vs新トイレ
そういえば家のトイレが変わっていたというのは、2月中旬のこと。
元々水漏れだったり、流れが悪いといった症状が起きていて、家族内で変えようかーていう話が出てきていたのは知っていたが、2月のスキー合宿から帰ってきたときにまさか突然変わっているとは思わなかった。
ドアを開けた途端、自動で便座のフタが開き、光が便器内の水を照らしてくれていた。「この光ってなんの意味あんの」と思いながら、これまでにない機能に驚きつつ、便座に恐る恐る座った。
これまでとは違うと思ったのはこれだけではない。
用を足してトイレットペーパーで拭いている最中、
トイレ「ウィーン、、」
僕「!?」
トイレ「ゴォオオオオオ!」
驚きを隠せずトイレットペーパーを片手にしたまま、振り返ると跡形もなく中の全てが流されていた。
そう、それは先進的なトイレの能力である自動洗浄のことだった。
新たに我が家にやって来た新参者は僕がケツを拭いている最中にも関わらず、トイレットペーパーを流すよりも先に全てをきれいにしてしまったのだ!
そしてその後に拭いた紙だけを流すという虚無の時間が発生してしまうこととなった。
それ以前は我が家のトイレ空間というものは、そこに入った人物が心を落ち着かせられ、自分のタイミングで事を進めることができる支配的な場所だと思われていた。
しかしそれはもう昔の話であり、この日を境に新トイレとの闘いが始まってしまったのだ。
それでもその3日後に新トイレに先手を取られないように高速でケツを拭くという家族の誰にも共感されないであろう秘技を習得してからは、今日も無敗記録を継続しているのである。もちろん不意打ちを喰らい、ギリギリでラストスパートをかけるときもある。
何事にも言えることだが、新しい機能はプラスとマイナスの両方をもたらすことが多い。
しかし洗浄機能についてマイナスに感じているのは自分だけではなかろうか。
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