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ベンゾジアゼピンと『常用量依存』 〜双極性障害の頭の中 68

みなさん、こんにちは。
双極性障害2型(双極症)のフツーの会社員、パピヨンです。

夏休みも最終日。
一昨日の台風の日から一歩も外に出ず、まったくセロトニンを生成すること無く、ひたすらアマプラで映画を見続けるというメンタルに悪影響しかなさそうな生活を続けています(笑)
明日からは出勤なのでイヤでも外出しなければなりません。だから、こんな怠惰な生活もまぁ良しとしたいと思います。

体調は、たぶん落ち着いていると思います。(1人じゃイライラする原因も無ければケンカする相手もいないんで)

落ち着いてくると、やはり気になるのは薬のことです。
双極性障害の診断がついている以上、抗精神病薬『ラツーダ』を飲み続けなければならないのは納得しているのですが、やはり気になるのはベンゾジアゼピン系の薬です。

ベンゾジアゼピンについて思うことを記したいと思います。




◾️はじまりは『デパス』だった

ベンゾジアゼピン系の薬は、精神科界隈では通称“ベンゾ”と呼ばれ、しばしばその依存性の高さから処方が問題視されています。

私が最初にベンゾジアゼピン系の薬を処方されたのは精神科に通院するよりずっと前、『頭痛外来』で通っていた脳神経外科です。
当時処方されていたのは、ベンゾジアゼピンの代名詞とも言える、あの悪名高き『デパス』です。
私は元々肩こりが酷いので、頭痛の原因のひとつでもある“肩の筋肉を緩める”という説明で処方された気がします。もう20年くらい前の話です。

当時は今ほどベンゾジアゼピンに対する批判も無く、精神科以外の診療科でもバンバン『デパス』は処方されていたと思います。
実際に『デパス』には筋肉を弛緩させる作用があります。
しかし、これが“私とベンゾジアゼピンの出会い”となってしまったことは事実です。

実物を見たことがある人には分かると思うのですが、『デパス』って何の特徴も無い、ただの小さな白い錠剤なんです。
当時は片頭痛の方が酷かったので、ほとんど頭痛薬のオマケくらいの感覚でポイポイ飲んでいました。
完全に“肩こりの薬”としか認識していなかったので「肩がこったなぁ〜」と感じれば気軽に飲んでいました。
これといった副作用の無い薬だったので、そのうちに毎日飲むようになっていきました。


◾️精神科で『デパス』をやめさせられる

その後7年程『デパス』を常用していましたが、精神科に通院するようになって真っ先にやめさせられたのが『デパス』です。
最初の診察でやめさせられた記憶があります。
その代わりに処方されたのが『メイラックス(ロフラゼプ酸エチル)』という抗不安薬です。
これは私の推察ですが、すでに7年も『デパス』を常用している状態でいきなりベンゾジアゼピンを抜いてしまうと離脱症状が起きる可能性があるので別のベンゾジアゼピンに置き換えたのではないかと思われます。

最初の5年くらいは2錠(2mg)処方されていましたが、少しずつ減らして、今は1錠(1mg)で5年程経ちました。

それでも私は今も結局ベンゾジアゼピンを飲み続けています。
かれこれ17年近く飲んでいるわけです。


◾️『常用量依存』という言葉

つい最近、YouTubeを見ていて『常用量依存』という言葉を知りました。

AIで調べてみたところ、こんな風に解説されていました。

常用量依存とは、医師が治療のために処方する常用量でも長期間服用することで薬の依存が起きる状態を指します。特にベンゾジアゼピン系受容体作動薬では、臨床用量の範囲内でも6カ月から1年以上服用するうちに身体依存が形成され、離脱時に退薬症候が現れることが指摘されています。

Google Gemini

処方箋通り服薬していても、それで安定しているということはすでに“依存”が起こっているということ。
6カ月から1年以上の服用で“依存”は形成されてしまうということ。

つまり17年もベンゾジアゼピンを飲み続けている私は、立派な『常用量依存』な訳です。
これはかなりインパクトのある言葉でした。

ベンゾジアゼピンだけではありません。
先日の記事で私は13年飲み続けた睡眠導入剤『マイスリー』を『デエビゴ』に替えて欲しいと主治医にお願いした話を書きました。↓↓

『マイスリー』は非ベンゾジアゼピン系と呼ばれる薬ではありますが、作用機序としてはほとんどベンゾジアゼピンと変わりません。
幸い、『マイスリー』から『デエビゴ』への切り替えは上手くいきました。
しかし、根本的に「睡眠薬が無ければ眠れない」という事実からはまったく脱却できておらず、これはまた要するに『睡眠薬の常用量依存』に他ならないわけです。

薬無しで眠れるようになる。

『常用量依存』から抜け出すにはこれしか無い。
しかし、睡眠が乱れると双極性障害に悪影響が出てくるので本末転倒です。

そして『メイラックス』も。
今は軽躁でイライラが起きているので減らす時では無いと主治医に言われました。
「ベンゾジアゼピンは精神安定剤なのだから」と説得されました。

結局のところ、双極性障害を抑え込むには、『常用量依存』も受け入れていかなければならないのかも知れません。

「安定すれば『メイラックス』は減らしますよ」

と主治医には言われています。
すべては私の双極性障害しだい。

お酒はやめた。
睡眠時間は平日も休日も同じになるように守ってる。
仕事は残業しない。

あと、一体何をすれば良いんだろう…。
こんなにウジウジと薬のことばかりに囚われているのは『鬱の始まり』なのかなぁ。


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