星新一から学ぶ

こんにちは。今日は少し短めで読みやすい話をしたいと思います。
(教授に「〇〇くんは書いてることはいいんだけど、文が長いよねぇ〜と言われたので…)

星新一という作家さんがいるんですが、私は小学校の頃から彼の作品を読み続けて今でもファンです。ということで、作品を1つ紹介しようかなと思います。

今回紹介するのは「七人の犯罪者」というお話です。この作品は映像化もされており、星新一ファンは知っていて当然のような作品です。

主人公はある日道を歩いていると、知らない男が目の前で倒れてしまいます。主人公は彼に声をかけるのですが、その男は封筒を渡し、これをある家まで届けてくれと主人公に頼みます。主人公は封筒を持ち、その家まで届けようとするのですが、なんとそこへ警察がやってきて主人公を逮捕してしまいます。
 主人公は裁判にかけられ、有罪となりましたが、裁判官にある部屋に呼ばれ、そこでこんな話を持ちかけます。内容は
「2年間の間に犯罪者を通報もしくは、逮捕することができれば罪は免除される」
というものでした。主人公はこの提案に応じ、犯人探しを始めます。
 主人公は1年間で3人も逮捕することができました。しかし、あと1年で4人はほぼほぼ不可能です。そこで、あることを考えます。それは、良いバイトがあると4人の人を呼び、自分の家を襲わせ、そこを自分が通報するというなんとも狡賢い方法をひらめきます。しかしあと1年の猶予しかない主人公にはこの道しか残されていませんでした。主人公は計画を実行しようと4人に声を掛け、それぞれに役割を与え、自分の家を襲わせる準備をしました。そして、その犯行当日、時間になっても4人はやってきません。そして、主人公が通報した警察が来て、こう言います。
「この家に4人の怪しい人が侵入しているという通報があったんですよ」と。
 主人公は自分だけでなく他の4人も同じことを考えていたということが、分かりそのまま2年という期間が終わり逮捕されてしまいます。

大体このようなお話です。この話は分かりやすい、かつオチがちゃんとストンッと落ちて行くような気分になります。

 この話を皆さんはどう思いますか?
 私は、そもそもあのような場面では封筒の中身を確認してしまうので、騙され役には向いていませんが…笑
 自分が騙せると思うだけでなく、その提案をされる相手の気持ちになれなかったことが主人公のミスではないかと思われます。主人公がこの話を持ちかけられる側だとしたら真っ先に罠だと気付くでしょう。客観的な視点が必要だと星新一は我々に語りかけていたのではないでしょうか?

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