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こわっ・・

綾野くんが突如戻ってきた。
なにそれ怖い…

しかも道にいた。お前待ち伏せ得意か!
こわっ。

なんかいるよな。連絡なく戻ってくる人!

ええ…
困惑…した。

綾野「電話した」
えー。。

「寝てた」

綾野「津和は寝ないじゃん」

「えー。。私も人間ですよ」

綾野「わかってる。俺は頭がおかしい」

「笑」

綾野「顔を見たらわかる。津和は普通に生活してただけだ」 

「うんそうだよ」

綾野「もういい」

「はい笑」

私の「もういい」は諦めか、怒り。

綾野くんの「もういい」は納得と安心。

言葉はいつだって行動を越えてはいかない。

「疲れた?」

綾野「体力だけはある」

うらやま…

綾野「津和を待っている間に、出会った頃を思い出した。
津和は一人だけカラーだった」

一目惚れは、すごいな…

綾野くんは、私に出会うまで、白黒の世界に住んでいたらしいです。
私だけ色がついてたんだって。

一目惚れって、すげーな。

半分、外人だから情熱的だしなぁ・・・

「ありがとうございます」

綾野「マーキングさせろ。どこまでできる?」

「そこまでしか行けない」

私は木陰を指差した。

綾野「許さん」

ああ…

とりあえず木陰で話を聞いた。
大変や…

誰か…

この王様を暗殺して下さい。

とりあえず刺激してはいけない。

綾野くんの話を聞く。

綾野くんは口下手だ。
私には、めっちゃくちゃ感情的だが、口がうまいわけではない。

結論だけ言いがちタイプでもある…

綾野「会いたかった」

「うん」

綾野「なんか嫌だった?」

「大丈夫」

綾野「なんでいつも大丈夫しか言わないの?」

これ綾野くんに、めっちゃ注意される。

1年前は質問しないで!と私が切れてた。
私が情緒不安定で草。

綾野「思い通りにしたい」

すげーな。。
そんなこと人に言うんだ。

綾野くんが、じっと私を見る。
なんとなくニコッとした。

綾野「わかってる。俺はずっと負けている」

負けず嫌いだから嫌なのか…  

よちよち。

綾野「GWを逃したから夏まで会えないと思ったらイライラした。夏休みは、津和は海外にでるし、俺も一ヶ月はでる」

私は10日だよ…すぐ戻るじゃん。

なんか別れ話されんのかなぐらい詰められた。

綾野君は外人 なので、自分が不満に思っていることや、嫌なことは全部私にぶつけてくる。

目を見て話したい人だし。
苦手や。。

とりあえず「うーん💧」
「そうだね…」「あー」
「うん…」「はぁ…」
「そうですか…」「わかります…」
「ええ…」

「それは無理です」

にしかならんのよ。

大体、綾野くんは常にイライラしている。

はっきり「思い通りにしたい」と言われるの草。。

そんなん通るんか…
おがじぐね…
おがじぃ〜。

でもこれ言い返すと喧嘩になるんよ…

綾野くんはスパダリだが、別に性格は良くない。

わがままなんだよね。

あと感情的。
性格が激しい。
暴力は振るわれないけど←綾野くんは優しい。

覇気があるから普通に怖い。

とりあえず綾野くんの話を聞いた。
不満多すぎ…

私はゴミなんですか?
褒めて伸びるタイプなんですよ…

とりあえず綾野くんの背中をさすさすした。

ナデナデ。よちよち。

綾野くんは静かになった。

綾野「大学はどうするの?」

「行きますよ…」

綾野「志望校は?」

「決まってないよ」

綾野「都内にして!」

「うーん。。」

お金の問題がある。
うちは、今まじてやばいんや。
 
祖父母にお金が大量に流れている。
災害にあったんす。
誰も悪くないけど、うちの父が祖父母の家賃を払っています。もう1年になる。

多分このまま永遠に支払うことになる。

じんさんは月40万円をママンに使うらしいから、親は負債なんよ…
(厳しいかんな。現実は)
親不孝より、子不幸率が高い。

もちろん、祖父母は、ちゃんと貯金してたし 持ち家もあったんだけど。
災害やね。それに病気や、なんやかんやです。

人生はイレギュラーだからね。
うちの親も大変だと思う。
しかも私ががどうなるか全然わからないからさ。
兄もお金はかかっただろうけど…

 仕上がりが優秀だからさ。
はぁ…

マジで私が1番、投資金額にあってないんよなー。
申し訳ないとは思ってる。
