芸人の懐の広さと、真空ジェシカの実力が認められていることによるものだろう。

ひたすら芸人

ここまで読んでいただいて、真空ジェシカの魅力は伝わっただろうか。
彼らは、笑わせたいという原点の感情によって常にボケてる。ラビットで炎上しようとも、M-1の記者会見であろうとも、ラジオであろうとも真空ジェシカは私たちを笑わせようとしてくれる。

こんな真空ジェシカを愛さずにいられるか?

ここまで読んでくれてまーちゃんごめんね。


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