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あたりまえ が何もできない

好酸球性多発血管炎性肉芽種症 闘病記その8

もう何日もお風呂に入ってなかった
毎日看護師さんが温かいタオルで
身体を拭いてくれていた
看護師さんは天使です!尊敬しかありません

お風呂に入る事にした
看護師さんは明らかに心配してお手伝いしてくれると言ったが、なんか恥ずかしいから1人で大丈夫と久しぶりのお風呂にルンルン気分
何かあったらナースコールね!と念を押され脱衣所の戸が閉まった

さて服を脱ぐには‥えーっと‥
手が動かないし脱げない!大苦戦
鏡に写ったガリガリに痩せた自分を見て愕然とする
ゾンビみたい 顔色悪っ

シャワーを出す
出ない。手ではびくともしない
ヒザ蹴りでシャワーを出す事に成功
頭からシャワーを浴びなんとも気持ち良すぎて
辛かったこの1週間を洗い流すようにしばらく動けなかった
さてシャンプー
もうお馴染み フタ開けられずタオルを巻いて歯でかじって開ける
なんとかフタは開いた
さて髪 洗えない
手が痛くて髪が洗えない!えーっと‥どうしよう
なんとか少し力が入って使えるのが右手の小指と薬指だけ その2本と手首で頭をこする
洗えてないよね もうヤダ涙ポロポロ
ここで体力の限界 
なんでしょうこの何もできない喪失感は
結果泣きながらナースコールで初めてのお風呂終了〜

着替えや片付けを手伝ってもらい
優しくドライヤーをかけてくれた
悲しいのと腹だたしいのと、こんなにも苦労するなら
ロングヘアだったが坊主にしてやろうかとも思った
(退院後真っ先に美容院に行ってツーブロックのベリーショートにしてやった 白髪染めも辞め ついでに金髪にした)
何気ない事が何も出来なくなっていた
悲しいよりびっくりしていた
手が使えないとはこんなに不便なものなのか
でもこの状況を受け入れるのは結構早かった
とにかく悔しかったから。
このまま要介護状態の人生にはまだ早すぎるし、
難病とは言え今が一番酷い時で、良くなる未来しか
考えてなかった
きっと私はとても負けず嫌いなんでしょう
いろいろ思い出しながらこれを書いている10ヶ月経った今でも病気に負けてるつもりは一切ありませんw
痛み止めも欠かせないし一日中寝てる日もある
車椅子だってまだ乗っちゃうけど、負けてるつもりは一切ありません

このお風呂惨敗事件から学び
出来ない事の克服の為にどんな工夫ができるかに
注力して行くこととなる

手脚の麻痺は気持ち的に納得して受け入れた
だから絶対負けない
くたばるものか