親には「別に津和のせいじゃない」と言われるけどね。

まあ 40〜50代って、子供にも自分の親にも一番お金が出て行く時だからね…
不幸は続くよね。

本当のことは、綾野くんには言いにくい。
私にお金がない分は構わないんだけど ←見栄とかない。

綾野君は、あるなしは別にして、性格的にお金を出したい人だから良くない。綾野君にとって私は自分だし。迷わない。

そういう性格やねん・・・
お金はまた稼げるじゃん。
これは考え方なんだよね。
私の価値観も、そっち側です。
だから気が合うし、お互い将来稼ぐタイプだろうなと思う。

でも事実を隠すと切れるし、俺にも出来る事があるだろうタイプだからよくない。

私が歯切れ悪すぎて、綾野くんを興奮させてしまう💧

綾野「他に好きな人がいるの?」
恋愛脳、怖い…
綾野くん…
世の中には恋愛しかないわけではないです。

綾野くんは、お金はあるからな…

お金しかない家で育ったと本人がいう。
自虐ネタ。

ごはんも、愛も会話もない。
でも金はあるから買って食べたり、ハウスキーパーはいる家で育ち。
お父さんは頻繁に変わるみたいな家庭環境。

結局、金はあるから寮に入れられる。
日本人が一人もいない英国の寮に入れられたり…

イギリスの寮って(学費)信じられないぐらい高いのね…
ドイツ人と中国人が、めっちゃいて、イギリス人もたくさんいる。
人種でグループが分かれてて・・
差別が、すごかったらしい。
でしょうね。

綾野くんは今でも体を鍛えているし、スポーツが出来て。勉強も出来た。
バイリンガルだからやられなかったけど。

かなりやばいとこにいたらしいです。弱肉強食・・
兄が「ああ…」言ってた。

発音に厳しいらしい。

まー、なんも書かないけども。

今は、どうかわからないけど イギリスは国によって学費が違うんだよね。
近隣は安いとかある。
だから層が綺麗に分かれる。
バリバリ 階級社会 だしね。

だから日本から行くときはクソ高いよ。

普通に年間1000万以上かかる。

KOニューヨーク とほぼ同じ。

今は円安でもっと高いだろうね。
KOニューヨークは、私の同級生の お兄ちゃんが1人 通ってたわ。
 
正直 あれよな…
金で学歴を…ふじこふじこ。

年賀状が、そういう感じで、家族紹介してくる人いない?

うーん。。
金持ちでそういう年賀状を送ってくる層いるよね笑。

家族で毎年スキューバダイビング。スキー。 ハワイみたいな・・・・

兄はKOニューヨークみたいな。写真付きで・・

ちなみに私はその子の家族には会ったことがないです。

でも年賀状で家族写真と共に謎の近況報告をされる。

父の友達?でもいるのよ。私は会ったことがなく、父も何年も会ってないけどね・・・

年賀状に似たような写真で・・・「君は夢を追っているか?」とか手書きしてくる痛い人いない?

お父さんが「ああ、マルチ」と言ってた。

お金はあるのかな・・
その人は金もあるか怪しいけども・・・

でも海外とか家族で行ってるからお金はあるんだろうね。
だた怪しいけども・・・・

私の友だちは金持ちだったけどね。

印刷物だし、それに「今年もよろしく」と書いてくるんだけどさ・・・・


私からの年賀状は芋🍠判子で、イノシシを押してた。
あれは猪年だったのか〜。  
懐かしい思い出。小学生だったわ…

夏休み明けはNYのお土産で、自由の女神だったよ🗽
私のお土産は日光だよ笑。

でも良い子で好きだった。

親が高齢出産で、なんかやばめだったけど…
その子自体は、愛情たっぷりに育ってて、幸せそうだった。

親は2人とも弁護士だったけどね。

 そんなに弁護士って儲かるん?
多分 企業顧問弁護士とかなんだよね。会社経営もしてた。
じゃないとあんなにお金はないと思う。

綾野君は地主や…
田舎は土地持ちが最強。

何百年も前からずっと お金持ちの家です。会社も複数経営。
でも 綾野くんは教育虐待も、ネグレクトも受けて育ってるからさ
。暴力もだし。性的虐待ではないか?ということもされてた。親が相手じゃないけど。未成年は男でも守られるべきだよなぁ・・・。

虐待って複合的だよな。。

私はお金持ちは全然 羨ましくないです。

私が私立中学校に行ってたっていうのもあるし、闇が深すぎるんよ。

もちろん 貧乏もめちゃくちゃ 闇深いし。
(小学校は私立と公立と両方通った)

普通に見える家も全然闇深いんだけどね!

