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猫にホステス・・・今のっ!御免

家政婦のアレさんが
疲労困憊している。

その訳は

・・・小生は存じ上げぬ。
・・・いや
知りたくもないし、理解不能だ。

おそらく職場で色々あったのだろう。
猫なら我慢せずに、爪を立てれば済む話。
そこは人間達、まこと愚かでござる。

疲労の弊害が思わぬところで顔をだす。
チャイくんという茶猫に
シャアくんという黒猫をブレンドし
2で割った名前を生み出してしまったのだ。

「朝ご飯用意するね。
 待ってて、チャアくん」
自分の口から放たれた言葉に
アレさんは自爆してしまった。

更に、爆風で足元がふらつき
ご飯をねだる小生を
足でもって蹴飛ばした。
「あっ!ゴメンやで。ポンちゃん」

謝罪の相手は
床に置いたままの
立てかけた湯たんぽだった。
ブゴッと音をたてて
ぶっ飛ばされた湯たんぽ君に
かるく敬礼をした後
小生は朝食を済ませた。

この一連の出来事を
ご主人さんに報告したところ
「まあ、触感はともかく
 重量と温度感は似てるからね」

今宵は早く床に就き
心身のコンディションを
整えた方がいい、と
アレさんに助言していたが
ゲーム念仏配信の時刻が
いつもより遅めのスタートで
結局この日彼女は
深夜まで起きていた。

蹴り飛ばされる覚悟で
朝を迎えなくちゃだわ。うむ。

著者 スコット山田

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