バスケットボールの新制度に感じる疑問

 現在日本には多くのプロスポーツがあるが日本におけるメジャープロスポーツの代表格はやはり野球だろう、次点でサッカーでその下にバスケットボールなどがあると感じる。
 その中でプロスポーツにおいて必ず行われるのが新人選手の獲得であろう。これはチームを継続的に運営していく上で次世代のスター獲得などを目的に必ず行われる。その中で各スポーツにおいて新人選手獲得方法は大きく分けて2種類になる自由獲得とドラフト獲得である。
 自由獲得はそのままの意味でプロチームもアマチュア選手も行くチーム獲る選手を自由に行えるということである。自由獲得のメリットとして選手側にも選ぶ権利があり、すべてのチームに平等に選手と交渉する権利があることがメリットとして挙げられる。デメリットとして、資本能力が強いチームがスタート地点で有利になり、資本能力が乏しいチームが不利であることで有力な選手が獲得が困難になり、戦力格差が出てきてしまうことがデメリットとして挙げられる。
 ドラフト制度のメリットとして新勢力の獲得機会における平等化そして戦力の均一化を行うことがメリットとして挙げられる。デメリットとして選手視点での選択の自由がないことと、チームと選手の力関係バランスが悪いことが挙げられる。
 私が言いたいこととして、ドラフト制度は現代において本当に必要であるのか?ということである。例外としてアメリカスポーツは例外として考えて頂けるとありがたい。(アメリカスポーツは国内完結出来るだけの人口と経済規模があるため)
 ドラフト制度を実施しているスポーツとして野球が代表として挙げられる。野球でアマチュア選手がプロ機構にプロ志望届を提出し、プロチームがその中で抽選などを行い、獲得していく。これがプロ野球のドラフト方法である。これらを模倣してバスケットボールでもドラフト制度の採用が決定したといえる。そのなかで現在のバスケットボールにおいてドラフト制度はどういった意味で有益になるのか。
 まず、初めにドラフト制度に変更することでメリットがあるのは新人選手の均一にチームに配分することができるという点ではメリットのように感じる。しかし、これはリーグやチーム運営目線から言わせればの話で合って選手目線からしてみればどうだろうか、現在のプロ契約するにあってのプロセスとして大半は一度大学に進学をし、途中もしくは卒業のタイミングでのプロ契約が基本となってくる。そうなると大抵22歳前後からのプロ生活が始まる、そして引退までを考えると大体35歳位がトップフォームで出来ると考えれば選手は約10年くらいで稼がなくてはならない。しかし、日本のプロでは年俸では野球やサッカーには遠く及ばない、なら選手目線として多くの資本を持ち多くの年棒を支払いが出来るチームに行くことは何も悪いことではない。年棒面での規制としてサラリーキャップ制度も併用して導入する予定の様だが、正直青天井のような年棒を支払い出来るチームは存在はいない。ある程度差はあれど決定的な差というほどではない考える。現代社会では業界ごとにドラフトしているか?していません。どの様に新入社員を獲得しているかというと、業績やキャリア構成や規模など企業説明会などでプレゼンしています。このようにチームごとに特徴や強みなどでプレゼンをすればいいと思います。例えば新人選手に対してのチームとしての考えや起用方針などをプレゼンすれば期待を持つことはできると思う。この様にチームの特色を全面に押すことで差別化を計る方法で解決することは可能である。それらを考えず、たかが、10年にも満たないプロリーグで歴史も文化これから積み上げていく途中であるのに放棄することは果たしてこれから10年20年やっていくことで価値があるのか考えて欲しい。また、日本は島国といえ各地方で特色が異なります。俗にいう地元愛などで来てくれる選手を育てることや、根付かせていくこともこれから必要なのではないではないか。
 こういった地道な愛や気持ちチームごとの差別化はある意味で必要かつ日本国内での地位向上でも必要である。
 ここからは私の実体験として聞いてほしい。大学で部活動に所属していた時に先輩が複数のプロチームからの誘いがあったが資本のある都会の上位リーグ(下記ではチームAとする)と地方の下部リーグ(下記ではチームBとする)からの誘いがあった。チームでは今後の成長込みでのオファーでチームBでは即戦力でのオファーであった。当時の大学の監督が代理人からオファーの話まですべての窓口になっているなかで監督は交流のあるチームBへ強く推薦をしてきたが、本人としては悩んでいたと思う。都会で環境の変化の少ないチームAに行くか地方ではあるがプレイタイムのあるチームBに行くか、私は選手ではなくスタッフとして仕事をしていたが、多くのプロ試合や環境に関して調べいたので相談を受けた。「どちらに行くべきか。」私は即答したチームAに行くべきだと、理由としては当時自前のアリーナ建設計画を発表したタイミングもあったが、常に多くのタイトルで優勝を狙うチームからのオファーは魅力的であり今後のプロ生活の設計をした時のことを考えた時に試合に出なくても優勝したという経歴は今後何ものにも変えることはできないし、リーグでトップチームからの移籍であれば選択は広く持てることも意味があると説明しました。チームBでは実力でのし上がる必要があり、地方では家族のサポートも必要になることも説明したことで結局チームAとの契約することを決めました。あと、追記すると選手の代理人がアマチュアの場合監督になることが多く占めると考えると健全とは言えません。なぜなら監督などは身内や交流のある人物のチームへ誘導する可能性があり、本当に選手のことを考えた契約になるとはならない。このことが実体験から感じたことである。
 まだまだバスケットボールは日本においてまだまだ歴史も浅く改革するには良いのかもしれないが、ハード面以外のソフト面でも改革が必要なのではないだろうか。


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