私は1日1食でもいいから自由がいいな。


落ち着いていない人に、落ち着いてと言うと興奮しちゃうからさ…

「身内に不幸があってバタバタしてた」
嘘ではない。

綾野「親?」

「違う。お母さんは鬱だけど。祖父母の家が被災した。片付けが大変で…
お父さんも休みがなくて」

綾野「あ〜、俺も行ったのに!」

フッカルさん。。好き。

優しいよな。すぐ助けてくれる。

「今は大丈夫だよ。住むとこも決まったし。持病もあるから色々大変なんだよね」

匂わせて終了した。

綾野「そうなんだ。言って欲しかった」

「私も片付けには行ってないよ。ものすごかったみたいだよ。だからお父さんと、近くの親戚で家を片付けた。みんな捨てただけなんだけどね…」

綾野「そうだろうなぁ」

「水に浸かると家は駄目だからね」

綾野「だよなー」

「うん」

とりあえず治まった。。

綾野「お母さん大丈夫?」

「あんまりだね。まぁ、私のせいで人生台無しだよね」

綾野「それはないよ」

「そうね」

話すことがなくなった。

しーん・・

綾野「俺ん家くる?」

「今日はバイトがあります」

綾野「そうだよなー。バイト代いくらだよー」

私の時間を金で買おうとしてて草。

「いつ帰るの?」
綾野「実はすぐだよ」

「えええ」

綾野「夜行バスで戻ってきた」
「乗り換えあり?」

綾野「だよ」
「あほだよ。。」

綾野「帰りは飛行機でもいいかな」

「もうバカなことしないでね」

綾野「離れてると不安になる。見えない」

「ああ・・・」

あれか・・・悩んでるうちにでてきたのか・・・

若さ偉大。。。

「もう1回だけだからね!次回なしだよ」

ボスに電話した。

「今日休んでもいいですか・・」
「えー。どうしたの?」

「彼氏が突然戻ってきて、すぐに帰るんです」

「ぶっ(笑)なんだそのアオハルは・・」

「あはは」

「いいよー。明日も休んでいいよ」

「助かりまーす」

「うん。来週からでいいよ」

綾野君が俺、すぐ帰るとジェスチャーした。

「金曜から行きます」

「助かるー。津和さん戦力だから」

こういうとこボスいいなと思う。

気持ちよく休ませてくれる。
そして戦力だからとか褒めてくれる。
良いボス。

「まじでありえん。。」

綾野「俺も思った」

「私にも生活がある」

綾野「そうなんだよなー。わかってはいる。撮影入れた。行こう。時間を金に換える」

さすがか・・・

直接、金を渡すと私に嫌がられるから仕事をくれるのか!

綾野「俺ん家くる?撮影は夜だよ」
「うーん。。。かき氷が食べたい」

綾野くんが、ムッとする。

顔に出すぎか・・・

綾野「やだー」

「私もやだー」

綾野「もう!!」

ワロタ。

「休んであげたもん」

勝ち誇る。

綾野「俺の彼女は全然、俺のいうことを聞かない」

「大体聞いてる」

綾野「それはそう・・・俺も迷惑をかけてはいけないとは思ってる。でも好きすぎて迷惑をかけてしまうのだ・・・」

ざわざわしてて草。

綾野「津和には、ずっと一人で泣いていて欲しい」

「ひどっ・・」

綾野「ほんまそれ。俺は人の幸せを願うこともないけど、誰かを想って、今日も一人で泣いてたらいいなと思うのは津和だけだよ」

「なんか良い風に言ったけど、不幸すぎない?」

綾野「そうなんだよなーー。でも俺以外に笑いかけるようなことがあってはならない」

「こわっ。。。ばかじゃないの?」

綾野「そう。まじで頭がおかしい。体が、ざわざわする」

「夏も帰ってくるの?」

綾野「うん、毎月帰ってくる」

「それ無理ゲー」

綾野「大丈夫。こっちで仕事もする」
「お母さん怒ってない?」

綾野「くそ怒ってる」

でしょうね。。
戸籍抜いたし、苗字も変えた。

「家に帰れるの?」

綾野「ああ、母屋には行かない。離れ」

「親は?」

綾野「こないよ。俺がまったく寄り付かなくなるほうが母親は困る。俺しか息子がいないのに。それに前から離れにはこないんだ。施錠は母屋でわかる。一応、親にラインは入れる」

なにしてるかわからんからな。。

綾野「呼んだことないってば・・・」

「何も言ってませんけど」

綾野「懐かれたくないし」

「はいはい」

綾野「すぐ怒るよなぁ・・」

綾野「俺は人の家に行く方が多い、自分のテリトリーに人を入れるのが好きじゃない。出て行かないかもしれないし。うざいじゃん」

王様・・・・
王様なのかよ!!!!

「私は?」

綾野「うーん、呼びたい。で監禁」

「こわっ」

私「うちに来てくださいね」

綾野「それは嬉しい。でも俺の家に来て欲しい。そっちのほうが落ち着くから」

「へー。意外」

綾野「だって津和の家、人がたくさんきそうだよ。俺は家に誰も呼ばないし、家にもあげない。誰もこないよ。家も教えないし。ずっと俺の家に住んでもいいよ」

「えー。意外!綾野君そんな感じ?」

綾野「うん。それどころか、あと何ヶ月で津和が大学生になると数えている。ああ、変な意味じゃないです。上京してきて家が近くなるなぁ。ふふっと思ってる」

変な意味じゃないです・・
ワロタ。

前向きに上京したいが、出来るかは別問題なのよね。。。

「勉強が・・・」

綾野「それは大丈夫。高3からでもなんとかなるタイプだよ」

「そうかなー。えいけん準①級合格したよ。超絶ギリギリ」

綾野「ぶっ。漢検3級は1回、あと1問で落ちたよな」

「そそ」

綾野「あれはワロタ」

「書けない」

綾野「どこの民族なんだ笑。でも2級は余裕で合格した」

「受験料が高かかった」

綾野「それでいくと大学受験は全勝だな」

「確かに」

綾野君は何もしないから俺んち来てと絶対言わないとこが1番好きだわ。

潔いよな・・

なんかする気だもんなぁ・・
嘘つかないとこいい。

綾野「ドラえもんの漢字練習帳に書いている時は笑ったわ」

そう・・

私は書けないので1日50字を書いてた。

綾野「手が痛いと泣くのが可愛い。赤さん」

「ノートのとり方をいまだに知らん」

綾野「中学は?」
「そういう文化なかった」

綾野「どこの民族なんだ。今は?」

「高校はプリントか、動画か、友達に画像をもらったり」

綾野「強いな。大学生みたいな人生」

「大体そう」

「パパお菓子買って!」

綾野「誰がパパじゃ!買うけども」

綾野「俺んちに来い」

「めっちゃ呼ぶやん」

綾野「うん。めっちゃ呼ぶ」

「ダメ元なのにね」

綾野「そう。でも10回ぐらい誘ったら、たまにいいよと言ってくれる」

「確かに・・」

綾野「気が向くかもしれないから永遠に誘う」

「あほやな・・」

綾野「せっかく会いに来たのに、せめて骨が折れるぐらい抱きしめてから戻りたい」

「いや、もう・・・まじでやめてくれ。体に圧迫痕がつくんよ。。。夏は半袖だし、病気みたいじゃん私」

綾野「それは別にいいじゃん」

「王様裸、王様裸」

裸の王様を見て子供が叫ぶ台詞。

綾野「誰が王様だ!噛みたい」

「やめて痛い」

怖い・・・

喰われる。。。。

減る。。。

「噛むのはいいけど、嚙まれたくない」

綾野「それずるくね?」
「そこは綾野君が我慢」

綾野「というか撮影があるから、そんな激しいこと出来ない」

「ぶっ笑、こわっ。しんでくれ」